犬の平均寿命が延びたことで、癌にかかる可能性が高まり、今やワンちゃんの死亡原因の第1位が癌となりました。
癌にはさまざまな種類がありますが、今回は、「サイレントキラー」と呼ばれる肝臓癌について紹介します。
この呼び名の通り肝臓癌は、初期症状がほとんどなく、自覚症状が現れ出した時には、既に癌が広がり手遅れとなってしまっているといわれます。
このため犬の肝臓がんの主な原因を知ることで、少しでも予防につなげたいところです。
まず最初に、肝臓がんには2つの種類があるこを知っておきましょう。
原発性肝臓がんは、肝臓内にできる腫瘍です。
通常、10歳以上のオスの老犬に多く発症する癌です。
体の他の部位にはあまり転移することがなく、肝臓の組織に浸潤していくのが特徴といえるタイプの癌です。
犬の原発性肝臓癌には主に次の4種類があり、この中で多く発症するのが肝細胞癌であり、半数以上を占めます。
・肝細胞癌:肝細胞が癌化します。
・肝内胆管癌:胆汁の通り道である胆管に発生する癌です。
・肉腫:血管肉腫、平滑筋肉腫などがあり、肝臓の血管などに発生する癌です。
・カルチノイド:神経内分泌由来による癌です。
肝細胞がんの特徴は、他から転移した癌ではなく、肝細胞自体が癌化したものとなります。
原発性肝臓腫瘍の種類の中では、最も発生しやすい癌といえます。
腫瘍を手術で完全に切除できれば、予後は良好とされていますが、問題はほとんど早期発見が困難であることです。
肝内胆管癌は、胆汁の通り道の胆管(たんかん)が癌化したものを刺します。
肝内胆管癌にワンちゃんがかかることはあまりありませんが、胆汁の流れが悪くなるため、黄疸症状が起こるのが特徴といえます。
また、下痢や便秘などの状態が生じます。
浸潤性の高い癌のため、仮に早期に発見できたケースでも、再発・転移してしまう可能性が高い癌です。
血管肉腫とは、血管の内側の細胞が癌化するものです。
肝臓は大量に血液が流れ込む臓器のため、血管肉腫が発生しやすいとされています。
血管内に発症する癌のため、転移しやすく厄介な癌となります。
平滑筋と呼ばれる血管や内臓を動かすための筋肉の細胞が、癌化したもののことを刺し、李良性と悪性の2種類に分かれます。
良性の腫瘍を平滑筋腫、悪性の腫瘍を平滑筋肉腫といいます。
肝臓を始めとして、平滑筋は全身に存在するため、さまざまな部位で平滑筋肉腫は発生します。
カルチノイドとは、神経内分泌細胞に由来する腫瘍を刺します。
カルチノイドは全身の臓器に発生し、どこかの臓器で発見された時には、既に他の臓器に転移している可能性が高いとされるほど、転移しやすい癌です。
名前からも分かるように転移性肝臓癌とは、他の部位に発生した癌細胞が、血液やリンパ液によって運ばれ、肝臓に流れ込むことにより、肝臓が癌に侵されて転移した癌です。
このため、若いワンちゃんにも発生する恐れがあります。
肝臓は血液のすべてが流れてくる場所のため、どの部位に癌が出来たとしても、転移性肝臓癌が発生してしまう恐れがあります。
人間が肝臓がんになる場合、多くのケースがB型肝炎やC型肝炎などによる肝炎ウイルスが原因とされていますが、犬の場合は、化学物質などが原因となって肝細胞が炎症して、肝臓がんが発生するとされています。
このため注意すべきものは、発がん性化学物質(農薬・家庭用洗剤の毒素)、薬剤(抗癌剤や抗生物質、ステロイドなどの長期使用)、ドッグフードやおやつの添加物(合成保存料、香料、着色料、防腐剤、酸化防止剤)などとなります。
また、タバコの煙や排気ガスなども、犬の癌の発生率を高める要因とされています。
それでは詳しく紹介していきます。
市販の安価なドッグフードの原材料をチェックすれば、発がん性物質を含むような危険な添加物がてんこ盛りで入っています。
ホームセンターなどの安いドッグフードを、つい値段につられて買ってしまう飼い主さんが多いことでしょうが、とても危険だと認識してください。
何故このように、愛犬の健康を害してしまう恐れのあるドッグフードが、平気で販売されているかというと、人間の食品基準法と比較して、犬の食べ物であるドッグフードの基準がはるかに曖昧なためです。
本来であれば体が小さく、人間より影響を受けやすいワンちゃんの食べ物こそ、基準を強めるべきなのです。
ここで是非知っておきたい安全なドッグフード選びの基準の目安を紹介します。
それは、1kg1,000円以下の安価な価格のフードを買わないようにすることです。
価格は正直者であり、安いフードはどうしても原材料の質が低下し、危険な添加物も大量に使用されることとなります。
安全な無添加のオススメフードを知りたい方は、次の記事を参考にしてみましょう。
また危険な添加物を含むフードが存在する理由を知りたい方は、次の記事を参照してみましょう。
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ドッグフードの原材料に含んでいる注意すべき危険な添加物は次の通りです。
遺伝も犬が癌になる原因の一つとなります。
純血種ほど癌にかかり易いとされています。
癌になりやすい犬種は、第1位がゴールデンレトリバーとされ、全体の15%以上を占めるとされています。
その他に多い犬種は、ラブラドールレトリバー、パグ、シュナウザー、コーギーなどです。
癌の原因となるのが、農薬、洗剤、薬剤、排気ガス、タバコの煙などです。
ドッグフードの原料の穀物や野菜などに農薬が使われていれば危険となります。
オーガニックドッグフードが人気の理由が、危険な農薬や化学薬品などを使用せずに育てた植物を使い、肉類の場合は、オーガニックの飼料で飼育された動物の肉が使用されて安全なためです。
オーガニックドッグフードをお探しの飼い主さんは、次の記事を参考にフード選びをしてみましょう。
愛犬を散歩させる時には、よくワンちゃんは草を食べてしまうので、農薬がかかった草を食べさせないように注意しましょう。
犬は何でも誤飲誤食して丸呑みしてしまう習性があるため要注意です。
危険な発がん性成分を含んだものを誤飲誤食してしまう可能性があります。
愛犬が拾い食いしないようにしっかりしつけたり、危険なものを犬の手が届くような場所に置いておかないように注意しましょう。
犬が強いストレスを感じてしまうと、自己免疫力が低下してしまうために、ストレスも癌発生の原因となります。
ストレスは万病の元なので、こまめな愛犬とのコミュニケーションをとってストレスを与えないように注意してあげましょう。
また、ストレス発散には、愛犬との散歩がおすすめです。