チワワの肉球のひび割れに注意!役割やケア方法とクリームの使い方

チワワのぷにぷにした肉球が好きで、ついいじってしまいます。
少し迷惑そうな顔付きを浮かべながらも、大人しくしてくれています。
肉球を触っていると、本当にますます愛おしくなりますね。

さてそんな愛おしさも感じさせる肉球ですが、どんな役割を担っているのでしょうね。
よく愛犬の肉球が、カサカサになったりひび割れしてしまったなどという話を聞きますが、何故そのような状態を引き起こすのか、また、そのようなケースでの正しいケア方法について紹介します。

チワワの肉球の役割

「クッションの役割」

チワワの肉球の一番の役割は、地面からの衝撃の吸収です。
人間でいう靴のような役割と言えるでしょう。
チワワが高いところからジャンプする時など、肉球がクッションの役割を果たしてくれているのです。

チワワは超小型犬のため骨が細く弱い犬種です。
子犬のころであれば、人間の小指程度の太さしか足の骨がありません。
チワワは、わずか30cm程度の高さから飛び降りた衝撃でも、骨折してしまうことがあります。
このため、肉球が果たすクッション材としての衝撃吸収の役割が、とても大切となります。

「ブレーキの役目」

肉球はすべらないようにブレーキをかける役目もあります。
室内はフローリングであることが多く、ツルツルして滑りやすくなっています。

このため、肉球がなければ、チワワは滑って転んでしまいます。
チワワがフローリングで滑りやすくなっていれば、肉球に異常があるかもしれません。
チェックしてあげましょう。
滑りやすい多くのケースでは、毛が長く伸びてしまい、肉球が隠れ気味になってしまっていることがありますよ。

「地面の熱を緩和」

夏場のアスファルトはすごく熱くなっています。
本来そのような箇所をチワワに歩かせて散歩させること自体NGですが、うっかり歩かせたケースでも歩けてしまうのは、肉球が角質層が何層も重なって厚くなった構造となっており、内部組織を守る役目を果たし、熱さや冷たさが伝わりにくくなっているからです。

しかし油断すれば、やけどしたりしてしまいますから、夏場のアスファルトは特に要注意です。
なお、当然ですが、冬場の雪道なども要注意です。

「感覚機能」

チワワの肉球は、とても繊細なのです。
人間でいえば指先のようなもの。
神経や血管が集中しており、鋭敏な触覚や痛覚、温度感覚がある感覚器官なのです。
内部組織を守る役目を果たしながらも、とても繊細な場所でもあり、出血をしやすく痛みも感じやすい場所なのです。

だからヤケドやケガなどから守ってあげることが大切です。
これでますます、夏場に散歩で安易にアスファルトやコンクリートを歩かせることがダメだと認識もらえたはずです。

もちろん冬場の雪道や、凍った地面も同様に要注意となります。
寒さに強いアラスカン・マラミュートやシベリアン・ハスキーなどの犬種であっても、肉球には注意が必要です。

また、外傷によるケガにも注意が必要です。
肉球に刺さる恐れのあるとげ、金属、ガラスなどとがった危険物などには十分注意を払ってあげてください。

「体温調整」

チワワたちワンちゃんは、体に汗腺がないため発汗することができません。
チワワの発汗はおもに肉球部分で行われており、体温調節をしています。
肉球にはこのような大事な役目もあるのです。
また、肉球で汗をかくことで、肉球の乾燥を防ぐとともに、滑らずに歩くことができるのです。

「足音を消す」

人間と生活するようになり、ご飯をもらえるようになったから、ハントする必要もなくなったワンちゃんですが、昔の狩人時代には足音を立てずに獲物に近づくことが必須だったわけです。
かつては、足音を消す肉球の役目は、とても大事だったのです。

チワワの肉球がカサカサなどになる原因

「散歩コースに注意」

本来ワンちゃんたちは、アスファルトやコンクリートの上を歩くなんてあり得なかったわけです。
草地や土の地面の上で生活していたのです。
だからそもそも、地面が50度以上の温度になったり、硬いコンクリートのような地面を長く歩くことなど想定外なわけです。

しかしチワワを散歩に連れていけば、現代ではどうしても、アスファルトやコンクリートの上を歩いてしまうわけです。
想定以上の熱さの上を歩けば、肉球はやけどを起こしたりカサついてしまいます。
また、引っ張り癖のある歩き方をしてしまうワンちゃんであれば、肉球が擦れてダメージを受けてしまいます。
さらに、体重が重い肥満犬も注意が必要です。

そして何より飼い主さんが、散歩コースや、散歩の時間帯などを見直してあげることが大切です。
できる限り土の道を歩いてあげたいものです。
でも都会部だとなかなか難しいかもしれませんね。
また、地面がまだ熱い時間帯の散歩はできるだけ控えてあげましょう。

