犬のヘルニアと聞けば、普通に飼い主さんが思い浮かべるのが、ミニチュアダックスフントに起こる病気だとのイメージでしょう。
確かにミニチュアダックスフントの短足胴長という、独特の体型が災いして腰に負担がかかり、よく発症してしまう病気ですが、実は他の犬種だってかかってしまう病気だと知っておきましょう。
実際にミニチュアダックスフント以外でも次のような犬種は、軟骨の異形成が起こりやすいため、ヘルニアになりやすく注意が必要です。
・トイプードル
・シーズー
・ビーグル
・ペキニーズ
・ウェルシュコーギー
・フレンチブルドック
もちろん上記以外のワンちゃんだってヘルニアになってしまうので、油断大敵です。
いつも元気一杯に飛び回っている愛犬が、急に元気がなくなり、座り込んでしうようなことになれば、要注意といえます。
今回は、犬のヘルニア症状発見のチェックの仕方と、主なポイントとすべきSOS状態について紹介します。
ヘルニアは人間にもよく起こる病気のため、みなさん結構なじみがあるはずです。
ヘルニアは、椎間板という骨と骨を繋いでいるクッション部分に衝撃が加わり、突出してしまうことで神経に接触して、痛みやしびれなどが起こり、歩行が上手く出来なくなってしまいます。
命に直結するわけではありませんが、動けなくなるのは相当の負担であることに違いはありません。
この犬の椎間板ヘルニアには、2種類あると知っておきましょう。
ダックスフントによく起こるのが、ハンセン1型です。
これは、軟骨異栄養性犬種に起こりやすいタイプであり、3歳過ぎあたりの若い時期から、急激に変性が生じ、ヘルニアになってしまいます。
ハンセン2型は、加齢に伴っての衰えから発症します。
したがって、多くは老犬に見られ、急激に悪化するのではなく、少しずつ症状が進み、慢性的な感じで悪くなっていきます。
愛犬が大好きな散歩に行きたがらなくなったりした場合、注意が必要です。
何となく愛犬に異常が感じられる場合には、次の方法でヘルニア症状のチェックをしてみてください。
犬の首からお尻までの背骨をチェックします。
方法はいたって簡単です。
愛犬の背骨を首からお尻まで、人差し指・中指・薬指の3本の指を使って、優しく撫でていきます。
この時の愛犬の様子を注意深く観察します。
ワンちゃんが気にして振り返ったり、動きを止めてしまうような場合は、少し注意信号です。
また、痛みが生じて「キャン」と鳴く場合、かなりヤバイです。
次にそれほど異常がなければ、親指で少し押して指圧してみましょう。
このような簡単なチェックでも、愛犬の異常を感じとることが可能です。
とても簡単な方法のため、日ごろ愛犬とコミュニケーションを図っているときに、定期的にこのようなチェックを行ってみることも大事だと知っておきましょう。
こんなちょっとした簡単なチェック方法で、いちはやく愛犬のヘルニアに気づいてあげることができてしまうのです。
ワンちゃんは喋ることができないため、異常については飼い主さんが、少しでも早く気づいてあげる必要があります。
そのためにも、普段から愛犬を観察する目を養い、次のような状態が感じられた場合、愛犬にヘルニアの疑いがあると認識しまよう。
一番目につきやすく、異常を感じやすいのが愛犬の歩き方がおかしい場合です。
ヘルニア以外でも、股関節などを痛めたケースでも、足を引きづったり、片足をあげて体重をかけないような動作が生じるなど、比較的分かりやすいといえます。
痛みがあれば自然に元気がなくなります。
歩いていても、首をうなだれて元気なく歩く場合は注意すべきです。
元気であれば大喜びで遊ぶはずが、なかなか乗ってこず、走ったりしなくなる。
今まで平気で歩いていた散歩の距離でも、途中で動かなくなったりします。
段差の昇降できなくなります。
また、そもそも段差を登ろうとしません。
このような状態が起こっていれば、必ず体に痛みが生じている証拠といえます。
ヘルニアの可能性も高いです。
気づいた段階で速攻で動物病院に連れていき、獣医師の診断を受けてください。
犬のヘルニアは、ミニチュアダックス以外でもなることを知っておきましょう。
というよりも、老犬になればすべての犬種に起こる可能性があるのです。
老犬になって、体が弱ってくれば起こりやすくなりますが、日頃からの生活習慣が大きく影響します。
肥満や激しい運動などが原因になることが多いので十分注意してください。
犬のヘルニアは、肥満、老化、激しい運動の3つが特に要注意だと認識しておきましょう。