犬の皮膚のできものに注意!赤・白・黒など色別症状の違いは

 

犬の皮膚には結構「できもの」が出来やすく、ブラッシング時に発見することも多いものです。

できものと言っても、色や大きさ、固さなどで、症状や危険度が異なってくるものです。

みなさんが一番気になる問題点が、良性なのか悪性なのかというその一点に関心が集まることでしょう。

犬の皮膚にできやすい「できもの」の特徴について、赤・白・黒の色別に見ていきましょう。

 

犬のできものの色別特徴

 

「犬の皮膚の赤いできもの」

ワンちゃんは、赤いブツブツが出来てしまうことがよくあります。

お腹周りなどの毛のない箇所に出来たケースであれば、よく分かりやすいですが、他の毛が生えた箇所ではなかなか気づきにくいといえます。

赤いできものの主な症状は以下の通りです。

主な症状
・アレルギー性皮膚炎

・アトピー性皮膚炎

・疥癬症

・ツメダニ症

・膿皮症

・腫瘍

 

「アレルギー性皮膚炎」

アレルギー性皮膚炎は、通常は食べ物や異物反応が原因で起こります。

チキンや牛肉にアレルギー反応を起こすワンちゃんは多いです。

穀物もアレルゲンになりやすく、特に小麦・とうもろこし・大豆の3つは、3大アレルゲンいわれています。

アレルギーをよく起こすワンちゃんは、一度動物病院でアレルギー検査を行い、アレルゲンを調べておくのがおすすめです。

食べ物が原因となることが多いため、食事には注意が必要です。

皮膚アレルギーを起こしやすいワンちゃんは、ドッグフード選びが重要です。

犬の皮膚アレルギー対策にオススメのドッグフードを知りたい飼い主さんは、次の記事を参考にしてみましょう。

犬の皮膚アレルギー対策にオススメのドッグフードランキング!

 

「アトピー性皮膚炎」

アトピー性皮膚炎の主な原因は、ハウスダストや花粉(ブタクサ・スギなど)などです。

このため、特定の時期によく出たり、外、家の中など場所の影響も受けやすいのが特徴です。

また、遺伝も関係しており、次のような犬種が、犬アトピー性皮膚炎の好発犬種とされています。

・ラブラドールレトリバー

・ウエストハイランドホワイトテリア

・ミニチュアシュナウザー

・パグ

・ヨークシャーテリア

目・口・耳の周囲や、四肢関節部、脇の下、お腹や指の間などによくできます。

 

「疥癬症(かいせんしょう)」

犬の疥癬症の犯人はヒゼンダニ(イヌセンコウヒゼンダニ)であり、伝染する皮膚疾患です。

ヒゼンダニは皮膚上に存在しますが、肉眼では確認できません。

特徴は激しい痒みであり、ニオイも発生します。

痒みから掻きむしってしまい、脱毛ができてしまうことも多いです。

病気などで弱って体力が低下したり、老犬になって免疫力が落ちたケースなどに発症しやすくなります。

また、感染したワンちゃんに接触すれば他の犬にも移ってしまいます。

なお、人にも一時的に感染するため注意が必要です。

動物病院で抗生物質を投与してもらい、さらにヒゼンダニを駆虫するために、セラメクチン・イベルメクチン・ドラメクチンなどの殺ダニ剤を使用します。

 

「ツメダニ症」

ツメダニ症になると背中んどにフケが目立ち出します。

また皮膚が赤くなります。

ツメダニは、体長は0.5mm程度と非常に小さく、肉眼ではなかなか分かりませんが、ルーペなどを使って探せば容易に発見可能です。

それほそ痒みは強くなく、子犬などでは症状が現れやすいですが、成犬の場合はあまり症状がでない場合もあります。

 

「膿皮症」

膿皮症とは、皮膚に常在している菌のひとつである「黄色ブドウ球菌」が異常繁殖してしまい、発心や痒みなどが起こった状態です。

膿皮症は、犬の皮膚病の中ではもっとも多いとされています。

膿皮症の特徴は、感染スピードが早く、赤味のある発疹がポツンとできたとすると、それがどんどん増えて広がってしまうため、注意が必要です。

予防法は、シャンプーで皮膚を清潔に保つことです。

愛犬が膿皮症にかかったケースでは、専用の犬用の膿皮症用シャンプーがおすすめです。

 

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「腫瘍」

赤いできものは腫瘍の可能性もあります。

問題は、良性なのか悪性なのかですが、見た目だけでは判断できません。

通常、1cm以上の大きさがあり、ポッコリと盛り上がった赤いできもののケースでは、腫瘍である可能性が高いとされています。

とにかくこのようなケースでは、少しでも早く動物病院に行き、診断を受ける必要があります。

 

「犬の皮膚の白いできもの」

1cm未満の白いできものの場合、良性のイボの可能性が高まります。

犬にイボができる一番の原因は、「パピローマウイルス」による感染です。

犬の免疫力が低下している時にかかりやすくなります。

なお、特に治療せず放置していても、数ヶ月でポロンと取れたり、消滅してしまうことがほとんどです。

ワンちゃん自らこのイボを、床などにこすりつけることで取ってしまうことも多いそうです。

なおこのイボは、人にも感染するため、むやみにイボには触らないように注意しましょう。

注意すべきケースは、白いイボが徐々に大きくなっていく場合です。

また、白い色から黒や赤に変色していく場合も要注意です。

このような場合は、悪性の腫瘍である場合もあるため、一度念のために動物病院を受診しておきましょう。

 

「犬の皮膚の黒いできもの」

皮膚にできた黒いできものの場合、腫瘍の可能性があります。

必ずしも黒いできものが、悪性の腫瘍とは限りませんが、注意すべきが「メラノーマ」です。

万一メラノーマであれば、悪性の腫瘍のため、早期の切除が必要となります。

 

「メラノーマ」

犬のメラノーマは、皮膚癌の一種であり、とても進行が速くて浸潤性が高いのが特徴です。

したがって、手術後の再発やリンパ節転移が起こりやすいタチの悪い癌の一種です。

このため、とにかく早期発見治療が大切となります。

このような理由から、愛犬に黒いできものを発見した場合は、早急に動物病院を訪れて診断を受けてください。