チワワたち犬が飼い主に「うー」と唸り声をあげる時の心理と対応方法

なついているはずの愛犬が、突然あなたに対して唸り声を発した場合、驚くと同時に不安を感じてしまうはずですね、

でも意外に愛犬が、飼い主に対して「うー」と唸り声をあげる場面は多く起こります。

はたしてどのような心理状態の時に、ワンちゃんは唸り声を発するのでしょうか?

当然ですが、理由も無く唸り声を出しているわけではありません。

何故唸っているのかの理由を理解し、その心理を紐解き、同時に対応方法も知っておきましょう。

 

犬が唸る場面

犬が唸るのは習性とされていますが、一番一般的な唸る理由が相手を威嚇するためであり、これは一種の防衛本能と言えます。

その他の理由でも犬は唸ります。

犬が唸り声をあげる場面をあげてみましょう。

 

・喧嘩による威嚇の唸り

・母性本能からの唸り(子犬を守ろうとする)

・縄張り意識からの唸り

・仲間を守るための唸り

・遊びからの唸り(じゃれ合っている時に起こる)

・痛みからの唸り(ケガをした時などの威嚇)

・恐怖心からの唸り

・ストレスからの唸り

・自身の優位性を示す唸り

・好きな物を取られそうになったケースでの唸り

・要求を通したい唸り

・不快感からの唸り

 

犬が唸る時の心理

 

「喧嘩による威嚇の唸り」

ケンカの唸りこそ本気の危険な唸り声です。

犬同士がまさに決戦を開始するための威嚇であり、この状態はいつ本気の戦闘が始まっても不思議ではありません。

それこそ歯をむき出しにして唸っている一触即発状態です。

 

「母性本能からの唸り」

愛犬が子犬を出産した経験がある飼い主さんならば、可愛い子犬を触ろうとして母犬に

唸られたことがあるのではないでしょうか。

妊娠中や、出産したての母犬はもちろん、想像妊娠の場合でも唸り声をあげることがあるそうであり、母犬が子犬を守るための一過性の行動といえます。

また、この行動にはホルモンバランスも関係しているそうで、そのため例え飼い主さんであっても油断すれば、衝動的に噛みつこうとすることもあるので注意が必要です。

 

「縄張り意識からの唸り」

犬は自分の縄張りであるテリトリーに見知らぬ侵入者が入ってきた場合には唸って威嚇します。

犬が番犬として役立つのがこの本能のためです。

犬の知らない見知らぬ人が家を訪ねてきたケースでは、縄張りへの侵入者と判断して、時には歯をむき出しにして唸ることもあります。

これは本能的な行動であり、かなり激しい威嚇行動をとります。

 

「遊びからの唸り」

愛犬と楽しく一緒に遊んでいたはずが、いきなり唸り声を出されてビックリした体験があるはずです。

このようにワンちゃんは、遊びの最中によく唸り声を発してしまいます。

これは決して飼い主に対して威嚇しているわけではなく、興奮してテンションがあがっているサインであり、思わず唸ってしまっているのです。

愛犬と綱引きなどをして遊んだケースで、この唸り声はよく起こります。

ここで愛犬が、本気で威嚇していないかどうかのチェックポイントを示しておきましょう。

犬が本気で威嚇している場合は、鼻の上にシワが寄っています。

このため、飼い主さんが遊んでいるつもりでも、愛犬が鼻の上にシワを寄せながら唸っていたとすれば要注意です。

愛犬が遊び感覚で興奮して唸っていれば、鼻の上にシワは寄っていないので、一緒に遊んでいて愛犬に唸られた時には、是非一度シワがあるかどうか確認してみましょう。

 

「痛みからの唸り」

怪我や病気などで痛みが生じているケースでは唸る場合があり、近づくものに対して威嚇して唸り声をあげます。

これは弱った状態の時に、敵に襲われないように警戒して威嚇の唸り声をあげているのです。

犬は習性としてケガなどの痛みを隠そうとするので、このような普段と違った様子が感じられたケースでは要チェックです。

痛みがある場所に触った場合、唸り声が強くなり、ある意味愛犬のケガを見つける目安として役立ったりもします。

このように少しでも異常を感じた場合は、迷わず愛犬を動物病院へ連れて行ってあげてください。

 

恐怖心からの唸り」

愛犬が恐怖心からの唸り声を、飼い主さんに対してあげているのであれば問題です。

この唸り声は、自己防衛の意味が強い威嚇だと言われており、特徴としては、耳を下げながら、体を震わせて唸ります。

つまり、一番信頼すべき飼い主に対して恐怖心を抱いてしまっているという、あるまじき状態なわけです。

愛犬が恐怖心からこうした唸り声をあげる原因は、虐待やしつけへの体罰などを行ったために、人間への心を閉ざしてしまっているためです。

したがって犬が恐怖心で唸っているようなケースでは、下手に触ろうとすれば噛みつかれることもあり、要注意となります。

 