「肉球を拭いたり洗う」

室内犬の場合、散歩から帰ってきた場合、まず肉球をウェットティッシュなどで拭いたり洗ったりするものです。
室内にあげるわけですから当然の行為なわけですが、実はこれがチワワの肉球をカサカサにしてひび割れてしまう原因の一つなのです。

頻繁に肉球を拭いたり洗ったりしてしまうと、チワワにとって必要な脂分まで拭き取ってしまうことになってしまいます。
その結果として、肉球が乾燥してしまい、カサカサになってしまうリスクが生じるのです。
状態をチェックしながら肉球を拭くように心がけ、必要以上に行わないように注意しましょう。

「夏場に注意」

暑い夏場には、チワワは肉球から汗をかき体温調節を行います。
どうしても発汗量が増えるため、そのため乾いた状態では、乾燥しやすくなり、カサカサになりやすいため注意しましょう。
それと何度も言いましたが、夏場は地面が熱いため、ヤケドにも十分注意する必要があります。
また、ヤケドまでとはいかない状態でも、肉球が熱さのため乾燥しやすくなるため注意が必要となります。

「アトピー性皮膚炎」

アトピー性皮膚炎になって、皮膚のバリア機能が低下しているワンちゃんは、肉球がカサカサになったりひび割れてしまうケースが多くなります。
また、アトピー性皮膚炎の場合、肉球が赤くはれているケースも多いです。
アトピー性皮膚炎の状態での肉球がひび割れた状態になることを、苔癬化(たいせんか)と呼ぶそうです。
ステロイドや抗ヒスタミン剤などで、投薬治療を行う必要があります。

「加齢による老化現象」

チワワも年を取れば新陳代謝が悪くなり、体の水分量が減っていくのは仕方がない現象です。
皮膚の状態変化は目立ちやすく、皮膚の一部である肉球も、水分が失われやすくなり、乾燥してカサカサになりやすくなります。
それでひび割れを起こしてしまうと、ただでさえ運動量が低下している老犬が、ますます歩く事を嫌がってしまいます。
このため、老犬になれば一層注意した肉球ケアが必要になります。

チワワの肉球のケア方法

「肉球ケアの2つの注意点」

1.足を頻繁に洗わない

つい足を清潔に保とうと考えがちになり、頻繁にチワワの足を洗ってしまいます。
しかしそれはNGだと、認識しておきましょう。
ワンちゃんの足を洗いすぎてしまうと、必要な油分まで洗い流してしまうことになってしまいます。

また、愛犬の足を洗った後のケアがすごく大切となります。
多くの飼い主さんが、愛犬の足を洗った後のケアは、軽くタオルでふき取る程度ですましてしまっているはずです。
しかしこれではダメです。
チワワの足を洗った場合、足の指の間まで水分をしっかり拭き取り、さらにドライヤで軽く乾かす必要があります。
ここまで徹底したケアを行ってあげてください。

2.ストレスを与えない

愛犬の肉球をケアする方法として、肉球クリームを塗った後に浸透させるために靴下などを履かせたりします。
しかし、靴下を嫌ってしまうワンちゃんは多いものであり、無理強いするとストレスを与えることになってしまいます。
このため、靴下の代わりにさらに浸透しやすいラップしてみるとか、いろいろな工夫を行って、少しでも愛犬がストレスを感じないようにしてあげることが大切となります。

また、ストレスを感じさせないように抱っこしてあげたり、一緒に遊んであげるのもおすすめです。
あと肉球クリームは、必ずチワワが舐めてしまっても安全な種類のものを選びましょう。

「肉球クリームでケア」

ワンちゃんの肉球ケアには、肉球クリームを使うのが一番効果があります。
肉球クルームを選ぶポイントは次の通りです。
・犬が舐めても安全なもの
・ノンアルコール
・無香料、無着色
・PHは弱酸性
・浸透性が良いもの

「肉球クリームを使った肉球ケア方法の手順」

1.蒸しタオルで愛犬の足の裏の汚れと、指の間を丁寧に拭き取ります。

なお、蒸しタオルは硬く絞り、使用前に温度を確かめてください。

2.清潔になった愛犬の足の裏へ、肉球クリームをすり込みます。

この際、硬くなっている部分は、特に念入りに塗ってあげるように心がけましょう。
なお、クリームが多すぎた場合には、ティッシュなどで余分なクリームを拭き取って下さい。
血流がよくなり代謝もアップできるように、マッサージをおこなうのがおすすめです。
愛犬と飼い主さんのコミュニケーションにもなります。

3.塗った肉球クリームを浸透させるためにしばらくの間、靴下を履かせるのが効果的でおすすめです。

ただし、靴下を嫌がるワンちゃんが多いため、しばらくの間は、飼い主さんが遊んであげるなどして注意を逸らしてあげることが大切です。

なお、肉球クリームを浸透させるために、長時間靴下を履かせる必要はありません。
10分程度で十分です。
これ以上履かせていると、かえって蒸れてしまう可能性があるので注意しましょう。