チワワの目が赤く充血している!考えられる病気や原因と対処法
チワワと一緒に暮らしていれば、目が赤くなっていることに気づくことがあります。
その状態で愛犬の元気がなければ、思わず心配になってしまうことでしょう。
単なる一時的な現象による充血であればいいのですが、様々な病気の可能性があります。
チワワの目が赤い状態のケースには、「充血」と「出血」の2つがあります。
充血とは、目の血管が拡張してしまい目立って見える状態のことであり、白目全体が赤みを帯びてしまいます。
それに比べて出血とは、目の血管が破綻してしまい、結膜の下に血液が溜まってしまった状態のことです。
どちらにせよ、本来であれば白く見えるはずの白目が、赤くなって赤目になってしまっているわけなので心配です。
飼い主さんは、少し様子を見ても問題がないのか判断がつかないことでしょう。
チワワは、大きな目をウルウルさせてとても愛くるしく、その表情がとても可愛いのですが、目が大きい分ゴミが入りやすく、よく目をしょぼつかせています。
このように、結構目のトラブルが多い犬種といえます。
今回はチワワの目が赤くなる原因や、それから起こりやすい病気と、目が充血しているときの対処法について紹介します。
チワワの目が赤くなる原因
「ストレス」
チワワが、緊張状態や興奮状態などとなり、感情が高ぶりストレスを強く感じている状態でも目が充血することがあります。
ストレスが原因で目が赤くなるケースは、一時的な症状のため、チワワが落ち着きを取り戻せばすぐに元に戻るため心配は無用です。
赤い色の状態がそれほど強くないのが特徴であり、左右の目を比較してみても、特に大きな症状の違いも生じません。
他のワンちゃんと出会ったり、見知らぬ人が来て、激しく吠えて興奮した時に一時的に起こるケースが多いです。
また、歯みがきやシャンプーをするなど、ワンちゃんが苦手な嫌いなことを行うケースでも起こってしまいやすいものです。
「外傷や異物混入などの刺激」
チワワの目が赤くなっているケースでは、何らかの刺激を目が受けた可能性が考えられます。
チワワは目が大きく異物が入りやすい犬種です。
ほこり、砂、花粉、草、虫など、いろんな物が目に入ることで血管が刺激されて充血してしまいます。
やはり、野外の方が異物が混入しやすく、散歩後に目が充血してしまうリスクが高くなります。
特に風が強い日は要注意、また草むらに入ってしまったりすると危険です。
異物が入ってしまうとどうしても、チワワは前足でこすったりして刺激を与えてしまい、なかなか異物が取れずに何度もこすれば、充血したり出血を引き起こす結果を招いてしまいます。
また、逆さまつげなどが原因で、目が炎症を起こしてしまい、その結果赤くなってしまうケースもあります。
シャンプーによって刺激を受けているケースもあるし、アレルギーや寄生虫が原因なんていうこともあります。
さらに、外部からの何らかの強い衝撃を受けて、結膜の下の血管が切れて出血してしまうケースもあります。
何かに目をぶつけてしまうこともあるし、他のワンちゃんや動物とのケンカの可能性もあります。
多頭飼いしていると、結構ケンカすることがあります。
後足で立ち上がった時に、よく顔を抑え込んで前足が目に当たりやすいですね。
あと怖いのがニャンコ。
猫パンチは想像以上に強烈です。
「病気が原因」
やはり一番怖いのが、病気が原因のケースです。
ワンちゃんがかかりやすい目の病気がいくつもあります。
日ごろから、目やにや涙に注意を払い、頻繁に良く出る状態だと注意が必要です。
目の表面にある角膜や結膜は傷つきやすく、すぐ充血を起こしてして赤目になってしまいます。
目の病気には、眼球内部に問題が生じているケースも多く、目の内側にある強膜やぶどう膜は、内部の炎症が原因となって充血を起こします。
眼圧が高いことが原因であることもあります。
通常であれば眼内圧は、10〜20mmHg以内に維持されていますが、これ以上眼圧が高くなると、視神経にダメージを与えてしまい、これらの中枢神経は再生できないため、最悪失明してしまいます。
