犬の外耳炎の検査法と予防と治療法!耳洗浄の仕方と注意ポイント

 

今回は、犬の外耳炎の検査法と予防と治療法、さらに治療薬や耳洗浄の仕方と注意ポイントについて紹介します。

犬の外耳炎の予防や治療を行うためには、先ずしっかりと原因を把握する必要があります。

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犬の外耳炎の検査法

 

犬の外耳炎の症状を診断する検査方法は、主に耳鏡検査、オトスコープ検査、耳垢検査の3つとなります。

以前の鏡を使用する耳鏡検査では、死角になる部分が見逃されることもありましたが、今では最新内視鏡であるビデオオトスコープを使用するオトスコープ検査により、死角もなくなり診断が見誤ることなく簡単にできるようになりました。

さらにこの器具は、単に検査に用いるのみならず、異物や洗浄液などの異物の除去が可能なため、治療にも力を発揮してくれます。

これらの検査で外耳炎と判断されれば、さらに詳しく耳だけではなく周囲の状態も確認することも含め、レントゲン検査やCT・MRI検査などを行います。

 

犬の外耳炎の予防法

 

外耳炎の場合、普段のお手入れに注意を払い、耳を清潔に保つことでかなり予防できます。

ただしワンちゃんの耳掃除は、飼い主さんが無理する必要はありません。

犬の耳の構造は人間と異なり、中で直角に曲がっている為、このため見えなくなる奥の部分の掃除は素人では困難です。

また、毛が生えていたり、シワがあったりするため、掃除しずらく注意しないと傷つけてしまうことにもなりかねません。

このため、ペットサロンでトリミングに通っているワンちゃんであれば、必ず耳掃除もセットでお願いして、毛を抜いたり奥の箇所の掃除はトリマーさんにお任せしましょう。

ペットサロンに通っていないケースでは飼い主さんが、素手や鉗子で耳の中の毛を抜くこととなりますが、その場合無理はしないでください。

本来飼い主さんは、ぬるま湯で湿らせたガーゼや柔らかいティッシュを指に巻き付けて、優しく耳の内側の汚れをふき取るだけで十分です。

なお、注意ポイントは、乾いた布でこすらないこと。

かえって傷つけてしまいやすく、そこから細菌が入ってしまうことになってしまいます。

また、綿棒の使用も注意が必要であり、無理して奥まで使わないこと。

かえって奥まで汚れを押し込んでしまうことになるため注意しましょう。

先ずは耳の入り口付近を清潔にすれば十分です。

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犬の外耳炎の治療法

 

犬の外耳炎の主な治療は、以下の5つとなります。

1.耳の洗浄

2.抗生物質や抗真菌剤などの経口薬

3.ステロイドなどの軟膏や点耳薬

4.抗ダニ薬

5.外科手術

 

「耳の洗浄」

通常の場合、先ずは耳の洗浄をして患部を清潔にし、点耳薬を注入して様子を見ていきます。

しかし、炎症が激しい場合や鼓膜が破れているケースでは、耳の洗浄は行えないため注意が必要です。

炎症が激しい場合には、炎症を抑える内服薬や点滴を処方して、炎症が和らいだタイミングで耳の洗浄を行ったりします。

・耳洗浄の仕方

耳洗浄方法のポイントは、耳の中に洗浄薬をしっかりと入れることです。

どうしてもワンちゃんは、耳の中に液体を入れられるのは違和感を感じ嫌がります。

このため激しく暴れたりするため、結構洗浄薬を犬の耳の中に入れるのは大変です。

動いてしまわないようにしっかり体を抑えて、こぼれないように耳を持って洗浄薬を入れてください。

なお大型犬などが激しく暴れて手に負えないケースでは、鎮静剤を投与することもあります。

耳の中に洗浄薬を入れ終わったならば、次に耳の根元をしっかりマッサージします。

これで耳の根元から汚れを取ることができます。

 

次にコットンなどで、洗浄薬をふき取ってください。

ワンちゃんは必ず何度も頭を振ります。

そうすると、そのたびに汚れが奥から出てくるので、コットンでふき取ってあげましょう。

 

この時の注意点が、綿棒を使って奥の汚れを無理して取ろうとしないこと。

先ほども述べましたが、下手な綿棒の使い方をしてしまうと、かえって汚れを奥に押し込んでしまいます。

出てきた汚れをコットンで綺麗にふき取れば十分です。

 

「抗生物質や抗真菌剤などの経口薬」

抗生物質は、細菌が原因で発症した外耳炎に対して処方されます。

また、真菌が原因で発症した外耳炎の場合は、抗真菌剤を使用します。

 

「ステロイドなどの軟膏や点耳薬」

炎症がひどい場合や、痒みがひどく耳が熱を持っていたりすれば、抗炎症剤などを使用します。

状態を見ながら、ステロイド剤やNSAIDSなどを使うこととなります。

 

「抗ダニ薬」

ミミヒゼンダニなどの耳ダニが感染している場合は抗ダニ薬を投薬します。

耳ダニが寄生すると、痒みが激しくなるのが特徴。

また、注意すべきが他のワンちゃんに移ってしまうこと。

このため多頭飼いしている場合は要注意です。

 

「外科手術」

重度の外耳炎やポリープ・腫瘍などが原因となる外耳炎の場合では、外科手術が必要となります。

 

この他にも、アトピー性皮膚炎や接触性アレルギーなどが外耳炎の原因になっている場合であれば、アレルギーを引き起こしているアレルゲンを確定して、除去する必要があります。

また、耳垢、被毛、植物の種などの異物が炎症を引き起こしている場合は、異物を除去します。