チワワが唸って威嚇するのはどうして?鳴き声やポーズで心理を見抜け

可愛い愛犬が、飼い主さんを威嚇するような行動を取った時、あなたは思わず焦ってしまいませんか?
基本的にワンちゃんのうなりとは、「これ以上近づいたりすれば噛む付くぞ!」という警告です。

しかしワンちゃんは、意味なく唸り声をあげて威嚇しているわけではありません。
そこにはちゃんとした原因が存在するわけです。
その理由は、鳴き声やポーズなどにヒントが含まれています。
今回は、愛犬である可愛いチワワが、唸って威嚇する理由について、鳴き声やポーズなどを参考にして、その心理を見抜いていきます。

鳴き声やポーズで威嚇の意味が異なる

「先制攻撃モード」

次のようなポーズをチワワがとっているケースでは、マジで戦闘モードに入った先制攻撃を狙っている典型的な状態といえます。
ワンちゃんの気持ちは高ぶっている上に、自身満々の状態といえます。
うっかり近づこうものならば、いつ襲われても不思議ではありません。

・うなり声をあげている。
・耳を前方に傾ける。
・歯をむき出だした状で、鼻にシワを寄せている。
・体は前傾姿勢を保っている。
・尻尾が高く上がっている。
・全身の毛が逆立っている。
・相手をにらみつけている。

「守備的防衛モード」

威嚇のポーズの一種ですが、チワワの恐怖心の方が強い場合の状態といえます。
一見怯えているような印象が強いですが、注意が必要だと認識してください。
窮鼠猫を嚙むではありませんが、ワンちゃんが恐怖の限界を越えたケースでは、反対にいきなり噛み付く危険性があるため、注意が必要です。

ワンちゃんが、先制攻撃モードに入っているケースでは、飼い主さんも注意するものです。
しかし、守備的防衛モードの場合、一見ワンちゃんが怯えているように見えるため、返って油断して安易に手を差し伸べてしまったりしがちなものです。
その結果、「ガブリ!」と噛みつかれるケースがあるため要注意です。

・耳は後ろに倒れている。
・尻尾はお尻の下に巻き込んでいる。
・態勢を低くしている。
・毛を逆立てている。
・鼻にしわを寄せている。

唸り声の意味

「恐怖性のうなり」

ワンちゃんが、恐怖心に駆られた状態により発する唸り声。
相手や状況を怖いと感じています。
このため、耳を下げた状態で、震えながらも相手を威嚇しようとしています。

「食物関連によるうなり」

オオカミでは極めて顕著な唸り声と言われています。
先祖をオオカミに持つワンちゃんは、習性として残っているのでしょう。
確保したエサやおやつを取られまいとする行動として出る唸り声です。

「所有性のうなり」

おもちゃや毛布など、自分のお気に入りの物を所有したい願望から、取られまいとするときに出る唸り声です。

「優位性のうなり」

自分の方が相手よりも優位であることを主張するためにする唸り声。
優位に立つために、毛を逆立てながら、必死に耳を立て、歯をむき出したりします。

「縄張り意識のうなり」

縄張り意識から生じる唸り声。
相手が自分が縄張りとみなす領域に侵入してきたケースで起こります。

これが番犬の典型パターンです。
外飼いのワンちゃんが、見知らぬ人が侵入したケースにおいて、必死に歯をむき出してうなる状態です。
確かに郵便配達人などが、このようなワンちゃんの状態と遭遇してしまえば恐怖ですね。

「母性のうなり」

母は強しです。
母犬が子犬を守ろうとする時に発する一過性の唸り声。
妊娠中、想像妊娠中、出産後の母犬において頻繁に見らます。
母性から生じる行動ですが、妊娠や出産の影響による一時的なホルモンバランスの変化が原因となっていると考えられています。

「防護性のうなり」

仲間や家族を守ろうとする時に生じる唸り声。
ワンちゃんは、群れ生活の習性が残り、仲間意識が強い動物のため、家族に危険が及びそうと感じたケースでは、迷わず威嚇を行うことが多くなります。
飼い主に来客などの見知ら人が近づいたり、散歩中にすれ違う他の犬に対して行います。
あまりに忠誠心が強すぎてしまうと、周囲にケガを負わせる恐れが生じてしまいます。

「ケンカによるうなり」

犬同士がケンカをする際に出る唸り声。
メスの方が多く起こり、さらに激しくなりやすい傾向があるみたいです。

「遊びのうなり」

じゃれあいの最中に出る唸り声。
遊びに夢中になってしまうと、つい興奮した気持ちを抑えきれなくなってしまい、無意識に威嚇のような行動をとってしまいます。
怒りや恐れは伴わないため、鼻の上にしわを寄せないのが特徴となります。

ただし中には、必要以上に威嚇してしまうワンちゃんがいたりします。
このようなケースの場合、子犬期の過ごし方が原因の可能性が考えられます。
最近は、子犬が社会性を身につける前に、兄弟や親犬と離れさせてしまうケースが多いために、遊び方の加減がわからないまま育ってしまうことがあるためです。

「痛みによるうなり」

ワンちゃんが、病気や怪我でどこかが痛いときに、興奮して攻撃的になって、近づくものに対して出す唸り声。
痛みがある箇所を触られるのを避けるために威嚇しており、痛がる体の箇所があれば、病気ではなくケガを疑いましょう。
動物病院に連れてこられたワンちゃんが、よく唸っているのはこのためです。

尻尾の動きで分かる威嚇のサイン

ワンちゃんの尻尾の動きは、それこそストレートに気持ちを表すシグナルとなります。
尻尾を振ってさえいれば、すぐワンちゃんが喜んでいるものと、勘違いしている人が多いため注意すべきです。
尻尾に現れる感情は、決して喜びだけではなく、不安・警戒・緊張という感情なども尻尾の振り方一つから分かるものなのです。

攻撃のサインの尻尾の振り方は、高い位置で振っているときであり、同時に尻尾の毛も逆立っています。
とりあえず、ワンちゃんの尻尾の毛が、逆立っていれば要注意だと認識しておきましょう。

逆に嬉しいときの尻尾の振り方は、尻尾は水平の位置にあって、左右に大きく振っています。
尻尾を振っていても、当然危険な状態があると知っておきましょう。

なお、尻尾を振っていても威嚇しているときは、唸り声をあげたり、歯をむき出しにしてうなっていれば、まずいと気づけてしまいます。
ここまであからさまにしていない状態のケースでも、細かい注意すべきサインが出ています。
紹介したような、鳴き声やポーズに注意を払って、少しでもワンちゃんの気持ちを読み取ってあげるのがおすすめです。

まとめ

ワンちゃんの威嚇のポーズや、種類についての違いが理解できたはずです。
威嚇のサインを読み取り、ワンちゃんの心理が、攻撃性の方が強いのか、それとも恐怖心の方が強いのかを読み取ってあげることが大切となります。

そのためにはいくつかの、チェックポイントがあったはずです。
例えば、尻尾を高い位置で振っているなんて具合です。
このような、ポーズ、吠え方、尻尾の振り方などの注意を払って総合して眺めることで、ワンちゃんの気持ちを読み取ってください。

みなさん散歩時に、他のワンちゃんとすれ違う時には神経質になるものですが、このようなチェックポイントに基づき、愛犬の様子を観察すれば、どの程度の警戒心をあなたの愛犬が抱いているのか判断が可能になってきますよ。