犬の胃がんの主な原因を知って予防に努めよう
犬の寿命が延びて、亡くなる原因のナンバーワンが癌になりました。
癌はとにかく早期発見が大事となりますが、初期症状が出ることが少なく、なかなか早期に発見できないのが悩みの種となる病気です。
癌にはいろんな種類がありますが、今回は胃がんについて紹介します。
胃がんは犬の癌のなかでは、比較的発生率が低い癌とされています。
胃がんも例に漏れず、初期症状がほとんどない癌です。
このため、犬の胃がんの原因を理解し、少しでも愛犬が胃がんにならないような環境作りにはげむことが大切になります。
犬の胃がんを始めとした癌の原因
犬でも人間でも哺乳類であれば、癌になるリスクを持ち合わせています。
ただし現代医学のレベルでは、これだと癌の原因を特定することがまだできていません。
しかし、何点か間違いなく癌発生の原因に影響するとされる物があります。
犬の胃がんの原因となる主なものを紹介します。
「食事(ドッグフード)」
食べ物を消化する働きをする胃にできる癌だけに、食べ物の影響も大きくなります。
もちろん胃がんに限らず、体を作る元となる食事は、すべての癌に直結する原因となります。
あなたは、愛犬のドッグフードに注意を払っていますか?
あまり深く考えず、ホームセンターなどで販売されているドッグフードであれば問題ないと考え、少し値段を考えながら購入なんて人が結構多いはずです。
ところが、このホームセンターなどで販売されている市販の安価なドッグフードの原料はお粗末な上に、犬の健康を害してしまう添加物がてんこ盛りで入っていたりするのです。
私もドッグフードについてはかなり深く勉強し、私の別サイトである「チワワにおすすめするご飯を徹底比較」では、S・A・B・C・D・Eにランク分けして、200種類以上のドッグフードについて紹介しています。「チワワにおすすめするご飯を徹底比較」の文字からリンク
ドッグフードは勉強するほど奥が深く、ワンちゃんの健康を願った良質なフードがたくさんあるのと同時に、注意しないと愛犬の健康を害してしまうような恐ろしい、発がん性物質が入っているようなドッグフードまで、ピンキリであったりするのです。
このため、出来れば原材料をチェックできる力を身につけてもらいたいところです。
今回は、ドッグフードを選ぶ際にこのようなものには最低注意して欲しいという主なものを簡単に紹介します。
「添加物」
何と言っても一番注意するべきものが添加物です。
添加物は、用途別に分けて、3種類に大別できると覚えておきましょう。
1.栄養バランスを整える添加物
・アミノ酸類
・ビタミン類
・ミネラル類
一応添加物ですが、危険性は極めて低いです。
2.品質保持の添加物
・酸化防止剤
・保存料
・pH調整剤
ドッグフードの品質保持のために使用する添加物で、注意が必要です。
3.見栄えの良さと食欲増進の添加物
・着色料
・発色剤
・香料
・甘味料
・酸味料
・調味料
ドッグフードの味やニオイと見た目を良くするために使用する添加物ですが、本来必要ありません。
「注意すべき添加物」
酸化防止剤(保存料)
以下のものは、発がん性などの恐れがあり要注意です。
・BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
・BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
・没食子酸プロピル
・エトキシキン
・エリソルビン酸
・エリソルビン酸ナトリウム
酸化防止剤は、天然由来成分であれば安心です。
主な天然由来の酸化防止剤は次の通りです。
・ビタミンC
・クエン酸
・緑茶抽出物
・ローズマリー抽出物
・マリーゴールドなど
着色料(発色剤)
・二酸化チタン
・赤色2号、赤色3号、赤色40号、赤色105号、黄色4号、黄色5号、黄色6号、青色1号、青色2号、青色102号
・亜硝酸ナトリウム
「粗悪とされる原料(4Dミートなど)」
4Dミートとは、病気や死んだりした動物の肉で、人間が食べられない規格の肉です。
・Dead (死んだ動物の肉)
