犬の死因のナンバーワンが癌です。
10歳以上の高齢犬の死亡原因のほぼ半数が、癌と言われているほどです。
このため、癌は治りづらく怖い病気とのイメージがありますが、早期発見すれば対処できるようにもなってきています。
そのためにも、飼い主さんが犬の癌について正しい知識を持っていることが大切です。
そこで今回は、犬の癌の種類や原因、症状について分かりやすく紹介します。
基本的には、人間がかかる癌のほぼ全てに犬も同様にかかるとされています。
癌にかかる原因は、遺伝や環境問題などいろいろありますが、主な原因を見ていきましょう。
人間の場合、家族にがん患者がいれば、遺伝の可能性があるため注意すべきとよく言われます。
犬も交配を行っていった結果として、遺伝的に癌になりやすい犬種があるとされています。
犬種ごとに発生しやすい癌が認められています。
また、犬種によっては、癌の発症率が高い注意すべき犬種があります。
0~8歳の間の犬の癌平均発症率は、4.9%とされています。
ところが、ゴールデン・レトリーバーの場合、癌の発症率が9.6%と約2倍近くも跳ね上がります。
その他には、フレンチ・ブルドッグが7.8%、ラブラドール・レトリーバーが7.5%と、平均値より遥かに高い数値を示し、犬種によって癌にかかりやすいことが判明しています。
したがって、このような癌にかかりやすい犬種の場合、早い時期から愛犬の癌検査を行うなどの対策を取ってあげてください。
ただし犬の癌の場合、先天的な遺伝の要因よりも後天的な要因の方が大きく影響を与えるとされています。
老犬になれば、癌の発生率が大幅に増大するのは明白な事実であり、つまり老化は大きなリスク因子になるということを物語っています。
最近、犬の癌発症率が大幅に増加して、死亡原因の1位となった理由の1つに、犬の平均寿命が延びたことがあげられます。
生き物は全て、年をとってくると免疫力が低下します。
そのため、成犬時代のようにがん細胞を発見し、攻撃・排除という一連の流れがうまく働かなくなっていき、突然変異によってガン化した細胞が増殖しいき、その結果癌になってしまう可能性が高まります。
殺虫剤・除草剤・農薬などの化学薬品に含まれる化学物質は、ガンになるリスクを高める可能性があります。
このため、農薬などを使った原材料を使用する添加物が含まれるフードを愛犬に与えず、出来る限り化学薬品を体内にいれないよう心がけることが大切となります。
オーガニックドッグフードが人気を誇る理由が、厳しい基準で農薬などの使用を認めないフードとなっているからです。
オーガニックドッグフードに興味がある飼い主さんは、次の記事を参考にフード選びをしてみましょう。
食べ物だけに限らず、例えばペット用のシャンプーなどにも、発癌性が疑われる物質が含まれていないか注意する必要があります。
シャンプーであれば、「ジエタノールアミン」という物質が含まれていれば要注意だと認識しておきましょう。
紫外線には殺菌効果があり、適度に浴びる分には皮膚病の予防効果が生じます。
しかし夏場などの紫外線が強い時期に浴びすぎるのはNGであり、反対に皮膚トラブルを招いてしまいます。
犬の皮膚は、人間より遥かに薄く1/3程度のため影響をうけやすいのです。
さらに、強い紫外線を浴びたり、放射線に被爆すると癌になりやすいとされています。
強い紫外線を浴びると細胞の遺伝子にミクロの傷がつき、その結果細胞が突然変異して上皮ガンを引き起こす危険性があるとされています。
被毛が白系や色素が薄いワンちゃんは、特に注意すべきとされています。
注意すべきとされている犬種は、シェットランドシープドッグ・ダルメシアンや色素が薄いとされるペキニーズ、さらに白系のワンちゃんたちです。
散歩も夏場などの光が強い日中は、出来るだけ避けてあげましょう。
直射日光はもちろん、背の低いワンちゃんたちは、アスファルトからの照り返しが要注意です。
みなさん、太陽を直接見れば目に悪いと言われた記憶がありますよね。
背が小さいワンちゃんたちは、どうしても下から飼い主さんの顔を見上げてしまいます。
このため、目から紫外線を受けてダメージを受けやすいという問題もあります。
さらに注意したいのが、サマーカットです。
犬の被毛は、紫外線カットの役目も果たしています。
そのため必要以上に短くカットしてしまうのも問題が生じます。
タバコの煙による受動喫煙が、犬の癌の原因となることは明白です。
実際に実験結果でも、肺腫瘍や鼻腔ガンの確立が高まり、さらに受動喫煙の量が増えるとリンパ腫になるリスクも高まるとされています。
