犬の結膜炎の予防法と治療法!オススメ目薬と人間用目薬の注意点
今回は、犬の目のトラブルで一番多いともいわれる結膜炎の予防法と治療法、また治療に人間用の目薬を使用する注意点と、犬の結膜炎にオススメの目薬を紹介します。
犬の結膜炎の予防法
「トリミング」
犬の結膜炎を予防するポイントとなるのがトリミングであり、ワンちゃんの目の周りの毛を定期的にカットして綺麗に保つこと。
犬の結膜炎の物理的原因で一番多いのが、眼に毛が入ってしまうことです。
犬の毛には多くの細菌が付いており、このため毛が目に入ると感染症のリスクを高めてしまいます。
このため、長毛犬種は要注意。
また、トリミング時のシャンプーが目に入ることで、犬が結膜炎を起こすケースも少なくありません。
プロのトリマーにシャンプーしてもらう際にはさほど心配いりませんが、飼い主さんが自ら愛犬のシャンプーを行う時には、愛犬の目に洗剤が入らないように注意が必要。
シャンプー後の犬の様子をよく観察することも大切です。
また、低刺激のシャンプーに変えることでも、ワンちゃんが結膜炎になりにくくなります。
目が大きくて出ておりゴミなどが入りやすい短頭種や、涙の欠乏症になりやすくドライアイが多い次の犬種などは、結膜炎になりやすいのでしっかり注意して予防してあげましょう。
「部屋を清潔にする」
犬はハウスダストやダニなどのアレルギーが原因となり、結膜炎を発症することもあります。
このため、部屋を清潔にしておくことが大切な予防法の一つとなります。
したがって、なるべく部屋にホコリが溜まらないように細目に掃除を行い、ハウスダストやカーペットなどについた抜け毛などを取り除いてください。
また、空気清浄機で室内の空気を綺麗にするのもおすすめです。
「アレルギー原因に注意」
結膜炎のアレルギー原因として一番注意が必要となるのが食べ物。
このためできれば動物病院で検査を行い、アレルギー物質を確定し、アレルゲンを摂取しないように努めることが大事な予防策となります。
その他で見逃せないのが花粉。
花粉アレルギーのため、結膜炎を起こしてしまうワンちゃんも多くいます。
そのケースでは、予防策として花粉対策が必要になります。
花粉の多い時期や時間帯の散歩を控えること。
また、散歩時には洋服を着せることで、少しでも花粉が付かない工夫を行う。
さらに、散歩帰宅時にブラッシングや濡れたタオルなどで体を拭いて、花粉をとることは必須対策となります。
このように、犬の結膜炎のアレルギー原因となるモノに、出来る限り接触させないことが有効な予防法となります。
犬の結膜炎の治療法
「治療期間の目安」
まず最初に犬の結膜炎の治療期間の目安を紹介します。
犬の結膜炎の場合、早期に発見して動物病院を受診して治療を行えば、比較的短期間で回復することが多いといえます。
ただし当然ですが、犬の結膜炎の原因によって治療期間は異なります。
細菌性の場合であれば、数日で治ることが多いです。
またウィルス性の場合はもう少し長くなり、2~3週間程度が目安ですが、実際にはもっと長く時間がかかるケースもあります。
一番厄介なのが、アレルギーが原因になって引き起こされている場合です。
アレルギー物質を見つける事が肝心となり、さらにそのアレルギー物質を削除する必要がるため、長い目で愛犬を見守る必要があったりします。
また、老犬になると目に衰えがみられるため、病気を再発するリスクが高まります。
さらに、どうしても病状が進行して重症化していることが多いため、なかなか治らない可能性も高まります。
「洗眼」
異物が原因で炎症を引き起こしている場合であれば、ホウ酸水や生理食塩水などを使って洗眼を行い、原因物質を取り除く治療を行います。
また、シャンプーなどが犬の目に入ったケースでも、洗眼をしてあげる必要があります。
ただし、目はとても敏感な場所だけに、下手に素人が洗浄すると逆に状態を悪化させてしまう可能性もあり注意が必要です。
動物病院で処置する場合でも、異物が混入した場所によっては局所麻酔をしたり、大型犬などが暴れてしまう場合などは、全身麻酔を使うこともあります。