・Dying (死にかけている動物の肉)
・Diseased (病気にかかっている動物の肉)
・Disabled (けがなどの障害のある動物の肉)
このような粗悪な原料を見分けるために、次のような表示に注意してください。
・肉類
・○○ミール
・○○エキス
・○○粉
上記のような曖昧表記がなされていると、粗悪な原料である副産物の可能性が高いと認識しておきましょう。
「穀物」
犬にとって穀物は、消化が苦手でアレルギーが出る可能性が高い食材です。
このため、出来るだけ穀物が含まれていないドッグフードを選んでください。
中でも3大アレルゲンと呼ばれる小麦・とうもろこし・大豆を含まないフードがおすすめです。
どのようなドッグフードを選べば良いか分からない人に、危険なフードを選んでしまわないための一つの目安となるポイントを紹介します。
それは、1kgが1,000円以下の単価となるような激安フードを選ばないことです。
値段は正直者であり、安いフードはどうしても原料の質が低下して、危険な添加物が使用されてしまいます。
安全なドッグフードを知りたい方は、無添加フードがランキング紹介されている次の記事を参照してみましょう。
「ストレス」
「ストレスは万病のもと」と言われる通り、全ての病気に影響をもたらしてしまう厄介ものです。
ワンちゃんも例に漏れず、ストレスが増えることで胃がんのリスクが高まってしまいます。
胃がストレスに敏感で弱いことは、あなたもよく知っているのではないでしょうか。
少しストレスを感じてしまうだけでも、直ぐに胃に影響が生じ、胃炎や胃潰瘍などが引き起こされてしまいます。
そしてこのようなストレスが続き、何度も胃に影響を与え続けてしまうと、その結果として胃の粘膜の修復が間に合わなくなり出し、胃がんに繋がってしまうのです。
・引っ越しなどによる環境変化
・長時間の留守番
・新しくワンちゃんが加入した
・ドッグフードを替えた
・散歩の回数が減った
「タバコ」
タバコの煙の影響による癌の発生リスクも指摘されています。
特に肺がんへのリスクが高まるとの研究報告が多くあがっています。
タバコの煙が健康に良くないのは良く知られるところです。
このため飼い主さんが喫煙者の場合は、愛犬がいる部屋ではタバコを吸わないように注意してあげましょう。
「ヘリコバクターピロリ菌」
滅多にはありませんが、ヘリコバクターピロリ菌が、犬の胃がんの発生原因となる可能性があるとの研究報告があがっています。
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は、胃の粘膜に生息している菌です。
従来は、胃の粘膜は強力な酸である胃酸に覆われているため、細菌は生存できないと考えられてきましたが、ピロリ菌という胃の中でも生存できる細菌がいることが発見されました。
そして現在このピロル菌が、胃や十二指腸の炎症や胃がんの発生に関わっていると考えられています。
ピロリ菌の感染経路は不明ですが、飲み水や食べ物を介して口から菌が入ってしまうことで感染するのではないかと考えられています。
特に免疫力が弱い子犬は要注意です。
このため愛犬との散歩時に、他の犬や動物の食糞や、汚い溜まった水を飲んだりすることがないように注意してあげましょう。
まとめ
正直犬の胃がんの明確な原因は分かっていませんが、食べ物とストレスが最大の誘発要因となります。
ワンちゃんは自分で食べ物を選ぶことが出来ないため、飼い主さんの責任は重大です。
とにかく安価な市販のドッグフードを選び、健康を害する可能性がある粗悪な原料や添加物を大量に含んだフードを与えるようなことだけは避けてもらいたいと思います。
またワンちゃんを飼った以上は、忙しくてもある程度のコミュニケーションを図り、愛犬にストレスを生じさせないようにすることも大切です。
このように当たり前の環境を整えてあげるだけでも、胃がんのリスクを十分低下させることが期待できます。
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