チワワの季節ごとのマダニ対策!噛まれた時の症状や注意点

2019年5月8日

チワワたちワンちゃんにとってノミやダニは天敵ですが、特にマダニには要注意です。

マダニとは、主に屋外の草むらなどに生息する大型のダニであり、一般的に家に住むヒゼンダニ、イエダニとは別種類であり、クモ綱ダニ目マダニ亜目マダニ科に属する8本足の節足動物です。

2~3ミリの大きさですが、血を吸うと何と100倍もの大きさに膨れ上がるというから驚きです。

マダニは一度噛みつくとなかなか離れず、一週間程度吸血し続けて、100倍もの大きさになるわけです。

チワワたちワンちゃんに寄生するマダニは、20種類以上もいるとされています。

代表種は次の通りです。

・フタトゲチマダニ
・キチマダニ
・ツリガネチマダニ
・シュルツェマダニ

今回は季節ごとのマダニ対策や、チワワが噛まれた時の症状や注意点を紹介します。

季節ごとのマダニ対策

「予防薬の投与」

「マダニ」と言えば、気温の高い季節に注意というイメージがあることでしょう。

確かに一番活発な時期は春や夏などです。

しかし例えば、キチマダニなどは気温の低い冬であっても活動しており、一年中マダニ対策をする必要があります。

マダニは夏に活発に活動して吸血した後、2000~3000個もの卵を産んで生涯を終えます。

そして、秋頃には卵から孵化して幼マダニとなって冬眠するのが一般的パターンです。

しかし種類によっては、年中通して活動するマダニもいますし、温度が13度以上あるとマダニが繁殖しやすいといわれ、最近は冬でも暖かい日が多いため、季節に関係なく繁殖しているのです。

マダニ対策としてチワワを守る一番の方法が、駆除薬を投与することです。

以前であれば、春から夏にかけての暑い時期にすればよいとされていましたが、近年においてのマダニ対策は季節ごとで変化が無くなり、冬場でも駆除薬を投与する必要が生じています。

ただし、ノミダニ駆除薬には副作用が生じるケースがあるため、愛犬の体質によっては投与期間を考慮すべきです。

また冬場に温度が下がる地域によっては、冬場のノミダニ駆除薬は必要としないケースもあります。

この当たりの対処については、獣医師に相談するのがおすすめです。

なお、ダニ予防薬がホームセンターなどで市販されていますが、それらは一般的なダニの予防薬のため、通常マダニを予防、駆除することはできません。

そのためマダニ対策としては、必ず動物病院を訪れ、動物病院処方のノミダニ駆除薬を使うようにしましょう。

「散歩コースの選定」

マダニは山や森、河川敷の草むらなどに頻繁に生息しています。

なお、公園や畦道などの草むらでも油断は禁物です。

このためチワワの散歩コースを選定して、できる限り草むらには近づけないようにするのがおすすめです。

またツリガネチマダニは、都心部にも多く生息しており、庭にも生息している可能性もあり注意すべきです。

「ボディチェック」

散歩などでチワワが外出した際には、戻ったら必ずマダニに咬み付かれていないかどうか、全身のボディチェックを行う習慣を身に付けましょう。

被毛が少ない部分であれば見つけやすいですが、被毛が多い見えにくい部分は、かなり念入りに調べる必要があります。

なお、ワンちゃんの体温が高い部位は要注意となります。

そのため、頭や首、胸、および耳の付け根や脇の下、太腿の付け根当たりは要チェックです。

また、秋ころのマダニはサイズが小さく、寄生されても気付きにくいので、この季節はより入念にチェックしてください。

「洋服を着せる」

冬場の散歩では、寒さ対策で洋服を着せることが多いと思いますが、洋服を着せてチワワの体を隠すことは、マダニ対策の有効手段となります。

頭にも帽子を被せてあげるのもおすすめです。

マダニに噛まれた時の症状

チワワがマダニに噛まれてしまうと免疫反応が生じ、痛みや痒みが生じます。

またもしも、大量のマダニが寄生して吸血されてしまうと、重度の貧血症状に陥ることもあり、毒性成分を含んでいるケースでは、麻痺症状を引き起こしたり、歩行障害が生じたりします。

さらに、40度を超えるような高熱を引き起こしたり、血圧が低下することで、肝臓や腎臓の機能障害が引き起こされます。

その他にも、リンパ節が腫れて、関節に痛みが生じることも多く、唯でさえ関節が弱いチワワには要注意です。

マダニが媒介する病気には、次のようなものがあります。

・犬バベシア症
・ライム症
・SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

マダニに刺された時の注意点

チワワに寄生したマダニを見つけた時に絶対に行ってはいけない行動が、マダニを無理やり取ることです。

早く取らなければどんどん血を吸われてしまうと考え、焦って引っ張って取ってしまう飼い主さんも多いそうです。

そして最悪のケースが、マダニを取ったから大丈夫だと自己判断して、そのまま放置してしまうケースです。

よく情報として、アルコールや酢をかけることで取れるなどと紹介されたりしていますが、これらの方法を用いて飼い主さんが自分でマダニを取ることは絶対のNGです。

無理やりマダニを取ろうとすると、マダニの頭の部分が残ってしまたり、または一見上手く取れたように見えても、歯(口器)が体内に残ったりしているのです。

先ほども述べたように、歯が体内に残っているのにもう大丈夫と思い、そのまま放置してしまえば大事になってしまいます。

実は無理やりマダニを取ろうとして、先ほどのようなことが生じてしまうと、感染症にかかる確率を高める結果となってしまうのです。

このため、マダニを発見したならばすぐに動物病院を受診するようにしてください。

マダニに刺された時の治療法

動物病院では、マダニ用の専用のピンセットや薬剤投与を行い、マダニをチワワの皮膚から引き抜いてくれます。

さらにマダニの除去後は、抗生物質などが投与されます。

なお、感染症を媒介している可能性があるケースでは、必要に応じた検査を行うこととなります。

まとめ

ワンちゃんがマダニに寄生されて噛まれてしまうと、皮膚の炎症のみにとどまらず、重篤な感染症を媒介する可能性があることを認識してください。

近年では冬場でもマダニの活動が確認されており、もはや季節に関係なく年中通してマダニ対策が必要です。

マダニ対策として最も有効な手段が、動物病院で処方されるノミダニ駆除薬なので、活用することがおすすめです。

なお、愛犬がマダニに寄生されたケースでは、飼い主さんが自ら取り除くことは絶対に行わずに、直ぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。