犬の糖尿病の検査と予防や治療法!余命を延ばすポイントはここ
愛犬が糖尿病になった場合、どのような治療法が必要になるのでしょうか?
また、犬の糖尿病の検査方法も知っておくべき。
なお、そもそも犬の糖尿病の予防法があれば知っておきたいですね。
そして愛犬が糖尿病にかかった際に、余命を延ばすポイントも学んでおきましょう。
犬の糖尿病の検査
犬の糖尿病の主な検査方法は次の2つです。
・血液検査
・尿検査
「血液検査」
血液検査では、血糖値を測ります。
ワンちゃんの空腹時の通常の血糖値は、60~100(mg/100ml)。
犬の血糖値の上限値は150とされており、この数値以上の血糖値となった場合、糖尿病の可能性が高いといえます。
「尿検査」
血液検査と並行して尿検査も行います。
これは、試験紙に尿を浸すだけで判定可能。
試験紙の色の反応によっても、ある程度の出ている糖の量が判別できます。
なお血糖値は、食事をしてしまうと数値が上昇するため、空腹時に測る必要があります。
愛犬が糖尿病と診断された場合には、白内障などの合併症が発症していないか確認するため、引き続き目の検査や超音波検査などを行う場合があります。
犬の糖尿病の予防法
「避妊手術」
メス犬の場合、避妊手術を受けることで糖尿病になりにくくなります。
このため避妊手術は、有効な犬の糖尿病の予防法の一つといえます。
避妊手術によるメリット次の通り。
・望まない妊娠を避けられる
・ストレスの軽減
・糖尿病意外にも、乳ガン・子宮蓄膿症・生殖器の悪性腫瘍などの発生率を減少させることができます。
「適正な食事と運動」
糖尿病発生の大きな要因が肥満。
このため、愛犬の適正な食事と運動を心がけることで、肥満にならないように注意することでリスク低下できます。
早食い・大食いも糖尿病を招く要因です。
お皿などを少し工夫してあげることで、愛犬の早食いを防止できます。
我が家のチアプーのモコも早食いだったため、お皿を早食い防止の凸凹のお皿に交換してみました。
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もう一匹のチワワのビビより、今までだったらずっと早く食べ終わってしまっていたのが、終わるスピードがあまり変わらなくなりましたよ。
「定期的な動物病院での受診」
定期的な動物病院での受診を行い、糖尿病の早期発見に心がけることが、結果として糖尿病予防となります。
白内障だと思ったら、糖尿病も引き起こしていたなんてこともありますよ。
定期診断は、糖尿病に限らず、あらゆる病気の早期発見に繋がるため、とても重要です。
犬の糖尿病の治療法
基本的には、犬の糖尿病は一度発症してしまうと完治しません。
そのために、病状が進まないようコントロールする、愛犬の余命を延ばすポイントとなる、重要な糖尿病の治療法は次の3つです。
- インスリン治療
- 食事療法
- 運動療法
「インスリン治療」
糖尿病は、インスリンが体内に足りなくなる状態の病気です。
そのため治療法として、飼い主さんがインスリン注射を愛犬に自宅で打つことになります。
インスリン療法を行っている最中は、食事の量や品目、注射の時間とその量、体重等を記録することが大切になります。
「インスリン注射の打ち方と注意点」
愛犬が糖尿病になれば、飼い主さんが一生愛犬にインスリン注射を打ち続けてあげる必要があります。
慣れるまでは、愛犬の抵抗にあったり大変かもしれませんね。
このため、インスリン注射の打ち方と注意点をしっかり学んでおきましょう。
まず打つ前に、白く白濁しているインスリンのケースでは、毎回内容物を均一な状態にする必要があります。
このため、手のひらの上で瓶を優しく転がして、内容物を混和してください。
この際の注意点は、瓶自体を手で強く振ってしまわないことです。
強い衝撃を与えてしまうと、インスリンの結合が壊れてしまい、作用時間に影響が生じることがあります。
次の注意ポイントは、必ず一回空打ちしてから、注射器にインスリンを吸うようにすることです。
愛犬への注射場所は、皮下であればどこでもOKです。
ただし、打ちやすい箇所があるからと言って、毎回その箇所ばかりに打ってしまうと、皮膚が硬化してしまうため注意が必要です。