また、マズルが短い短頭種は、鼻腔が短かくなり洗浄化する作用が弱くなるため、一層受動喫煙によるリスクが高くなるとされています。
ストレスも犬の癌の大きな発症因子になるとされています。
ストレスは、精神的に大きな不安定をもたらし、その結果免疫力を低下させてしまうのです。
このため、愛犬に強いストレスを与えないように注意してあげてください。
犬の主なストレス要因は以下の通りです。
・構ってあげることが少ない愛情不足
・引っ越しなどで環境が変化する
・ドッグフードなど食べものが変わった
・散歩の回数や時間が減った
・長時間の留守番をさせてしまう
・新しくワンちゃんが加わった
乳腺腫瘍(乳がん)や前立腺がんなどは、とてもホルモンの影響を受けやすい癌とされています。
そのため、避妊や去勢手術をすることで、ホルモンに関連した病気を予防することが可能となり、寿命が長くなると言われるほどホルモンは影響力があります。
犬の肥満は癌を始めとして、心臓病や関節炎、糖尿病などさまざまな病気の原因となるため注意が必要です。
普段の食事や運動などに留意して、愛犬を太らせないようにしましょう。
犬の癌の症状は、共通点もありますが、発症した場所によって特徴的な症状も多く違うことが多いといえます。
また、末期癌となると、様々な症状が現れるようになります。
犬の癌の主な症状は次の通りです。
・食欲が低下する
・急に体重が減ってしまう
・運動や散歩を嫌がる
・気力が低下してくる
・体表に触れるとしこりがある
・身体を触ると固い部分がある
・口や鼻、肛門などから出血がある
・リンパ節が腫れている
・体臭・口臭がきつくなる
・嘔吐や下痢が続く
・咳が続く
・皮膚炎が悪化する
・排尿困難、頻尿、血尿などオシッコの異常が生じる
・血便が出る
・痙攣やてんかんが起こる
・腹水が溜まる
・黄疸がみられる
愛犬に元気がなくなったと実感できます。
大好きだったボールなどの遊びに誘っても乗ってきません。
すぐ疲れてしまう感じで、表情も乏しくなり、無気力になってきます。
寝ている時間がとても多くなります。
多くの癌で決まってまず最初に現れる症状が、食欲不振です。
平気で2~3日食べない状態が続いてしまいます。
今まで大好物だったものにまで、関心を示さないようになれば、要注意といえます。
体重の減少は、癌を知るバロメーターです。
愛犬の食欲が低下しだし、急に体重が減り出せば問題です。
他にもいろいろ気になる状態が生じだしているはずなので、注意深く観察してチェックしてみましょう。
愛犬とスキンシップする際には、触る際にはしこりなどがないかも注意してみることが重要です。
特に犬に多い乳がんは要注意なため、乳房のしこりには注意を払ってあげてください。
乳房にしこりが出来た場合は、悪性である乳癌の可能性が高いといえます。
人間の場合、自分で乳を触ってしこりに気づくことも多いといえます。
ワンちゃんだって同様です。
飼い主さんが触って、少しでもしこりが小さいうちに見つけてあげられるように注意しておきましょう。
出血には神経質になってください。
癌になると、口や鼻、肛門などいろんな箇所からの出血がみられます。
例えば犬は本来、まず鼻血はでません.
このため、愛犬の鼻血が出る場合、鼻腔内腫瘍が強く疑われます。
下痢や嘔吐が長く続く場合も要注意です。
気になるのが胃癌ですね。
便や嘔吐物の状態もしっかりチェックしてください。
特に血が混じっていれば、要注意です。
愛犬の咳が長引くケースも要注意です。
気になるのは肺癌ですね。
乾いた感じの咳が危険です。
また、血が混じっている場合は、かなりリスクが高まります。
癌は大きく「上皮性腫瘍」と「非上皮性腫瘍」の二つに分けられます。
上皮性腫瘍とは、皮膚や粘膜から発生する「癌」を刺します。
非上皮性腫瘍とは、上皮以外にできる血液細胞から発生する腫瘍の総称です。
口腔内のガンで、発生率が高いトップ3は、「悪性黒色腫」「線維肉腫」「扁平上皮癌」です。
特徴は、よだれや出血が見られ、見た目で分かる外貌の変化や口臭が起こります。
また、これらの症状が感じられると同時に、愛犬の食欲が減退しだします。
悪性黒色腫は特に注意が必要であり、転移性が高いガンだといえます。
口腔の腫瘍は、若い時にできた場合、良性であることが多いですが、高齢になるに従い悪性の腫瘍である可能性が高まっていきます。
また、口腔内に出来てしまうため、食事が上手くできなくなり、急激に弱ってしまいます。
皮膚や体の癌には、「脂肪腫」「肥満細胞腫」「リンパ腫」「軟部組織肉腫」「腺癌」「扁平上皮癌」「肛門周囲腺癌」などがあります。
このうち、体を触って分かる癌が、肥満細胞腫、リンパ腫、軟部組織肉腫です。
