犬の切り傷などの怪我に消毒液はNGなの?化膿した時はどうする

 

愛犬に散歩をさせると、擦り傷や切り傷などの軽い怪我を当たり前のようによくしてしまうものです。

あなたもきっと、愛犬との散歩の帰宅後に、足を拭いてあげたりした時に、出血に気づくようなことがあるはずです。

ワンちゃんの場合、人間のように靴を履いて足を守っているわけでなく当然素足なわけです。

特に足の裏の肉球は柔らかいから、散歩でガラスの破片や尖った物などを踏んでしまえば、すぐ怪我してしまいます。

そのため、散歩の時に靴下などを愛犬に履かせる飼い主さんも見えますが、思った以上に嫌がり慣れさせるのが大変だったりします。

我が家でも愛犬に靴下を履かせてみたことがありますが、服ならばわりと気にせずにうちの子は着てくれますが、靴下は最初結構気にして慣らすのに大分苦労しましたね。

さてこのようにすぐ怪我をしがちなワンちゃんですが、あなたは愛犬が擦り傷や切り傷などを作った際には、どのような処置をしていますか?

人間感覚でいけば、とりあえず傷が化膿しないように消毒液を塗っておこうとするのではないでしょうか。

しかしワンちゃんの場合、消毒液はあまり望ましくなく、実は消毒液を使用しない方が治りが早いとされています。

でもさすがに、傷が化膿してしまえば、消毒液を使った方が良いように思いますよね。

今回は、犬に対して本当にあまり消毒液は使うべきではないのか、さらに愛犬の怪我が化膿してしまった際の対処法について紹介します。

 

愛犬の怪我を見抜こう

 

愛犬の怪我の処置をするにしても、その出血箇所が分からなくては話になりません。

犬は被毛に覆われているため注意してあげないと、怪我して出血していることにすら、なかなか気づいてあげることができない可能性があります。

犬は野生の本能から、怪我などの弱みを隠す習性があります。

これは、弱肉強食の時代には、敵に弱みを見せることが絶対の禁句だったからです。

また、痛みに関する感覚が、犬は人間よりずっと低くそのため我慢強いともされています。

とにかくこのような理由から、怪我を隠そうとするため気づいてあげにくいわけです。

ただし、痛い傷口などがあれば、必ずワンちゃんは気にして、舐めたり匂いを嗅いだりするものです。

したがって、愛犬が必要以上に舐めたりして気にかける様子がある箇所があれば、その辺りを詳しく探してみてください。

そうすると怪我をした患部を発見できるはずです。

 

ワンちゃんによる治療法

 

みなさんは子供時代などに、ちょっとした擦り傷程度であれば、「そんな傷唾でもつけておけば治る」何て乱暴なことを言われた記憶がありませんか。

でもこれが、まさしく犬の治療法なのです。

犬たち動物は、基本的に怪我をした場合傷口を舐めます。

唾液には、止血作用や傷を治す酵素が含まれており、そのため実際に痛みも和らぎ治癒能力もあるそうです。

ただし、あまりにも過剰に傷口を舐めすぎてしまうのは、傷口に雑菌が入り込んでしまうこともあり、よくないといえます。

このため飼い主さんは、愛犬の様子を注意して観察し、あまり舐めすぎないように気を付けてあげましょう。

 

消毒液の効果は?

 

犬が怪我した時には、下手に消毒液を使わない方が、治りが早いのが本当なのか説明していきます。

ワンちゃんに消毒液を使用した場合、消毒薬の成分によっては、返って細胞を破壊してしまい、皮膚に炎症を起こしてしまう恐れがあるのです。

そのため、下手に消毒液を使わない方が安全で、治りも早くなるそうです。

これは犬の治癒力の高さにも依存しています。

犬は人間より遥かに高い治癒力を持っているため、消毒などしなくても、悪化することが少ないのです。

したがって愛犬が怪我した際の治療法の正解は、消毒薬を使わずに水道水で傷口を洗い流してキレイにしてあげることです。

ひと手間かけてぬるめのお湯で洗ってあげればよりオススメ、さらに生理食塩水を使用すればまさに理想といえますね。

また結構出血がある場合は、患部を強めに圧迫してあげて、止血することが大切です。

なお、出血が止まらないケースや、傷の治りが悪いと感じる場合は、動物病院に連れて行ってあげてください。

 

化膿した場合はどうすべき?

 

傷口が悪化して炎症を起こし、化膿して膿が出てきた場合はどうするべきでしょう。

さすがに化膿したような際には、消毒液を使用して消毒すべきに感じられますよね。

しかし実際のところ、傷口が化膿したような状態にまでなってしまうと、消毒液を使用してもあまり効果はありません。

一時的には多少細菌を防げたとしても、直ぐに元の状態に戻ってしまいます。

このため、消毒薬の効果はほとんどありません。

じつは、消毒薬を使用することで、返って悪化させる危険性の方が高いといえます。

それは、細菌を殺す以上に、傷の治りを促進する細胞を破壊してしまうリスクの方が高いからです。

化膿して膿が出たような状態の場合、もはやワンちゃんの治癒力だけではなかなか傷が治りません。

症状が悪化する可能性が高くなる上、万一敗血症などを引き起こしてしまえば、命にかかわるケースすら生じてきます。

このため、怪我が化膿までしてしまい悪化させたケースでは、迷わず直ぐに動物病院に連れて行ってあげるのが正しい対処法となります。

 

まとめ

 

ワンちゃんは素足のため、すぐに切り傷などを作ってしまうことを認識しておきましょう。

そして習性から傷口を隠すため気づきにくく、頻繁にある箇所を気にして舐めているような様子が見受けられる場合、怪我をしている可能性が高いため、注意を払い気づいてあげることが大切となります。

今回、安易に消毒液を使用すべきでないことが理解できたはずです。

愛犬の傷口を発見した際には、消毒液を使わずにしっかり水道水などを使って、キレイに洗ってあげましょう。

また、傷口が化膿してしまった場合には、直ぐに動物病院に連れて行ってあげてください。