チワワが蜂に刺された時の応急処置法!アレルギーショックで死を招く

ワンちゃんが、蜂に刺されてしまうことは、意外に多いものです。
人間であれば、蜂の恐ろしさをしっかり認識しているから、あのブーンという羽音が聞こえただけで避けて、刺激しないようにそっとしておこうと行動します。
しかし、チワワが蜂の危険を認識しているわけがないため、反対に習性で動く昆虫などには狩猟本能が刺激され、追いかけたりニオイを嗅いだりして、刺激を与えて刺されてしまうのです。

ワンちゃんが一番虫に刺されやすい箇所は、足だといわれています。
これは単純に気づかずに虫を踏んでしまうことが多いからです。
ついで顔や口が多いそうです。
チワワたちワンちゃんは、足よりまず口が出てしまうわけです。

したがってよく、パクリと蜂を口の中に入れてしまうことから、口の中を刺され顔が腫れあがってしまうようなことも起こるそうです。
またニオイをクンクンと嗅ぐことも多いため、結構鼻も刺されやすいそうです。

蜂に刺された場合「アンモニアを塗ると良い」とよく耳にしませんでしたか?
そのため、蜂にさされたときには、オシッコをひっかけたりする人がいたりします。
しかし実際には、蜂の毒は中性のタンパク質でできているため、そこへアルカリ性のアンモニアを塗っても、残念ながら毒を中和できないから効果は期待できません。

さて、何よりも蜂に刺されたケースで恐ろしいのが、「アナフィラキシーショック」です。
蜂を決して侮ってはいけません。
刺されてチワワがショック状態を引き起こしてしまうと、激しい嘔吐が生じ、白目をむいて昏睡してしまったりします。
それこそアナフィラキシーショックが起こってしまうと、わずか数時間で死に至ってしまうケースもあると知っておいてください。
そのため、今回は応急処置のやり方を紹介するので、飼い主さんは必ず覚えておき、万が一愛犬が蜂に刺されたら軽視することなく、すぐ応急処置を行って、動物病院へ駆け込んでおくべきだと認識しておきましょう。

アナフィラキシーショックの危険

蜂に愛犬が刺された場合、最悪死に至るケースがあるアナフィラキシーショックの危険について、しっかり飼い主さんは知っておいてください。

アナフィラキシーショックとは、蜂などの虫刺され以外にも、予防注射によるワクチン接種や、アレルギー食品を食べてしまうことなどにより、体に急激なアレルギー反応が起こり、ショック状態になるケースをさします。

アナフィラキシーショックによる主な症状は以下の通りです。

・呼吸困難
・気道閉塞
・血圧低下、不整脈による心停止
・意識がなくなり失禁
・けいれんを起こす
・嘔吐や下痢
・大量のよだれを流す
・チアノーゼ症状(酸欠で口の中が紫色)
・多尿

チワワが蜂に刺されて、炎症程度で済めばよいのですが、上記のような状態が生じだすとかなり危険な状態だといえます。
至急動物病院へ連れていってあげて、治療をうける必要があります。

皮膚が赤くなったり、痒みが出ている。
また、唇や口の中が腫れたりしているようなことがないかなども、注意してチェックしてみましょう。
とにかく愛犬が蜂に刺されたケースでは、様子を注意して見守り、少しでも普段と変わった症状が見られた場合、病院に駆けつけてください。
最悪の場合、チワワが死に至ることがあり得るのだと、必ず頭に入れておきましょう。

チワワが蜂に刺された時の応急対処法

「針を抜く」

蜂に刺されケースでは、まず最初に針が皮膚に残っていないか確認して、抜くことが大切だとされてきました。
その理由は、毒嚢(どくのう)と呼ばれる毒の入った袋がついた針が皮膚に残り、毒がワンちゃんの体の中に挿入されていくとされていたからです。

しかし最近の研究によって、ミツバチの毒は刺されてから、わずか10~20秒以内の間に、ほぼ全量が皮膚内に注入されることが分かってきました。
このため、実際には20秒経過してしまった後では、急いで抜いてもあまり効果がないことになります。

ちなみにスズメバチは、通常針は残りませんが、ミツバチの針は返しがついているため、一度刺すと抜けずに、必ず針が残ります。
ある意味ミツバチは、敵を刺すことは命がけなのです。
必ず針が取れる際に体がちぎれてしまうわけだから、ミツバチが刺すという行為は、自分の命をなくすことになる自殺行為なのです。

針の抜き方ですが、指でつまんで抜くのはNGです。
指でつまんだ際に毒嚢をつぶしてしまうため、残った毒液が体に入ってしまいます。
したがって、ピンセットや毛抜きなどを使って、毒嚢をつぶしてしまわないように、慎重に抜くのがおすすめです。
また、ヘラやカードなどの薄く平らなものを使って、思い切って針の部分を払い落とす方法もあります。

この後、傷口に次の処置を行う際に、針がついていない方が行いやすいのですが、どうしてもチワワが嫌がってできない場合は、無理強いをせず動物病院に連れて行ってから抜いてもらいましょう。

「毒液を絞りだす」

患部を流水で洗い流し、刺された箇所から毒液を絞り出します。
蜂の毒は、タンパク質でできているため水に溶けやすい性質があります。
このため、大量の水で洗い流すのがとても効果的なのです。
この時に注意してもらいたのが、間違っても口で吸って、毒を吸い出さないことです。
蜂の毒は水に溶けやすいため、唾液に溶けてしまい、歯茎などから入り込むことによって、口の中でしびれなどの症状が発生してしまう恐れがあります。

また出てきた毒液を直接手で触れないようにも注意してください。
また、ワンちゃんにも舐めさせないようにしましょう。
もし、口輪やカラーなどがあれば、はめておくのがおすすめです。

「刺された箇所を冷やす」

蜂に刺されたチワワの患部を冷やしてあげることで、痛みと腫れを軽減する効果が期待できます。
これはあくまで痛みを抑えるための方法です。
ワンちゃんは、痛みには強い動物だとされていますが、少しでも痛みを和らげる方法があれば行ってあげるべきです。
痛みがあり、チワワが暴れたり動き回ってしまうと、毒が回りやすくなるため、安静に保つ意味からも、痛みを少しでも和らげてあげるのは大切です。

「抗ヒスタミン軟膏を塗る」

虫刺されには、抗ヒスタミン軟膏がとても有効です。
万一、ワンちゃん用の抗ヒスタミン軟膏があれば、患部に塗ってあげましょう。
なお、人間用の抗ヒスタミン軟膏を愛犬に塗ることはやめてください。

「動物病院に連れていく」

紹介した応急措置を行ったなら、一刻も早くチワワを動物病院に連れて行ってあげましょう。
応急措置で必ず実施してもらいたいのが、蜂に刺された傷口を抑えて毒を出しながら、大量の水で洗い流すことですね、
後は前もって動物病院に連らくを入れておけば、スムーズに対応を行っていただけるものです。