ちなみに洗浄液の作り方を紹介しておきましょう。
ホウ酸と精製水とボトルを用意してください。
500mlの精製水に10gのホウ酸を入れれば、簡単に作ることはできてしまいます。
「点眼薬や軟膏」
ケガや細菌感染が原因となって結膜炎を引き起こしている場合は、抗生物質の点眼薬や軟膏を使うことで、炎症を抑えることとなります。
また、アレルギーが原因の場合は、ステロイドの点眼薬を用います。
「エリザベスカラー」
ワンちゃんが結膜炎になった場合、痒みが生じるためどうしても目をこすってしまうケースが多くなります。
このため、目の状態を悪化させない対策として、エリザベスカラーを使うことがあります。
もちろん根本的な原因の解決とはならないため、あくまでも薬や洗浄治療などのサポートとしての位置付での使用となります。
「毛の削除」
本来であれば予防策として、愛犬の目の周りの毛を目に入らないように短くカットしておきたいものです。
ところが実際は、愛犬が結膜炎になった原因として一番多いとされるのが、毛が目に入ることなのです。
このため、原因となる毛を抜いたり剃ったりするなどの処置が必要となります。
愛犬に人間の目薬を使う時の注意点
本来愛犬に人間の目薬など、人間用に作られた薬を使用しないのが常識なのですが、それでも少しくらいならば大丈夫と安易に使用してしまう飼い主さんが後を絶たないといいます。
特に、目薬や皮膚炎などの塗り薬は、使ってしまうことが多いと言われています。
そもそも素人判断だと、結膜炎ではないケースだってあるかもしれません。
「使用してはいけない目薬も存在する」
人間用の目薬にも、当然ですが様々な症状に合わせたものが存在し、中には犬には使用してはいけない目薬も存在すると認識しておくべきです。
特にステロイドなどの成分が入っている場合は注意が必要であり、返って悪化させてしまうこともありえます。
人間用の場合効き目の効果が強く、犬には刺激が高すぎてしまうことがよくあります。
「成分に注意」
同じ病気用の目薬であれば、人間用も犬(動物)用も、基本的には似た成分が入っていますが、当然異なった成分が入っているケースもあります。
また先ほども述べましたが、人間用のものは犬には刺激が強すぎてしまうことが多いといえます。
例えば目薬をさして、目がスーッとして気持ちよく感じることがよくあります。
しかしこのようなメントール系の成分は、人間にはスッキリとした感じとなっても、犬に対しては刺激物の何物でもないわけで、使用すべきではありません。
このように、人間には問題ない成分であっても、ワンちゃんにはNGとなる成分があります。
「使用回数の問題」
人間と犬では体の大きさがまったく違ってきます。
通常の人間用の薬でも、大人と子供では飲む量が当然異なります。
したがって、人間用の使用回数で犬に使用してしまえば問題が生じるのは明白。
このようにいろいろな問題があるため、絶対人間用の目薬を愛犬に使用することは止めてください。
治るどころか一歩間違えば、かえって視力が低下したり、最悪悪化してしまい失明などという事態が起こる可能性すらあると認識しておきましょう。
犬の結膜炎に効果があるオススメ目薬
「ティアローズ 非ステロイド性抗炎症点眼剤 5ml 動物用医薬品」
犬用の結膜炎、角膜炎、眼瞼炎におすすめな市販の目薬です。
「犬チョコ目薬V」
目の炎症や目やにを改善してくれる犬用目薬。
「ドラマ」
サトウ製薬が製造販売している犬用目薬。
強い消炎、殺菌作用があり、結膜炎症状の目の充血・痒み・炎症に効果。
「ナイガイ犬チョコ目薬V犬猫用15ml(動物用医薬品)」
消炎・殺菌作用があり、犬の結膜炎、結膜充血、角膜炎、眼瞼炎、涙腺炎、外傷性眼炎に効果。
「ワンクリーン 犬猫用 15mL(動物用医薬品)」
犬の結膜炎、角膜炎、結膜充血、涙腺炎、眼瞼炎、外傷性眼炎に効果。
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