チワワたち小型犬は、室内で運動させれば特に散歩の必要がないと言われたりしていますが、これは大きな間違いです。
散歩の役目は運動量を得るだけではありません。
外に出ることで刺激を受け、認知症の予防になります。
また同時にストレスの解消にも繋がるし、他の犬との出会いで社会性が身につきます。
自然と愛犬と飼い主の二人の時間が共有でき、コミュニケーションを高めることもできます。
さらに中・大型犬であれば、室内の運動量だけでは足りません。
このように散歩には多くのメリットが伴い、愛犬と一緒に暮らす以上散歩は欠かすことができないものと言えます。
いろんな刺激が得られて楽しい散歩好きのワンちゃんは多く、特に室内で過ごすことが多い犬にとっては、散歩は楽しい一大イベントといえるでしょう。
それだけに飼い主さんは、愛犬にとって散歩が有意義な時間となるために、上手くリードしてあげる必要があります。
そのためには、犬を散歩させるための基本知識を知っておくことが重要なキーポイントとなります。
思った以上に散歩はエネルギーを消耗し、特に小型犬は体力レベルも考慮してあげる必要があります。
したがって、最適な散歩コース(距離)や時間帯、場所、使用すべき必需品などを把握して、愛犬の体への負担を与えない楽しい散歩を行ってあげることが大切となります。
首輪(カラー)は、リードや各種の札などを取り付けるために必要となります。
犬の首に装着する丈夫なリング状のアイテムであり、合成繊維製や革製のものなどいろんな種類が販売されています。
どのような首輪がおすすめか知りたい方は、次の記事を参照してみましょう。
胴輪(ハーネス)もまたリードや各種の札などを取り付けるために必要となります。
犬の胴体に装着するアイテムであり、首輪に比べて接触面積が広くなるため、愛犬の首への負担が少なくなるのがメリットとなります。
愛犬に対して首輪と胴輪のどちらが良いのか迷っている飼い主さんも多いことでしょう。
当然それぞれにメリット・デメリットがあります。
お迷いの方は、次の記事を参照してみましょう。
リードとは犬を誘導するための丈夫な引き綱のことで、合成繊維製や革製のものなどがあります。
愛犬の首輪や胴輪に取り付けることで、犬の動きをコントロールして安心して散歩が行えます。
ノーリードによる散歩はNGです。
思わぬ事故に繋がる可能性が高まります。
また当然マナー違反となります。
・鑑札(自治体に対する登録証明)
・注射済票(狂犬病予防注射を受けたことの証明書)
・迷子札(万が一愛犬が迷子になった時に備え、住所など役立つ情報を記載した札)
散歩札とは上記のような内容となります。
首輪やハーネスの金具などに取り付けておきます。
愛犬を散歩させる以上、当然のマナーとして飼い主さんは、排泄物処理グッズが必要となります。
ワンちゃんは、散歩の途中でウンチやオシッコをするため、それをキレイに処理するための必須アイテムとなります。
お散歩のおともに絶対必要な便利な商品。
ペット用ウンチ処理袋 ポイ太くん
ポリ袋と水溶性の紙が一体型になっているのが特徴で、非常に使いやすい。
この商品の最大メリットは、水溶性の紙の使用により、そのままトイレに紙ごと流せるところです。
暑い夏場には、忘れずに飲み水を持っていきましょう。
無理せず適度に日陰で休憩をとって、ワンちゃんにこまめに吸水を行ってください。
悪天候時の対策として、防水・防寒具となる犬の服装を準備しましょう。
ケースによっては、犬用の靴を履かせてあげるのもおすすめです。
一番の対策が雨降り時となります。
雨の日にも愛犬と安心して楽しく散歩ができるように役立つグッズが知りたい方は、次の記事を参照してみましょう。
犬の散歩を行うのに、あなたは1日のうちでベストな時間帯は一体いつだと思いますか?
