花粉症のため、春先には毎年鼻水が止まらず、悩まされている方も多いはずです。
実はワンちゃんも鼻水を垂らしてしまうことがあります。
犬の鼻は元気のパロメーターなどとも言われ、濡れていれば元気の証拠ともよく言われています。
確かにワンちゃんが、自分で鼻をぺろりと舐めていたりもしますね。
しかし湿っているどころか、大量の鼻水が流れ出していたりすれば、さすがにこれは異常でマズイ、何かの病気かもと心配になるはずです。
また鼻水にだって、サラサラのものや、粘り気のある黄色いものもあります。
今回は、愛犬の鼻水が止まらない原因や、サラサラや粘り気のある黄色時などの、それぞれの原因となる病気について紹介します。
犬の鼻水が止まらずに、かなり大量に出てしまうケースでは、最も普通に一番多く考えられる原因が鼻炎です。
症状は、人間が風邪を引いてしまった時と同じといえます。
このため鼻水が止まらなくなり、くしゃみなども一緒によく出ます。
鼻炎が軽ければ、サラサラの透明な鼻水ですが、悪化させてしまうと黄色い粘り気のある鼻水となってしまいます。
この2つの鼻水に対しては、この後詳しく説明します。
発熱があって、犬の鼻水が何日も続くケースでは、原因は感染症の疑いが高まります。
人間の風邪のような症状となり、ケースによっては、複数の細菌感染症を併発してしまうこともあるため注意が必要です。
通常はまず、くしゃみや咳から始まります。
そしてだんだん進行して、悪化させると発熱して、鼻水が止まらなくなってしまいます。
重症化させてしまえば、命にかかわることもあるため要注意。
対策としては、とにかくまず忘れずに必ず毎年予防接種を受けることが大切といえます。
ワンちゃんの鼻水は、アレルギーが原因になって出るケースもあります。
花粉やハウスダスト、食物など、いろんなアレルゲンがあります。
アレルギーの可能性が高いのは、愛犬の鼻水が止まらないだけではなく、目が充血して痒がっていたり、また皮膚が赤くなって痒みも生じる場合です。
犬の花粉症の場合、人間と同様のくしゃみや鼻水、目の痒みに加え、皮膚のかゆみや炎症、外耳炎などもよく出てしまうので注意が必要です。
特に炎症が全身に広がってしまうと、痒みで掻きむしって、血や膿が出てしまったり、毛が抜けて脱毛になったりするため、適切な処置が必要になります。
通常は、ステロイドや抗生剤などでの対応となりますが、根本的な解決にはならないと認識しておきましょう。
また、長期使用してしまうと、副作用の心配も生じるため注意が必要です。
散歩の時間帯は、花粉の飛翔量が多いとされる、昼の12時頃と夕方の6時頃は要注意、この時間帯は裂けてあげるのがおすすめです。
また、散歩から戻ったならば、家の中に入る前に花粉を払ってあげましょう。
もちろん飼い主さんも一緒にですよ。
後は、濡れタオルで体を拭いてあげるのがオススメ、これで簡単に花粉を落とせます。
花粉防止の犬用スプレーなども販売されているので、試してみるのもおすすめです。
ハウスダストに関しては、先ずは環境整備ですね。
こまめに家の中を飼い主さんは、頑張って掃除してみてください。
空気清浄機を置くのもおすすめです。
食物アレルギーの場合は、アレルゲンを見つける必要があります。
気になる場合は、動物病院でアレルギーの検査を行うことができます。
一度かかりつけの獣医師に相談してみるのがおすすめです。
また、ドッグフードは、安価な市販のフードを与えているケースでは、添加物がてんこ盛りなんていう可能性が高まります。
目安は、1kg1,000円以下のドッグフードは避けることです。
また、アレルギーが出やすい穀物が入っていない、グレインフリーの穀物不使用のフードを選んでみるのも有効です。
参考に、オススメな「無添加ドッグフードランキング」と「グレインフリードッグフードランキング」を見てみるといいですよ。