これらの癌に共通する特徴が、転移性の高い癌であることです。
このため、進行すれば肝臓や脾臓、骨髄などに転移し、最終的には全身に広がってしまいます。
肛門周囲腺癌は、肛門の周りにできる腫瘍です。
そのため、愛犬が執拗に肛門周りを気にして舐めてばかりいるような時には、注意が必要です。
愛犬の体を触って時に、しこりが確認できた場合は、皮膚のがんである可能性があると認識しておきましょう。
犬の骨のガンは、「骨肉腫」と「軟骨肉腫」の2つに注目してください。
骨肉腫の主な発生場所は足の長い骨であり、臓器に転移しやすいため注意が必要な危険な癌です。
軟骨肉腫の場合は、関節の軟骨にできる腫瘍であり、鼻や肋骨、また股関節にも発生します。
足に癌が発症したケースでの一番の問題が、その痛みから歩くことが困難になることです。
特に大型犬が歩行困難になってしまうと、さまざまな二次症状も引き起こってしまうため要注意です。
呼吸器の癌で多いのは、鼻腔の腺癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌などです。
鼻の癌の場合、マズルが長い長頭種である、シェットランドシープドッグ(シェルティ)やコリーがかかりやすいとされています。
犬の鼻水を拭いてあげた時に、万一鼻血がついていれば要注意です。
通常犬はめったに鼻血が出ることはなく、鼻血が出たケースでは、鼻腔内腫瘍が強く疑われます。
このため、鼻血により来院すると、精密検査まで行うことがあるほどなのです。
鼻腔の腺癌の場合、進行が早いため注意が必要で、骨が破壊されてしまった場合は、顔面変形が起こってしまいます。
肺腺癌や肺扁平上皮癌は、初期段階ではあまり症状が出ないため、なかなか気づくことが困難とされています。
末期状態となれば、ひどい咳や呼吸が荒くなるなどの症状が出てきます。
腹腔内のガンには、「胃がん」「直腸がん」「肝臓がん」「脾臓がん」などがあります。
胃がんの特徴は、体重の減少であり、嘔吐や吐血がみられます。
直腸がんの場合は、便に血が混じるのを見逃してはいけません。
肝臓がんは、初期の段階では食欲不振なども起こらず、自覚症状がないため、ほとんど気づくことができません。
他の臓器への転移は少ないのですが、気づきにくいため、わかった時には末期の可能性が高いです。
脾臓がんは、血管肉腫と呼ばれる腫瘍であり、出血による貧血が起こるのが特徴です。
主な生殖器のガンは、「乳腺腫瘍(乳がん)」「子宮がん」「精巣腫瘍」などです。
去勢や避妊手術を行うことで、生殖器のガンを予防することができます。
なお、犬の癌でもっとも多いのが乳がんであるため、一番注意したい癌ともいえます。
愛犬が5歳を過ぎたあたりからは、しっかり乳房にしこりが出来ていないかのチェックが必要です。
血液のガンには、「悪性リンパ腫」「白血病」などあります。
知っておきたいのが、血液のガンには良性がないという事実です。
悪性しかないため、血液のガンはとにかく危険で、愛犬の命を救うポイントは早期発見できるかが鍵となります。
悪性リンパ腫は、リンパ球と呼ばれる細胞の異常増殖が原因です。
特徴は、リンパ節が腫れてくることのため、触ってチェックすることが肝心となります。
分かりやすいとされているのが、あごや足の付け根部分です。
特にあごの下のリンパ節は、腫れが目立ち確認しやすい場所といえます。
白血病の場合は、特にこれといった判断材料はありません。
愛犬の癌を早期発見するために大事なポイントは、定期的に健康診断を受けることが一番となります。
しかしなかなか動物病院にまで出かけ検査をする時間が無い、また病院での検査は費用がかさむと感じている飼い主さんが多いといえます。
そのような飼い主さんに是非オススメしたいのが、病気検査キットです。
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検査内容:愛犬の体内の酸化ストレス状態を、尿中に含まれるアルデヒドという物質を調べることにより、ストレス状態の判定をします。
検査内容:酸化ストレス、腎機能、尿石症、メタボ等の状態を検査して総合評価します。個別コメント付き。
検査内容:がんや炎症の指標となるアセスミンというがんマーカーを検査します。
検査内容:がんや炎症、腎機能、尿石症、メタボ等を総合評価します。個別コメント付き。
検査内容:がんや炎症、酸化ストレス、腎機能、尿石症、メタボ等を総合評価します。個別コメント付き。
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