散歩をするのに最適な時間帯は、当然季節によって異なります。
また忘れてはならないのが、「食餌」との関係です。
気温によって、散歩の最適時間が異なります。
暑い時期にはワンちゃんが熱中症になったり、肉球に火傷を負わないために、暑い昼間を避けて、太陽が沈んだ時間帯がおすすめとなります。
反対に寒い時期では、犬の低体温症を避け、肉球に凍傷を負わせないように、昼間の太陽が登った時間帯がおすすめです。
目安としては、気温が25℃超となれば「暑い」、15℃未満で「寒い」と考えて対策を行えばいいと思います。
朝や夜であっても実際には暑い日や、お昼でも寒い日があります。
このため、天気予報や実際に温度計を確認するなどの注意を払い、愛犬の散歩する時間帯を微調整してあげるのがおすすめとなります。
犬の散歩を行うにあたり忘れてはいけない重要ポイントの一つが、食餌とのタイミングです。
これは大げさではなく、マジで愛犬の命に関わってくる重大な問題です。
食後すぐに散歩などの運動をさせてしまうと、食事により胃が膨らみ重くなっているために、お腹の中で胃と腸が絡み合い血流障害を起こしてしまう現象が生じてしまいます。
これが「胃捻転」であり、特に大型犬に起こりやすいとされています。
胃捻転はうっかりそのまま放置してしまえば、わずか数時間で死亡することもある恐ろしい病気です。
このため最低でも、食後1時間以上経過してから散歩を行う必要があります。
安全を考慮すれば、愛犬の散歩は食前に行うのがおすすめです。
また、食後30~45分の間に、「脳のかん流低下」(Postprandial somnolence, Postprandial fatigue)という現象が起こるとされています。
これは、食事を取った後では自然に消化を促すために、消化器系に体内の血液が集まってしまい、脳に流れ込む血流量が相対的に減ってしまう現象のことです。
あなたも食後につい眠くなってしまうことがおありでしょうが、それがまさしくこの状態なわけです。
このため人間同様犬も眠気に襲われ、せっかく大好きな散歩に出たにも関わらず、あまり歩こうとしない事態が生じる可能性があります。
また、注意力も低下することとなるため、交通事故などによるケガの思わぬ原因となってしまうかもしれません。
犬の散歩場所を「地面のタイプ」別に比較して、メリットとデメリットを紹介します。
都会では、舗装道路が散歩コースのメインとなってしまうでしょう。
舗装道路とはアスファルトや石畳で舗装された車道や歩道のことです。
平らで歩きやすく、見通しが良いため危険物があってもすぐ見つかり、うっかり踏んで怪我をしにくい 。
無暗に草むらに入り込んでしまう心配もありません。
夏場はアスファルトや、マンホールの鉄蓋などがかなり熱くなるため、肉球の火傷には注意が必要です。
飼い主がアスファルトを触り、熱さを確認してあげましょう。
煙草の吸殻やガムなどといったゴミがよく落ちているので注意が必要です。
車などの交通量が多いため、交通事故には要注意です。
足腰への負担が大きい。
田舎の畦道や山道などに行けば、まだまだ土がむき出しになっている未舗装道路があります。
舗装道路のアスファルトのように熱くなりにくい。
雨の後は、ぐちゃぐちゃどろどろになって汚く、愛犬の足が泥だらけに汚れてしまいます。 また、水たまりができやすく、うっかり愛犬が水溜りの水を飲まないように注意すべきです。
草地とは草が生い茂った道を刺します。
要注意は、マダニとなります。
クッション性が高く、足腰に優しい。
虫やダニ、ノミの温床です。
特にマダニには要注意で、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)を始めとする病気を媒介する厄介者です。
また、背の高い草地を歩かせてしまうと、危険物が見えないためケガの元です。
さらに、草で足を切る可能性が高く、肉球に傷ができると破傷風にかかる可能性もあります。
草地を歩いた後では、特に愛犬の足回りの被毛を念入りにチェックすることが大切であり、ダニや傷が付いていなか確認してください。
砂利道とは小~大粒の石が敷き詰められた道を刺します。
土道よりは水はけが良いので、泥んこ道にはなりにくいです。
大小の石が足に刺激を与えてくれます。
夏場石が太陽熱を吸収してかなり熱くなるため、火傷に注意しましょう。
夏のビーチをイメージすれば分かりやすいはずです。
また、小石などが多いため、歩くと痛みを感じ歩きにくい上、注意しないと尖った小石で肉球に怪我を負う可能性もあります。
さらに、傾斜がイレギュラーに生じており、注意しないと手首や足首を捻挫したりする恐れがあります。
雪国では、冬場は雪が積もった雪道となります。
「雪やコンコン、犬は喜び庭かけ回り、猫はコタツで丸くなる」なんて歌う童謡もありますが、雪を見るとテンションが上がり、はしゃぎまわる犬がいそうなので注意すべきでしょう。
とにかく犬が喜ぶことくらいですかね。
肉球が冷えて凍傷にかかりやすくなります。
氷で滑ったり足を切ったりする恐れも生じます。
融雪剤がまかれていることがあるので注意しましょう。