よくみなさん、季節の変わり目に風邪をひくものです。
これは急激な温度変化が原因であり、仮に風邪まで引かないケースでも、冬場など暖かい室内から、急に寒い室外に出れば、温度差によって鼻の粘膜が刺激され、鼻水やくしゃみが出てしまうことがあります。
このため、ワンちゃんを散歩に連れ出す時には、暖房が効いた暖かい部屋からいきなり室外に出ずに、玄関などでしばらく体を寒さに慣らしてから出るなどの一工夫をしてあげましょう。
温度変化が鼻水の原因の場合は、寒さに慣れて順応すれば、次第に治っていくため心配は無用です。
急な温度差にだけは、なるべくならないように注意してあげましょう。
刺激臭が原因となって、鼻水が出てしまうケースがあります。
とにかく犬の臭覚はバツグンで、人間の約100万倍といわれるほどです。
したがって、飼い主さんが気になっていないような、部屋の芳香剤や香水、たばこ、化学薬品の臭いなどは要注意。
愛犬には立派な刺激臭となってしまい、それが原因で鼻水が止まらなかったり、くしゃみが出てしまうこともあります。
最近はやりのアロマなどを試す家庭も多いかもしれませんが、注意しないとアロマなどのニオイも原因となってしまうこともあると認識しておきましょう。
愛犬が、サラサラの水っぽい鼻水が大量に出てしまうようなケースでは、アレルギー性鼻炎の初期症状だといえます。
先ほど紹介した通り、原因は花粉やハウスダスト、食物などとなります。
愛犬の鼻水がサラサラで、悪化しない初期症状の間にすかさず対応してしまいましょう。
通常、サラサラの鼻水が悪化したケースで、粘り気のあるねばねばの黄色い鼻水に変わってしまいます。
原因と考えられる病気は以下の通り。
先ず最初に、鼻炎で鼻の中に炎症が起こります。
進行すると炎症の範囲が副鼻腔にまで広がり、この状態が副鼻腔炎です。
鼻水も、最初の鼻炎の時には透明でサラサラだったはずが、副鼻腔炎にまで悪化すると、黄色い粘り気のある鼻水に変化してしまいます。
さらに状態が悪化して進行すると、今度は膿が溜まって蓄膿症になっていきます。
副鼻腔炎や蓄膿症の場合、膿を取り出すための手術必要になってしまいます。
このように病気を悪化させないためにも、サラサラの状態の鼻水と粘り気がある黄色い鼻水の状態の違いに注意を払い、サラサラの初期症状で食い止め、鼻炎が悪化する前に、しっかり早めに治療してあげることが大切となります。
鼻の中に腫瘍ができてしまうと、その影響で鼻水の量が増えたり、さらに黄色い粘り気のある鼻水が出だします。
さらに血が混じった鼻血が出だせば要注意です。
犬は通常滅多に鼻血が出ない動物のため、鼻血が出たケースでは、腫瘍が鼻の中にできている可能性が高まりますので、至急動物病院に連れて行ってあげてください。
また、鼻の中に出来る腫瘍は、なかなか飼い主さんが気づけないものですが、腫瘍による違和感のため、愛犬が鼻を頻繁に掻いたり、物に鼻をこすり付けるような仕草が目立ち始めます。
したがって、このような動作が愛犬に頻繁に感じられる場合、腫瘍の疑いを持ってみましょう。
さらに、顔が腫れていたり、鼻を触られることを極度に嫌がるなど、気になるSOSサインが出ていないかなど、愛犬の鼻水がよく出る時には、特に慎重に観察してみましょう。
ケンネルコフやジステンバーといったウイルス性の感染症の場合、初期はサラサラの透明の鼻水ですが、悪化してくると粘り気がある黄色い鼻水に変化します。
これらの病気は、混合ワクチンの接種によって予防が可能な病気であるため、とにかく忘れず愛犬には行ってあげましょう。
また感染症の病気のため、厄介なのが他の犬に移ることです。
このため、多頭飼いしている場合には要注意ですし、動物病院を受診する際にも、他のワンちゃんたちに移さない配慮が必要となります。