チワワの毛が抜けて困ってます!脱毛症の症状や原因や毛が抜ける病気

チワワたちワンちゃんの場合、みなさん毛がふさふさに生えているのが当たり前だと思っていませんか。
でも、ワンちゃんにも脱毛症はあります。
ふさふさだった愛犬の毛が、目だって急に抜けてきてしまえばとても心配ですね。
このようなケースでは、病気の心配が生じます。
今回は、愛犬の脱毛症の症状や原因、また、毛が抜ける病気について紹介します。

ワンちゃんの毛の役目

チワワの毛の役割を紹介します。

「体温調節」

人間であれば、季節に応じて洋服を変える衣替えをするはずです。
チワワたちワンちゃんは、毛が抜けて生え変わることで、人間でいうところの衣替えを行っているわけです。
通常は、暑い夏に毛が抜けて、寒い冬になれば毛が生えてくるものです。
この毛が生え変わる時期を、換毛期と呼んでいます。

ただしワンちゃんも犬種によっては様々であり、毛が抜けやすい犬種と毛が抜けにくい犬種があります。

「毛が抜けやすい犬種」

毛が抜けやすい犬種の特徴は、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)をあわせ持つ、ダブルコートと言われるタイプであり、主な犬種は次の通りです。

長毛犬種

・ロングコートチワワ
・ミニチュアダックス(ロング)
・ゴールデンレトリバー
・シベリアンハスキー
・ウェルッシュコーギー
・シェットランドシープドッグ
・セントバーナード
・ポメラニアン
・スピッツ

短毛犬種

・ショートコートチワワ
・パグ
・柴犬
・ビーグル
・ダックス(スムーズ)
・ジャックラッセル
・ラブラドールレトリバー
・フレンチブル
・ボストンテリア
・ブルドッグ

「毛が抜けにくい犬種」

シングルコートのワンちゃんは毛が抜けにくく、抜けづらいので毛が伸び続けるため、定期的にトリミングを行って毛並みを整えてあげる必要があります。

・トイプードル
・ミニチュアシュナウザー
・シーズー
・ヨークシャテリア
・ビションフリーゼ
・ミニチュアピンシャー
・チャイニーズクレステッドドッグ
・パピヨン
・マルチーズ
・ポーチュギーズウォータードッグ

「外部刺激からの保護」

ワンちゃんの毛は、紫外線や病原体などから身を守る役目を果たします。
ワンちゃんの表皮の厚さは0.1ミリ以下しかなく、これは何と人間の5分の1程度の厚さです。
このように、非常に表皮が薄いため刺激に弱くてデリケートです。
だから、ワンちゃんの毛は、外部の刺激から身体を守るためにとても重要となるのです。

チワワの毛が抜ける原因

毛が抜ける原因は、病的な脱毛の場合と生理的に抜けている抜毛のケースに分かれます。
このため、病的な脱毛でないかを見抜くことが大切となります。

「病的な脱毛のケース」

チェックポイント

・触ってみて、ゴワゴワした毛になっていないか。
・皮膚がみえるくらいの脱毛になっていないか。
・毛が薄くなっている箇所をチェック。

「遺伝的(先天的)な要因」

もともと遺伝的な要因のため貧毛症のワンちゃんがいます。

・チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
・メキシカン・ヘアレス・ドッグ
・ペルービアン・ヘアレス・ドッグ

「自傷性による脱毛」

ワンちゃん自ら、自分の体を掻いたり舐めたりすることが原因となって、脱毛を引き起こしてしまいます。
次のような原因で起こることが多いです。

・心因的なストレス
・寄生虫疾患(疥癬や毛包虫)
・アレルギー性皮膚炎

「部分的な脱毛」

円形脱毛のようなイメージをいだいてみてください。
原因は感染症です。
「毛包炎」と呼ばれるブドウ球菌や毛包虫が過剰増殖するもの。
「皮膚糸状菌」と呼ばれる胞子が毛に付着したもの。

「全身性の脱毛」

全体的に毛が薄くなってきてしまう、みなさんが一般的にイメージされる脱毛症。
原因は2つあります。

ホルモン異常を引き起こすことから起こる「内分泌性脱毛」。
毛包異形成とされる、「淡色被毛脱毛症」。
淡色被毛脱毛症は、チワワにもよく見られ、淡色毛の部分だけが脱毛してしまいます。
どちらも、遺伝的な関与があるとされています。

その他の脱毛症には、次のようなものがあります。

・休止期脱毛症:成長期毛が急激に休止期毛に移行する。
・長期脱毛症:成長期毛の段階で毛が抜け落ちてしまうものであり、抗がん剤や過度なストレスの影響によって生じます。
・パターン脱毛:原因不明であるが、脱毛部位の分布が特徴的とされます。

主なチワワの毛が抜ける病気

「皮膚病」

ワンちゃんの表皮は非常に薄くバリア機能が弱いため、油断すればすぐに様々な皮膚病にかかってしまい要注意です。
皮膚に湿疹や赤みの症状が出ており、痒みが伴い、抜け毛が見られるようであれば皮膚病を疑いましょう。

「感染症」

ツメダニ症になれば毛が抜けてしまう事もあります。
原因は、イヌツメダニという寄生虫による感染です。
ノミアレルギー性皮膚炎でも毛が抜けます。
原因は、ノミが寄生してノミに対してアレルギー反応を起こしています。

「皮膚糸状菌症」

真菌というかびが、皮膚に寄生して炎症を起こす病気。
免疫が高い健康なワンちゃんは滅多にかかりません。
免疫が低い子犬や高齢犬、病気のワンちゃんは要注意です。

「甲状腺機能低下症」

甲状腺ホルモンの分泌が低下することにより、基礎代謝が落ちてしまうことが原因となり、脱毛してしまいます。

「クッシング症候群」

副腎皮質ホルモンが過剰に分泌される事が原因となって起こる病気。
左右対称の脱毛が起こってきます。

「ストレス」

身体に特に問題がないような状態でも、ストレスが生じ心理的要因が原因となって脱毛は起こってしまいます。
ストレスにより、毛細血管が収縮することが皮膚の血行を悪くして、脱毛に繋がるとも考えられています。
また、チワワはストレスを感じることで、ある箇所を盛んに噛んだり舐めたりしがちなものです。
その結果として、その部分で毛が抜けてハゲてしまったりするわけです。