足の指に雪が挟まったり、足回りやお腹の毛に雪玉ができてしまいます。
雪解け時期になるとぐちゃぐちゃで歩きにくく、ドロドロに汚れ安い。
雪道では犬用のレインブーツを履かせたり、散歩の回数を分割して多めに行い、1回の時間と移動距離を短くしてあげるのも有効でおすすめです。
犬の散歩の一番の理想は、体と心に刺激を与えてくれるため、できる限り毎日行うことです。
正直なところ、科学的なデータに裏付けられた理想運動量というものはありませんが、大まかな目安とされている犬種別の1日の必要な散歩量は次の通りです。
小型犬→30分~1時間(800mから1.5km程度まで)
中型犬→1~2時間(1.5kmから4km程度まで)
大型犬→1~2時間(2.5kmから6 km程度まで)
なかなか実際の歩いた距離は分からないものなので、万歩計から計算したり、Googleマップなどでだいたいの距離を参考にして割り出してみるのがおすすめです。
小型・中型・大型犬でもその犬種により、歩くのが得意だったり苦手だったりします。
例えばパグやフレンチブルドッグなどの短頭種は、激しい運動が苦手なため、すぐ息つかいがハアハアと激しくなりやすく、このようなパンティングがみられたら休憩をとり、距離も短めに配慮すべきです。
同様に小型犬でもチワワなどの超小型犬は、体力もなく足腰の骨が細く弱い子が多いためさらに短めとすべきです。
大まかな犬種別の時間帯を目安として紹介します。
いわゆる超小型犬と言われる犬種が中心となります。
・チワワ
・ポメラニアン
・マルチーズ
・ヨークシャーテリア
・パピヨン
・チャイニーズクレステッドドッグ
・狆
・ペキニーズ
・シーズー
・アメリカンコッカースパニエル
・パグ
・ビーグル
・イタリアングレーハウンド
・ウィペット
・キャバリアキングチャールズスパニエル
・シェットランドシープドッグ
・フレンチブルドッグ
・ミニチュアシュナウザー
・ミニチュアダックスフント
・ミニチュアピンシャー
・テリア種(ジャックラッセル・フォックス・ボーダー・ボストン)
・ウェルシュコーギーペンブローク
・コリー
・柴犬
・スタンダードプードル
・ダルメシアン
・バセットハウンド
・ブルドッグ
・テリア種(エアデール・スタッフォードシャーブル・ブル・ベドリントン)
・サモエド
・サルーキ
・シベリアンハスキー
・ジャーマンワイアーヘアードポインター
・ボーダーコリー
・グレーハウンド
・セントバーナード
・チャウチャウ
・ドーグドボルドー
・バーニーズマウンテンドッグ
・マスティフ
・アフガンハウンド
・秋田犬
・アラスカンマラミュート
・イングリッシュセター
・グレートデン
・ゴールデンレトリバー
・ジャーマンシェパード
・ジャイアントシュナウザー
・ドーベルマン
・ブルマスティフ
・ボクサー
・ボルゾイ
・ラブラドールレトリバー
・ワイマラナー
散歩のコースについては、毎日同じ散歩コースで良いのか?ある程度コース変更すべきかなと疑問に感じている方も多いはずです。
犬種によって散歩の時間や距離もベストが異なり、なかなか適した散歩コースを探すことは困難ですが、それでも最低3コース程度は見つけておき、ランダムに散歩コースを変更してあげるのがおすすめです。
その主な理由を紹介していきましょう。
犬の散歩の目的の一つに刺激を得ることがあります。
これには、マンネリコースとならないようにしてあげることが効果的です。
毎日同じ景色では飽きてしまいますよね。
初めてのニオイを嗅いだり、いつもと違う景色や音に接することで刺激が生じ、探索欲求を満たしてくれます。
老犬になれば常に新しい刺激を与えることが大切、これには散歩がとても有効であり、脳を活性化させることで認知症の予防につながります。
最近は犬の平均寿命も延びて、ボケてしまうワンちゃんも増えています。
散歩コースを変えることで、新たな好奇心が刺激されることとなりとても有効なのです。
初めて嗅ぐニオイを経験することで脳に刺激が加わり、自然と脳を使う効果が生じます。
散歩コースを変えることで、散歩の満足度を向上させることが可能となります。
犬は集団生活をしていたころの本能により、縄張り意識を強く持つ動物です。
その習性は今も健在であり、盛んにマーキングしたりして、散歩をしながらも自分のテリトリーを守る防衛本能が働いてしまいます。
常に毎日同じコースを散歩していると縄張り意識が高まり、楽しい散歩を楽しむ以上にテリトリーを守ろうとする緊張状態が生じてしまいます。
この意識を薄れさせるためにも散歩コースを変更して、愛犬のテリトリーを広がらせてあげましょう。
自分の縄張りが広がるほど、どうしても警戒心や執着心が分散してしまうこととなり、縄張り意識を弱める効果があります。
毎日同じコースを散歩していれば、ワンちゃんもコースを覚え、どんどん自分主体で動こうとします。
主従関係を築く上でも、ワンちゃん主体の散歩は望ましくありません。
あくまで散歩コースは飼い主さんが決定することが望ましいのです。
このためにも、愛犬が先に動いてしまわぬように散歩コースを変更することが大切となります。
愛犬に主導権を握らせないためにも、適度に散歩コースを変更するようにしましょう。