愛犬の夜泣きに悩む飼い主さんが多いといいます。
夜中に鳴かれてしまうと、飼い主さんも睡眠不足になってしまうし、とても辛いものです。
よく赤ちゃんに夜泣きされ、育児ノイローゼに落ちいる新米ママもいますが、それぐらい夜泣きは重大問題です。
当然ですが愛犬が夜泣きをする場合原因があります。
まずは対策を練るためにも、夜泣きの原因を知ることが大切です。
ワンちゃんの夜泣き原因には、子犬・成犬・老犬という年齢別でも理由が異なります。
今回はワンちゃんの年齢別の夜泣き原因を知り、夜泣きを無くすための対処法を紹介します。
人間の赤ちゃんだってよく泣きますね、子犬は赤ちゃんと一緒です。
ある程度は鳴いて当然、1歳くらいまでは多少は夜泣きすると思っておきましょう。
子犬の夜泣きで最も多いのが、最初にペットショップや里親、ブリーダーなどから子犬を引き取り飼いだした時です。
このケースでは、子犬は突然初めて親や兄弟犬と引き離されたりして環境が変わり、それが原因で不安な寂しい気持ちや、家族を恋しがって夜泣きをしてしまいます。
これは精神的な問題といえます。
環境が悪い場合も子犬が夜泣きしてしまう原因となります。
ただでさえ子犬は、今までと環境が変わり不安やストレスを感じています。
そのような敏感になった状態で、夜になってもうるさい物音が聞こえたり、部屋が明るいなど、ゆっくり落ち着いて眠れない環境だと問題です。
生理的な原因から、子犬が夜泣きしている場合もあります。
主なケースは、空腹やトイレです。
子犬はまだ胃も小さく一度に大量にご飯を食べることができないため、数回に分けて少しずつ食事をさせています。
そのため、すぐにお腹が空いてしまいます。
したがって、夜のご飯の時間が重要なポイントになります。
あまり寝る前の早い時間帯でご飯を与えてしまうと、夜中にお腹がすいて、夜泣きの原因となってしまいます。
同様にケージなどに閉じ込めて眠らせており、ケーシ内のトイレが嫌だったり、トイレが外にあったりすれば、トイレがしたいために夜泣きしているのかもしれません。
このように、生理的なことが原因で上手く眠れず夜泣きしていることもあります。
子犬の場合、飼い主さんに構ってもらいたくて試し鳴きしている可能性もあります。
鳴いたら飼い主さんに構ってもらえたため、味を占めて試し鳴きしているわけです。
飼い主さんが近寄れば鳴き止み、離れれば鳴き始めるというケースでは、試し鳴きの可能性が高いといえます。
鳴き方も、最初は「クーン、クーン」と寂しげな甘えた感じだったのが、だんだん鳴き声が大きくなり出し、「キャンキャン」と飼い主さんを呼ぶ声になっていきます。
それこそ、どの程度の声で鳴けば、飼い主さんが心配して構ってくれるか試し鳴きしているわけです。
子犬の時期は20時間近くも睡眠をとります。
このため、昼間寝てばかりいて、飼い主さんとのサイクルが上手く合わないと、夜起き出し運動不足で体力があまっているため、動き回り夜泣きしてしまいます。
愛犬が1歳を超えた成犬になっても夜泣きを続けている場合は注意が必要です。
通常であれば、犬の夜泣きは1歳を超えたら自然に治るはずです。
1歳を超えても夜泣きが収まらない場合は、何か原因があると考えましょう。
愛犬が1歳を超えても夜泣きがひどく収まらないケースで、特に原因がみあたらない場合は、先天性疾患の恐れがあります。
愛犬がこのような状態の時には、一度獣医師に相談して受診してみるのがおすすめです。
成犬が夜泣きするケースでは、体力が余っている可能性があります。
成犬になれば体力もついてくるため、昼間にしっかり散歩などで体を動かしていないと、運動不足で体力があまり、夜に寝れずに夜泣きしてしまうことがあります。
ワンちゃんが欲求不満を感じているために、夜泣きしている場合があります。
これは愛犬が愛情不足を感じていたり、もっと遊んで欲しいという欲求が満たされていない可能性があります。
このため愛犬とのスキンシップを増やしてあげましょう。
忙しくてあまり構ってあげられない時に、愛犬が夜泣きすることが多ければ、欲求不満が夜泣きの原因といえます。
成犬の場合、警戒心から夜泣きする場合があります。
昼間でもインターホンが鳴ったりすれば、ワンちゃんは警戒心からよく鳴いたりします。
ひょっとすれば、家の近所で夜間工事などが始まったりしている可能性などもありますよ。
成犬が夜泣きする原因には、発情期のストレスの可能性があります。
メスのフェロモンが届く範囲は、約2kmといわれているため、この範囲にヒート中の雌犬がいれば影響を受けてしまいます。
やっかいなのは、雄に発情期は無く、雌犬の発情期が終わるまではずっと何回でも夜泣きが続く恐れがあります。
愛犬をクレートなどに入れて寝させているケースもよくあります。
ワンちゃんは野生時代には、狭い巣穴の中で休息や睡眠を取っていたために、習性として未だに狭い暗い場所を好みます。
したがって、通常クレートなどは、安心できるお気に入りの場所になりやすそうです。
ところが、ケースによっては、クレートなどに入れていることが原因でワンちゃんの夜泣きが起こっている場合もあります。
これは愛犬にとって、クレートが過去にトラウマ的な嫌な思い出がある可能性があります。
クレートに入れられペットホテルなどに預けられて、不安な思いをした。
また、嫌いな動物病院に連れて行かれるときに、いつもクレートに入れられたなど、クレートが嫌いな場所と学習している可能性があります。