「ストレスからの唸り」

ストレスが溜まった犬は問題行動が生じてきます。

その一環として、唸る、吠える、噛みつくという一連の動作がよく起こります。

愛犬がちょっとしたことで唸ってしまう場合は、ストレスを与えていないか考えてみましょう。

コミュニケーション不足で愛犬が愛情不足になっていると、ストレスが生じてしまいます。

愛犬が唸り声を発した時に叱ってしまうのは逆効果です。

一緒に遊んであげたり、散歩に連れて行ってあげるのが有効です。

特に散歩は外に出て刺激を受けることで、ストレス発散にはもってこいです。

たくさん愛犬とコミュニケーションを図ってあげましょう。

 

「自身の優位性を示す唸り」

唸り声を出すことで、相手に対して自分の立場が上だとアピールする場合がります。

飼い主さんに対してこの種の唸り声をあげている場合は問題です。

完全に自分の方が優位であると錯覚してしまっています。

つまり主従関係が逆転してしまっているわけです。

これは愛犬にしっかりしつけを行わずに、甘やかしてしまった証拠です。

つい可愛く感じてワガママを許して猫かわいがりしてしまいやすいものですが、きちんとしつけを行わないと問題行動がおこり、愛犬のためによくありません。

自身の優位性を示す唸り声の場合、身体的な特徴が現れやすく、耳をピンと立てて、体の毛を逆立て歯をむき出しにします。

このような身の毛もよだつ状態で唸っているケースでは、あまやかしたことを反省して、飼い主さんはしっかり愛犬をしつけ直してください。

 

「好きな物を取られそうになったケースでの唸り」

ワンちゃんは、自分の大事な物が盗られるかもと感じたケースでは、抵抗の意味を込めて唸り声を発します。

愛犬がおもちゃで遊んでいる時や、エサやおやつを食べている時に、近付いたら唸り声を出されたという経験は誰しもあるはずです。

飼い主さんにとってはビックリでしょうが、思い出せば過去に愛犬からおもちゃを取り上げてしまったことがあるはずです。

愛犬はそのような記憶はしっかり覚えています。

したがって、大事なおもちゃなどで遊んでいるケースでうっかり近づいてしまうと、取られないように警戒心を高めて、時には唸り声を発してしまうのです。

 

「要求を通したい唸り」

愛犬が要求を通したい時に唸るケースも要注意です。

これは愛犬からの要求を拒否した際に生じる唸り声です。

どのような場面でよく起こるかといえば、散歩の最中でこっちに行きたい、おやつをもっと食べたいなど、自分の要求を強く押し通したいケースで強い意志を持って唸ります。

ここで安易に要求に答えてしまうのはNGです。

この要求を許してしまえば、必ずまた次も唸り声を発して要求を通そうとします。

このような場面で愛犬が唸り声を出すということ事態が、実は飼い主を甘く見ており、わがままが通る存在として認識されてしまっている証拠ともいえるので、十分反省して対応に注意しましょう。

 

「不快感からの唸り」

愛犬が不快感が理由となって唸っているケースも問題です。

本来は愛犬と飼い主の間には、きちんと主従関係が完成しているべきです。

つまりこの関係が成り立っていれば、不快感からの唸りは生じません。

犬が飼い主に対して唸るのは、自分がリーダーだと感じており、何故自分より下の人間に命令されなければならないと感じて反抗している証拠なのです。

このため、愛犬が不快感からの唸りを出しているケースでは、根本から犬のしつけを見直す必要があると認識しましょう。

 

犬の唸り声への対応方法

ここまで犬の唸りに対する心理状態を学んだことで、愛犬が唸り声を発する気持ちが大分理解できたはずです。

本能に基づいた理由から唸り声を発しているケースでは、正直直す対応方法はありません。

母日が子犬を母性本能で守っているならば、無暗に触らないようにすべきです。

犬同士が威嚇し合って唸っているケースでは、引き離してあげましょう。

犬は縄張り意識が強い動物なので、テリトリーを犯されたケースではどうしても唸りのサインは出てしまいます。

問題はストレスを与えていたり、甘やかしたりしたために主従関係が逆転しているなど、飼い主さん側に、愛犬を唸らせている原因があるケースです。

このような場合は、飼い主さんが反省して、愛犬とコミュニケーションを図る、しつけをし直すなどの対応方法をとることが大切となります。

 

例えば、犬の唸り癖を直すしつけ方法としては、叱っているだけではよくありません。

飼い主は、愛犬を叱るだけの存在ではなく、同時に優しく守ってあげる存在となることで初めてワンちゃんから、信頼される真のリーダーになれるのです。

具体なしつけ方法は、アメとムチとなりますが、褒めてしつけるという意識を強く持ってください。

愛犬が唸ったりして反抗したケースでは、「ダメ」と短い一言ではっきりと叱ります。

間違ってもこの際に手をあげるなどの暴力は振るわないように注意しましょう。

そして叱ったあとのフォローこそが何倍も大事なのです。

叱った後で、愛犬が言うことを聞いてお利巧にしたならば、大げさにハグしたりして、「いい子だね」と言って褒めてあげましょう。

ご褒美のおやつを与えるのも有効です。

このようなしつけを繰り返していけば、自然に愛犬はだんだん言うことを聞くようになっていき、唸り癖も解消されていきます。