犬が腸閉塞になる主な原因と現れる気になる症状

 

犬の腸閉塞がかなりヤバイ怖い病気であることは、飼い主さんであればみなさん認識しているはずです。

それは、時間勝負の病気であり、うっかり放置をしてしまうと死に至ることすらあるからです。

ワンちゃんの誤飲癖には困ったもの。

愛犬を飼っていればみなさん、何度か誤って異物を飲み込まれてしまった体験をしているはずです。

ワンちゃんは何でもかじって、直ぐ丸呑みしてしまう習性があります。

このように異物を飲み込むことにより、腸に異物が詰まってしまい、それが原因となって腸閉塞となってしまうことがあります。

今回は、詳しく犬が腸閉塞になる主な原因や、その際に起こる気になる症状について紹介します。

 

犬の腸閉塞とは

 

人間にとっても怖い病気と恐れられている腸閉塞は、人間だけでなく犬にも起こる病気なのです。

腸閉塞とは、様々な原因によって腸が塞がってしまい、最悪死亡するケースもある恐ろしい病気です。

異物が腸に詰まることで、その詰まった部分が壊死してしまう危険性が生じます。

ワンちゃんは喋れないため、異常には飼い主さんが気づいてあげる必要があります。

犬の腸閉塞は、うっかり見逃し放置してしまえば、あっという間に死に繋がることもあり、ある面時間勝負の病気でもあるのです。

 

犬の腸閉塞の原因

 

犬の腸閉塞の主な原因は下記の通り。

発見が遅れてしまうことで、手遅れとなってしまうケースの多い病気だけに、しっかり原因を把握して、早期発見を目指す必要があります。

 

「異物の誤飲」

犬が腸閉塞を起こす原因の大半は、異物の誤飲誤食によるものといえます。

犬は習性として、とにかく何でも口に入れたり舐めたりして、その行為から物を判断するといえます。

このため、異物を誤飲してしまう可能性がとても高い動物なのです。

特にパピー期の子犬は要注意。

とても好奇心旺盛なため、何でもすぐ口の中に入れてしまい、最も誤飲の事故が起こりやすい時期といえます。

消化できないような異物を誤飲してしまえば、必ず消化管のどこかに詰まってしまいます。

まず飼い主さんが気にするのが異物の大きさと尖り具合。

尖っておらず、小さな物であれば大丈夫かなと考えがちですが、それは甘い考えであり、小さいからといって少しも油断はできません。

定番のおもちゃやプラスチック、ボールといった大きい物は当然として、それこそ散歩中に落ちていた小さなゴミや砂、ぬいぐるみの中の綿やティッシュなどでも危険であり、腸閉塞になってしまった例もあります。

また、食べ物だって油断できません。

例えば、犬用のガムなどの固いものを丸のみしてしまい、これが腸に詰まって腸閉塞になったという事例もあります。

それこそ信じられないところでは、とうもろこしの粒を丸呑みしてしまい、それが腸閉塞の原因となったという事例報告すらあるのです。

確かにとうもろこしは、犬にとっては消化が悪い食べ物ですが、普通に食べる食材だけに驚きを隠せません。

このため、どのような食べ物でも小さく刻んだり潰したりして与える必要がありそうです。

また、小さな物であっても、愛犬が異物を誤飲してしまったことが確定していれば、症状が出ていない段階でも早めに病院に連れて行き、獣医師の診察を受けておけば安心です。

 

「病気が原因」

腸閉塞は、多くが異物の誤飲が原因ですが、それ以外としては、病気が原因となるケースがあります。

例えば鼠径ヘルニアなどのヘルニアができてしまい、それが腸を塞いでしまうこともあります。

また病気によって腸閉塞が起こる最も多い原因としては、癌が挙げられます。

癌が原因となってできてしまったリンパ腫の腫瘍の影響により、腸閉塞になってしまうのです。

この他の原因としては、手術後の癒着によって腸閉塞が引き起こされることもあります。

さらに、犬の伝染病であるパルボウィルスからも起こったり、また寄生虫のフィラリアが腸に詰まることから起こったりもします。

 

犬の腸閉塞の症状

 

「初期症状」

まず犬の腸閉塞の初期症状として多く現れるのが、下痢や嘔吐です。

下痢や嘔吐から即腸閉塞とは判断できませんが、腹痛も伴うため丸まるような体勢を取ることが多いので注意しておきましょう。

またなかなか吐き気が止まらず、嘔吐のし過ぎにより吐血してしまう犬もいるほどで、普段によく起こる下痢や嘔吐の症状よりは重症だと感じるはずです。

 

「腸閉塞が進んだケース」

元気がなくなり、食欲はありません。

呼吸も荒くなって、だんだん動けず寝たままになっていきます。

腸閉塞により腸が炎症を起こすため、ゼリー状の血が混ざった血便が出だします。

この時には、血の色をチェックしてみてください。

血の色が濃く黒いほど要注意、これは時間が経過して悪化している証拠の目安となります。

この状態であれば発熱もして、腹膜炎が引き起こされている可能性も高くなります。

さらに重症化させると貧血を引き起こしたり、体が震えて痙攣を起こしたり、ショック症状により意識を失ってしまうこともあります。

腸閉塞の見分け方としては、口臭や嘔吐物からウンチのような匂いがしないか確認してみましょう。

腸閉塞になるとウンチが排出できないため、口に向かって上がってきてしまい、ウンチのニオイがするため、チェック項目の一つとなります。