犬の癌は何故治療完了後に再発・移転してしまうのか？原因は何？
犬の癌の最大の問題が、癌治療を受けて治ったように思えたにもかかわらず、多くのケースで再び数ヶ月以内に再発や転移してしまうことが、頻繁に生じることです。
犬の癌の再発率は、50%を超えているとされています。
なぜ癌はこんなにも再発してしまうのでしょうね。
また反対に、一体どうすれば癌の再発や転移のリスクを抑えることが可能なのでしょう。
今回は一緒に、癌の再発や転移の原因及び対処法について考えていきましょう。
癌の再発や転移について
癌の再発とは、外科手術で癌を撤去したり、抗がん剤などの治療で一度は無くなったはずの癌が、再びその姿を現すことです。
癌細胞が存在しているケースでも見過ごしていたり、小さい状態で検査で見つからなければ再発したとは言いません。
このため、癌が再発と診断されるタイミングは、検査のタイミングや獣医師の熟練度などによっても異なってきます。
癌が元あった治療した箇所に再び現れたものを局所再発と呼びます。
一方癌の転移とは、元の癌の箇所から離れた臓器やリンパ節に再発した場合のことを刺します。
したがって癌の手術を行ったケースなどでは、定期的にしばらくの間は、毎月CT検査をするとかしたいところですが、さすがにこれはワンちゃんの場合無理な話となります。
癌の再発の原因
・外科手術によって癌細胞を完全に除去しきれておらず、がん細胞を取り残してしまっている
・抗がん剤治療によって、完全にはがん細胞を壊しきれていない
外科手術によってがん細胞を取り残してしまっていると聞けば、手術を失敗したように錯覚してしまいがちですが、これは何にも珍しいケースではありません。
現代医学のレベルでは、手術でがん細胞の塊を取り除いた場合、微細ながん細胞が残ってしまうのは普通に生じてしまうケースなのです。
なお、悪性リンパ腫などの抗がん剤が良く効き目を表す癌の場合、寛解状態と呼ばれる血液を検査して、がん細胞がなくなる状態まで治療することができますが、その場合でも残念ながら血液以外の場所にがん細胞が隠れているのが通常なのです。
また根本問題として、外科手術で癌を綺麗に削除したケースでも、愛犬が癌に侵されてしまう原因があるはずですが、その肝心の原因自体の改善はなされていないという問題もあります。
つまり愛犬は、依然として癌にかかりやすい体質のままであり、いつ癌になっても不思議ではないのです。
癌の再発防止の手段
さて癌が再発しやすいことは理解できましたが、根本問題となる癌の再発を防ぐ方法はないのでしょうか？
癌が再発する原因は、手術や抗癌剤治療後のまだ体内に残ってしまっているがん細胞だといえます。
つまり癌の本体は治療し終わったわけなので、残りのこのわずかとなったがん細胞を駆逐すれば良いとの道理になります。
癌細胞を完全に駆除すること自体は、手術や抗がん剤治療をしても不可能なため、とにかく残ったわずかながん細胞数を再び増やさないことです。
このためには、根本原因に取り組み、愛犬が癌になり難い体内環境づくりをしてあげることが必須となります。
したがって、愛犬の免疫力の向上を目指すことになります。
食事療法による療法食は当然の対策として、手術後の抗がん剤治療の継続なども大切でしょう。
人間の場合癌の手段後、3年以内に再発しなければほぼ大丈夫といわれます。
このように再発の危険性がある期間は、再発防止の癌になり難い体内環境づくりに努めることが大切となります。
おススメの癌予防の療法食を紹介しておきます。
「みらいのドッグフード「特別療法食G」」
みらいのドッグフード「特別療法食G」は、犬のガンや腫瘍に対応した、最新動物臨床栄養学をもとに作られ、高タンパク質、糖質制限、高脂質、オメガ3脂肪酸を取り入れた特別療法食です。
「犬心ドッグフード「元気キープ」」
犬心「元気キープ」は、ＬＰＳの配合量認定をクリアした「犬のがん・腫瘍対応」の栄養基準を満たして人間が食べられることに成功した世界初のナチュラル療法食のドッグフードです。
手術後の抗がん剤治療の効果
手術後に抗がん剤治療をプラスことが大切と認識できますが、はたしてその実際の効果はどうなのでしょうか？
あなたならばどの程度の効果が生じていると思えますか。
多くの人が、抗がん剤治療をプラスすることで、半数のワンちゃんに効果があがっているように認識しているようです。
ところが現実はそれほど甘くなく、術後に抗癌剤を使用することで、癌を治すことは容易なことではなく、さほど多くのケースで再発・転移は防げていません。
抗癌剤が思った以上に効果が生じない理由は以下の通りです。
・抗がん剤の副作用は厳しく、長期間投与ができない。 ・抗がん剤のリスクとして、新たな癌を発生させてしまう危険性がある。 ・抗がん剤はもろ刃の剣であり、延命・短命両方に繋がるケースもあり、さらに副作用死もありえる。 ・癌との闘い自体が、苦しい抗がん剤との闘いに移行してしまうことにもなる。 ・抗がん剤を使用することで、免疫力自体が低下する。 ・根本的問題として抗癌剤が効き難い癌が多い。
このように思った以上に抗がん剤には問題が山積みなのです。
抗がん剤が効かない癌の詳しい理由を次の記事で確認してみましょう。
癌が再発しない犬がいる理由
癌が再発しない犬も実際にいます。
原因はそのワンちゃん自体の免疫力のためです。
癌の再発率に大きく影響する一番の原因こそが、その犬の術後状態による免疫の良し悪しとなります。
そもそも免疫が高ければ、癌にかからないわけだから当然の理由といえます。
愛犬の免疫を高める方法として、バランス良い食事に心がけ、運動やストレス管理を行うなど、いろいろできることがあります。
まずは、今までの愛犬が癌にかかってしまった生活習慣を見直してあげましょう。