愛犬と一緒に楽しく遊んでいた時に、興奮したチワワにいきなり噛みつかれてしまった経験がある飼い主さんは意外に多いようです。
このようなケースでは、あなたはどう対応していますか?
それほど強く噛まれたわけではなく、痛いほどではないし、せっかく楽しく遊んでいる最中なので、思わずそのまま放置して遊び続けてしまう飼い主さんが多いようです。
ところがその対応は、絶対ダメなNG対応であると認識してください。
チワワが噛んだ瞬間に、しっかり対策を練ってしつけ直さないと、興奮状態をコントロールできない犬になってしまいます。
愛犬が人を噛むという行為は絶対のNG行為であり、曖昧に放置してはいけない行為です。
あなたの愛犬が興奮してしまうことで噛み付く癖がある場合は、必ず制御することを教えなくてはなりません。
放置すれば重大な咬傷事故を引き起こす危険性すらあり得ますよ。
今回はチワワが興奮してあなたに噛み付いてしまう理由や、そのようなケースでの噛み癖を直す愛犬のしつけ方法を紹介します。
以下のような状態が生じた場面で、チワワはよく噛んでしまうものです。
・生後4~7ヶ月ころの子犬の乳歯が、永久歯に生え変わる時期
・いきなりなでようとした時
・嫌がることを無理強いした
・エサの入った食器を取ろうとした
・遊びに夢中になり興奮したとき
・くわえているおもちゃを取ろうとした
・犬同士のケンカを仲裁しようとした
・見知らぬ人が侵入したとき
・突然いきなり
・口内に異変が生じ、触られると痛い
・嬉しすぎる興奮状態のため
・縄張り意識
・エサを取られないため
・警戒心や恐怖心
・ストレスの発散
子犬がどうしても噛みつきが多くなってしまう理由が、まずは歯の生え変わりです。
この時期は歯が生え変わるため、口内がむずむずと痒くて気持ちが悪いので、つい何かに噛みつくことで気を紛らわせようとします。
本能も強く影響します。
縄張り意識が強く働いたり、攻撃意識が強い子もいます。
また、警戒心や恐怖心を抱いてしまい、それが理由で自分を守ろうとして噛みついてしまうケースもあります。
タオルなどを盛んに噛んでいるケースもよくあります。
このような場合は、ストレスを発散させ精神を安定させている可能性があるため、注意を払ってあげる必要があります。
また、冒頭で述べたように、飼い主さんと一緒に遊んでいる最中に、楽しさのあまりに興奮状態となってしまうために噛み付くことがあります。
これは決して飼い主さんに対して、チワワが攻撃意識があるわけではありません。
あくまで遊びの一つとして噛み付いて、引っ張ったりしているわけです。
本当のケンカではなく、子犬同時がじゃれ合って噛んでいるケースでは、放任すべきで飼い主さんが介入すべきではありません。
これは子犬の自然学習であり、「噛み付き抑制」(bite inhibition)と呼ばれる社会性を身につけるための学習なのです。
これは体の大きさや力が同じくらいとなる、同時に生まれた兄弟犬同士で行うことが理想ですが、最近はすぐに親や兄弟と引き離されてしまうため、この噛み付き抑制が学習できない子犬が多く問題なのです。
子犬を飼った段階で、先住犬がいれば任せてしまいましょう。
多頭飼いしている人はすくないため、そのようなケースでは飼い主さんが自らしつける必要があります。
この時、よく飼い主さんが子犬とじゃれ合い、子犬に噛み返させているケースを見かけますが、それは絶対のNG行為だと知っておいてください。
このようなことをしていては、まさしく子犬に人に噛み付くことを教えるために訓練していると言っても過言ではありません。
オススメは、パピーパーティに参加してみることです。
最近は「パピークラス」も多くの教室で開催されています。
ほぼ同時期に生まれた生後数ヶ月齢の子犬たちが集まってきます。
したがって、兄弟犬のイメージで自然なじゃれ合いを促すことが可能となり、それが狙いのイベントなのです。
滅多なことはありませんが、小型犬の中に大型犬の体の大きな子犬が混じっていると、ケガの原因になるケースもあるので注意しましょう。
一番の問題ケースが、ワンちゃんが人の手や服の袖などの箇所を噛む場合です。
この場合は、放置しておくのは絶対のNGであり、早急にしつけ直してあげる必要があります。
愛犬が人間の手を噛んでしまう状態であるケースでは、飼い主さんがこれまで愛犬への接し方をずっと誤っていた証拠だとも言えます。
原因は飼い主サイドにあり、今まで重大なミスを犯していた結果だと認識しましょう。
愛犬が人間の手を噛むケースでは、多分人間の手を使って子犬をあやしてきたのだと思えます。
ワンちゃんにとっては、人間の手も楽しい遊び道具のおもちゃだと感じているのです。
飼い主さんは手であやしながら一緒になって遊んでいるため、少しくらい甘噛みしてもまったく叱らず、かえって喜んだりして騒いでいる可能性もあります。
このような状況であれば、愛犬にとって人の手を噛む行為が悪い問題行動であるとは、まったく認識できないのも当然なわけです。
さらに人間の手は、素早くランダムに動きまわるため、ワンちゃんにとっては、まるで小動物を追いかけるイメージが生じ、狩猟本能をかき立てられる原因にもなるのです。
このようにワンちゃんが人の手を組むケースでは、多くの場合は飼い主さんがそのように仕向けてしまっている可能性が高いと知っておきましょう。
愛犬が決まった物をよく噛むケースもあります。
この場合、噛まれて困るものを整理整頓して片付けることが大切です。