何箇所か打つ場所を選んでおき、ローテーションさせるのがおすすめです。
さて、一番大切な注意ポイントはここです。
愛犬にインスリン注射をする前に、必ず愛犬が食事を摂っていることです。
食事を摂っていない状態の場合、血統が高くないため、この状態でインスリン注射をしてしまうと、低血糖を引き起こしてしまいます。
このためインスリン注射は、必ず愛犬が食事をした後で打つようにしてください。
また、インスリン注射に失敗したと感じたケースや、インスリン注射を行ったかどうか記憶が曖昧な時などは、絶対2度打ちは厳禁です。
仮にインスリンが摂取されていたケースでは、量が多くなり低血糖が起こってしまいます。
このため、チェック表を作成し、愛犬にインスリン注射を行った場合には、マークを付けておけば、打ったかどうかの勘違いを防止できます。
このように愛犬にインスリン注射を行っていると、何かの拍子に低血糖が起こってしまうことがあります。
インスリン注射後に、愛犬が震えたり、発作を起こした場合は至急動物病院に連れて行ってください。
また、低血糖対策として、砂糖水などを用意しておくのもおすすめです。
インスリン注射以外には、「経口血糖値降下剤」を使用することもあります。
この薬は、膵臓でインスリンを活発に作らせるようにする薬です。
また、輸液療法を行うこともあります。
愛犬に水はもちろん電解質、アミノ酸、ビタミン等を投与する治療法となります。
目的は、体液の恒常性の保持、および栄養の維持であり、この方法で血糖値のコントロールも可能となります。
「食事療法」
愛犬が糖尿病になった場合、糖をコントロールしなければいけないため、糖質や脂肪の多い食事は避ける必要があります。
このため、糖尿病のための食事に切り替えることになります。
食事管理を行う事で、体内の血糖異常を緩和する効果が働き、糖尿病治療の手助けとなります。
ただし、インスリン療法も併用している場合などは、調整も必要となり、食事の品目・量・回数など注意事項も多く、手作りであたえるようなことはかなり困難です。
また、缶詰に入った半生タイプのドッグフードなどは、水分やブドウ糖がたくさん含まれていることが多く、食事後に急激に血糖値が上がってしまったりします。
このため、専門の糖尿病用の療養食を与えるのがおすすめといえます。
「犬心ドッグフード糖&脂コントロール」
犬心ドッグフード糖&脂コントロールは、高血糖・高脂血に関わるトラブルに対応した、特別療法食のドッグフードです。
このため、糖尿病を始めとして、クッシング症候群・膵炎(すいえん)・甲状腺機能低下症
・高脂血症・メタボ肥満・脂質代謝異常症のワンちゃんの命を脅かす原因となる「7大疾患」に適応した特別療法食です。
なお詳しく効果などを知りたい方は、次の記事を参照してみましょう。
「みらいのドッグフード特別療法食TO(糖尿・白内障用)」
みらいのドッグフード特別療法食TO(糖尿・白内障用)は、糖尿病及び糖尿病に起因して併発する可能性のある白内障や網膜症のトラブルを抱える犬を対処とした食事療法食です。
なお詳しく効果などを知りたい方は、次の記事を参照してみましょう。
また、獣医師である宿南章が、犬の糖尿病用に糖質を抑えるために成分を特別に調整した療法食「G.A.Nコントロール」のドッグフードも有効です。
詳しく知りたい方は、次の記事を参照してみましょう。
「運動療法」
運動療法とは、愛犬が運動することで、体内の脂肪を消費して血糖値を下げるという治療法です。
運動療法も単独で行わずに、食事療法などと併用するのがおすすめです。
運動することによって血糖値が下がるため、治療用に投与するインスリンの量を減少することができます。
運動は、無理せず規則正しく毎日行うことが理想とされます。
運動の内容や量には注意が必要であり、毎日同じ時間くらいに納めます。
運動療法は有効ですが、糖尿病で一番恐ろしいのが「低血糖」。
したがって、あまり過度な激しい運動を行ってしまうと、低血糖を招いてしまう恐れもあるため注意が必要です。
また、運動することは気分が解放され、ストレスの発散に効果を発揮するため、その意味からも大きな効果を得ることができます。
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