よく言う緑内障の症状です。
また、目以外の病気が原因で赤目になっている場合もあります。
放置してしまうことで、最悪失明の危険もあるため、愛犬の目が赤いと感じたら早めに動物病院を受診するのがおすすめです。
注意すべき症状
チワワの目が赤くなっており、さらに次のような状態が見られる場合は要注意です。
・ずっと長い間、目をシバシバとしょぼつかせている。
・目の白目全体が赤目状態となり、その症状がずっと長く続いている。
・目の白目の部分に、赤い血の塊がある。
・黒目が赤いなど違う色になっている。
・左右の瞳の大きさが違っている。夜間に見ると、特に大きく感じる目が緑色やオレンジ色に光って見える。
初期段階で早めに治療すれば、目の充血による病気は、点眼薬や内服薬程度の治療で治まる場合が多いです。
しかし、充血状態を放置して症状が進行してしまうと、目が白濁してきたり、強い痛みが生じだします。
そうなってくると、眼圧を調整するための外科手術をしなければならないケースになってしまいます。
とにかく愛犬の目の充血を見つけた場合、一度獣医師の診断を受けておくのがおすすめです。
チワワの目が赤い時に考えられる病気
「結膜炎」
犬の結膜炎とは、白目を覆う粘膜箇所の結膜に炎症が起きる病気です。
主な症状は、目が赤くなり、まぶたの腫れを起こし、涙や目やにが出ます。
原因は、目の周りの毛による刺激、寄生虫や細菌やウイルスによる感染症、ほこり、花粉、アレルギー、外傷などさまざまです。
通常結膜炎であれば、きちっと点眼を行って治療を行えば悪化せずに治りますが、なかなか治らない場合は他の病気の可能性もあるため注意が必要です。
このようなケースでは、愛犬の症状をきちんと獣医師に相談して、治療を見直した方が良いでしょう。
「角膜炎」
犬の角膜炎とは、黒目の表面を覆う透明な層が炎症を起こす病気です。
原因は、外傷や異物、細菌やウイルスによる感染症、緑内障や結膜炎などの疾患によって起こります。
角膜炎はこのように様々な原因から起こり、一過性ですぐ治る症状から、自己免疫性が原因となっており、なかなか治らないものまであります。
角膜炎は痛みを伴います。
チワワの白目が赤い状態になり、目やにや涙の増加が見られ、目をしょぼしょぼさせることが多く、片目が開かないような症状になるケースもあります。
重症化すると目全体が白く濁ったような状態になり、潰瘍などを引き起こす恐れがあります。
大切なことは、飼い主さんが早期に愛犬の異常に気付いて対応してあげることであり、そうすれば大事にならずに済むことが多くなります。
「強膜炎」
犬の強膜炎とは、白目と呼ばれる眼球の外側の強膜に炎症が起きる病気です。
初期症状は軽度の充血程度ですが、炎症が何ヶ月もしつこく残ってしまうケースでは、さらに炎症が広がる場合があり、そうなると痛みを感じるようになり、角膜にまで炎症が及ぶこともあります。
「眼瞼内反症・外反症」
まぶたが内側に入り込んでしまうのが眼瞼内反症、反対に外側にめくれてしまうのが外反症です。
上まぶたに起こりやすいのが内反症で、下まぶたに起こりやすいのが外反症です。
ワンちゃんの目に充血を起こし、角膜炎や結膜炎に繋がってしまうこともあるので注意しましょう。
「ぶどう膜炎」
犬のぶどう膜炎とは、虹彩、毛様体、脈絡膜から構成され、瞳孔や目の水分量を調整する役割を持つぶどう膜に炎症が生じ、放置しておくと緑内障になる可能性も高い怖い病気です。
ぶどう膜炎になると、瞳孔が小さくなるのが特徴で、これで緑内障とは異なることが分かります。
目やにや涙が増え、白目が充血し痛みが伴うケースでは、目をショボショボさせるなどの症状が見られます。
ワンちゃんは、ちょっとした結膜炎から続発してぶどう膜炎がおこる可能性があるため注意が必要です。
また、時には黒目部分の出血が生じたり、続発性の緑内障、白内障を併発することもあり、視覚障害が起きることもあるので要注意です。
原因は、細菌やウイルスの感染で起こることが多いですが、その他の全身性疾患に続発して起こることもあります。
「緑内障」