もちろん、ワンちゃんの口が届かないところにきちんと片付けておけば、その物を噛みようがないわけです。
通常これを「環境操作」と呼び、しつけの大事な方法の一つと位置つけられています。
噛まれては困る物はしっかり片付け、犬用のおもちゃなどの噛んでも大丈夫なお気に入りのおもちゃを、身近に出しておいてあげましょう。
特に、子犬の歯が生え変わる時期は歯がむず痒く、常に何かを噛んでいたいものです。
噛んで楽しいおもちゃが近くにあれば、わざわざかじりにくいテーブルの足などかじったりしないはずです。
環境操作を明白に実施することで、子犬に噛んで良いものとダメなものを教えてあげましょう。
ワンちゃんが、いろいろな原因で噛み付くことが分かってきましたね。
本能による警戒心などで行ってしまっているケースもあり、防ぎにくいと感じるかも知れませんが、きちんとしつけを行えば大丈夫です。
愛情を持って接し、怖がったり警戒心など必要がないことを教えてあげれば良いのです。
噛むことをやめさせる絶対の理由が、相手にケガを負わせてしまう危険性があるからです。
それこそ大型犬が人間を襲って噛みついた場合、最悪死に至ることすらあり得ます。
ワンちゃんは、鋭い牙を持っているのです。
このため、小型犬でも油断は禁物です。
一度でもワンちゃんが人間に噛みついてしまえば、危険な犬とのレッテルを貼られてそのような目で見られてしまいます。
檻に入れられてしまったりして、自由を失ってしまうこととなりかねません。
そのような噛むワンちゃんは、人間社会で暮らしていけなくなってしまうのです。
そんなことにならないように、飼い主さんが犬の行動をしっかりと理解し、きちんとしつけることで、愛犬は確実に噛んではいけないということを学んでくれます。
噛み癖のあるワンちゃんは、しっかりしつけを行えていない飼い主さんの責任だと認識して、トレーニングを行えば愛犬の問題行動は無くすことが可能なのです。
それでは続いて、興奮して噛んでしまうワンちゃんへのしつけ方を紹介します。
今回は冒頭で紹介した、飼い主さんと一緒に遊んでいる最中に、思わず楽しくなり過ぎて過剰興奮して、手などを噛んでしまうケースについての愛犬のしつけ方を紹介します。
実際、この愛犬が「興奮して噛み付く」ことで頭を悩ませている飼い主さんが多くいるのです。
愛犬が興奮して噛む場合、まずは飼い主さんへの攻撃性は存在していないことを認識してください。
飼い主さんが嫌いで噛んでいるわけではないわけです。
チワワにとって、このケースで噛んでしまうのは、あくまで遊びの延長線上にあるのです。
ただし、興奮してしまっているため、噛み付く力が上手くコントロールできずに、つい強い力で噛んでしまうこともあり、飼い主さんが思わずビックリすることも起きてしまうのです。
犬同士が遊んでいるケースでは、決してここまで興奮状態が高まりません。
それは、本能というのか、興奮が高まり過ぎる前にきちんと遊びを止めて小休止をとることで、興奮状態を自然に調整しているのです。
ところが飼い主さんが愛犬と遊ぶ場合、つい夢中になり小休止を取らないために、必要以上の興奮状態に陥ってしまい、コントロールが効かなくなって、思わず噛みついてしまうのです。
この原因が分かりさえすれば、ぜんぜん難しいことではないのです。
チワワの興奮具合をしっかりチェックしながら遊ばせ、興奮が高まってきたと判断したケースで小休止をとり、気持ちをクールダウンさせればよいのです。
この場合、しっかりコマンド指示を用いて落ち着かせるようにしつけましょう。
チワワが夢中で遊んでいたとしても、「マテ」や「オスワリ」のコマンド指示で、遊びを止めて小休止できるようにしつけることが大切となります。
コマンドのしつけ方が分からない飼い主さんは、次の記事を参考にしてみましょう。
関連記事:「チワワに教えてしつけるべきコマンド(指示)10選!守るべき注意点」
なお、まだコマンド指示を愛犬が身につけていないケースでは、なかなか興奮を抑えて小休止させようとしても、いうことを聞かないことも多いものです。
このようなケースでの一番有効な手段が、愛犬から離れて出来れば部屋を一度出てしまうことです。
遊んでくれる相手がいなくなれば、チワワの興奮も収まってしまいます。
楽しい遊びが中断されてしまうのは、チワワにとっては問題です。
何故急に遊んでもらえなくなったかをしっかりチワワは考え、何度も繰り返すうちに、噛んでしまうほど興奮してはダメだと学んでくれるわけです。
ここで絶対ダメなNGしつけを紹介します。
それはチワワが噛みついた時に、マジになって大声で怒鳴ったり、叩いたりすることです。
大好きな飼い主さんに、本気で怒られることは、チワワにとっては大ショックであり、かえって興奮状態をあおってしまったり、しいては信頼関係にひびが入ってしまいます。
チワワが噛んだケースでは、チワワが思わず噛んでしまうほど興奮させてしまったあなたの責任なのです。
今回、チワワが興奮しすぎることで噛んでしまうことが分かったあなたは、もう遊んでいる最中にチワワに噛ませてしまうようなこともなくなるはずですね。
これからはしっかり、チワワの興奮状態を確認しながら遊んであげるようにしてください。
そして、コマンド指示をしつけ、「マテ」や「オスワリ」のコマンドで愛犬が小休止できるようにしていきましょう。
なお、子犬時代に甘噛みの癖が身についてしまったワンちゃんは、成犬になってもその癖が残ってしまいがちです。
そのようなケースでは、いきなり癖を直すのは困難なので、焦らず時間をかけてしつけ直していきましょう。