犬の緑内障は、何らかの原因によって眼球内部の圧力が高まり、再生不可である中枢神経の一つである視神経を圧迫して失明してしまう病気です。
チワワの目に充血が見られ、目が大きく飛び出したように見えたりするケースでは緑内障に注意が必要です。
一旦発症してしまうと完治させることは難しく、初期症状があまりないため悪化しやすい病気といえます。
進行すると瞳孔が開いたままの状態になり、瞳の中がオレンジ色や緑に見えたり、眼球が大きくなり、飛び出したようになります。
人間が緑内障にかかったケースでは、数年の長きに渡って視野欠損が進みますが、ワンちゃんの場合は、24~48時間以内に眼圧を下げる処置をしないと失明してしまうとされています。
一度失明してしまうと、視覚は元には戻らないため、とても怖い病気です。
「前眼房出血」
前眼房出血は、角膜と光彩の間の箇所である前眼房への出血です。
目の透明な部分全体が真っ赤になりますが、白目のところは白目のままであり、黒目の部分に血が溜まっているように見えます。
原因は、外傷、血管の異常や血液の凝固異常、網膜剥離などといろいろ考えられ、原因に合った治療が必要になります。
また、前眼房出血が慢性化すると緑内症に移行したりします。
「眼球内腫瘍」
腫瘍は眼球の中にもできます。
眼球の色が変わったり、目からの出血があるケースでは注意が必要となります。
とにかく早期の治療が大切となります。
腫瘍は他の部位への移転の可能性もあります。
「子宮蓄膿症」
チワワの目が赤くなっているケースは、目の病気だけとは限りません。
他の全身の病気が原因となっていることもあります。
代表的な病気が、子宮蓄膿症と呼ばれる子宮の感染症です。
避妊をしていないメスの犬に多く起こります。
子宮蓄膿症にかかると、目の充血が見られるケースが、たまに生じます。
この病気は突然ワンちゃんの元気がなくなってしまい、数日のうちに亡くなってしまうこともあるため要注意です。
このため、愛犬に目の充血が見られるだけでなく、体調が悪いような様子が感じられる場合は、数日で死に至ってしまうような病気もあるため、早めに動物病院で受診するように心がけましょう。
チワワの目が赤い時の対処法
「異物を取り除く」
チワワの目に異物が入ったケースでは、ゴミなどの異物を取り除いてあげましょう。
チワワの目に、洗浄液を数滴垂らして洗い流してあげましょう。
また、汚れや目やには、洗浄液をコットンに含ませて拭いてあげてください。
水道水だと目に刺激が生じて、愛犬が痛がってしまうケースがあるため、できれば専用のものを用意して使用するようにするのがおすすめです。
「エリザベスカラーをつける」
エリザベスカラーは、大抵のワンちゃんは嫌がりますが、絶対の必需品です。
チワワが目に違和感を感じていると、必ず目をこすってしまい、炎症を進めて悪化させてしまいます。
このため、エリザベスカラーをつけて一時的に触らせないようにするのがおすすめです。
目薬をさした後、チワワが顔をさわらないように使用したり、様子を見るときなどの応急処置としても活用できます。
エリザベスカラーを用意しておくと役立ちますよ。
「結膜炎の対処法」
結膜炎の治療は、処方箋した点眼や軟膏での治療となります。
水で洗ったりなどしないようにしましょう。
目を愛犬にこすられてしまうのが一番の注意点です。
そのため、エリザベスカラーを使用するのもおすすめです。
「緑内障」
緑内障の対処法は、眼圧を下げることです。
このため、点眼、点滴、注射、内服薬などの様々な方法を投与して、眼圧を下げることに努めます。
初期段階の緑内障であれば、瞳孔を収縮させる点眼薬の投与で、進行を送らせることが可能になるケースもあります。
「動物病院を受診」
愛犬の目が赤い状態だと気づいたケースでは、とにかく一度動物病院を受診して、獣医師の診断を受けて、原因や症状に応じて必要な対処法を教えてもらうことが一番です。
とにかく、早期発見と適切な治療がなりより大切な対処法といえます。
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