このように、クレートなどの特定の場所が嫌いになっており、そのような場所で眠らされるために拒否反応として夜泣きしているようなケースもあります。
子犬の場合、ある程度夜泣きをするものだと話ましたが、老犬の場合も加齢による衰えから、特に原因もなく夜泣きをすることがあると覚えておきましょう。
老犬になってくると寝ていることが多くなり、そのため生活のリズムが乱れ、その結果体内時計がずれてしまいやすくなります。
このため、夜と昼が逆転したり、夜を昼と勘違いしたりして夜泣きしてしまいます。
老犬になれば、加齢に伴って視覚や聴覚の衰えが目立ってきます。
このため、周囲の環境把握が困難となり出し、自然に不安や警戒心が高まってきます。
その結果として、夜泣きしてしまうことになります。
老犬になればボケて痴ほう症状が出てきます。
認知症の影響から夜泣きしてしまうことがあります。
夜中に単調な夜泣きや遠吠えをしたりし出すと要注意です。
同じ場所をグルグル回るなどの、認知症特有の症状が出ていないかチェックしてみましょう。
年を取るとワンちゃんだって関節が痛み始めます。
通常犬の老化は、後ろ足から症状が出て始まるとされています。
歩き方が気になったり、足が震える、散歩に行きたがらないなどの症状が出ている場合、関節の痛みが夜泣き原因の可能性があります。
家に来たばかりの時期の子犬が寂しがって鳴き止まない場合、飼い主さんが一緒に寝て安心感を与えることはオススメの対処法です。
ただし、ワンちゃんと一緒に寝てあげることに対しては、昔から賛否両論ありますね。
そのあたりの考えを詳しく知りたい方は、次の記事を参照してみましょう。
子犬を単純にケージに入れた状態で寝させたりしていませんか。
ケージの中に、飼い主さんのニオイがついたタオルやクッションを入れてあげましょう。
大好きな飼い主さんのニオイを感じ取れるだけで安心感が生まれます。
なお、詰めすぎて動きを妨げるような状態もよくありません。
適度に動ける余裕のあるスペースを確保してあげましょう。
また、湯たんぽなどをタオルにくるんで入れてあげるのも効果的です。
飼い主や親兄弟犬のぬくもりを感じとれ安心できます。
なお、低温火傷には十分注意を払ってください。
時計やラジオなど、音がするものを近くに置いてあげるのも効き目があります。
これは、時計の規則的なチクタク音が、母犬の心臓の鼓動に聞こえて落ち着かせる効果が働くのです。
ラジオは小さな音で流しておけばOKです。
犬は風の音などを意外に怖がったりするそうで、このような音を人の声で打ち消すと安心できるそうです。
ただし、人間だってテレビが付いているほうがすぐ眠ってしまうケースが多いといいますが、物音が聞こえると熟睡できなかったり、中にはかえって気になってしまう方もみえます。
このため、ワンちゃんも個体差があるので、ラジオの音などは様子を見てみましょう。
また、明かりを消して、暗くしてあげることも大切です。
しかしここでも、人によっては真っ暗にしてしまうとかえって眠れないこともあります。
ワンちゃんだって暗闇を怖がってしまうかもしれません。
このあたりは愛犬の様子を観察して、臨機応変に対応してあげましょう。
ケージを覆い、外からの刺激(光など)を和らげてあげるのも有効です。
子犬が飼い主さんに構ってほしくて「試し鳴き」しているケースでは、無視する必要があります。
しかしこの無視が意外に困難なものなのです。
可愛い子犬を無視するのは胸が痛み、つい構ってしまいがちになります。
しかしここで心を鬼にして、しっかりこの悪循環のサイクルを断ち切る必要があります。
飼い主さんは頑張って子犬に対し、「「ダメなものはダメ」という一貫した姿勢をとり続け、正しい関係を構築していきましょう。
お腹がすいたり、トイレが問題などの生理的な原因の場合は、原因対応すれば解決可能です。
食事の時間に注意を払い、飼い主が寝る少し前に、子犬にご飯を与えてあげるようにしてあげましょう。
これで朝まで空腹を抑えられるはずです。
ただし注意点は、1日の給与量を増やしてしまわないことです。
余分に寝る前にご飯を与えてしまえば、肥満の原因となってしまいます。
そのため、夕方のエサの量を半分に減らし、1日に与える量が変化しない工夫を行ってあげてください。
トイレの場合も飼い主さんが眠る前に、ワンちゃんにトイレをさせてあげましょう。
これでこちらも朝まで我慢できるはずです。
成犬になれば体力も増し、昼間にしっかり運動していないと夜になって落ち着かず、夜泣きの原因となってしまいます。
このためしっかり運動をさせることが大切となります。
また、あなたの愛犬の運動量を把握しておくことが大切です。
当然ですが、小型犬と大型犬では、必要な運動量が異なります。
一番効率よく運動させることが可能となるのが、毎日の散歩です。
小型犬・中型犬・大型犬別に、しっかり必要な散歩の時間を把握しておきましょう。
ちなみに散歩の必要な時間は、基本的には小型犬であれば15~30分、中型犬は1回30分~1時間を1日2回、大型犬は1時間以上を1日2回です。
また時には、ドッグランなどで思いっきり走らせてあげることも必要です。
適したドッグラン情報を知りたい方は、「都道府県別おでかけスポット情報のドッグラン情報」をチェックしてみましょう。 リンク
オス犬が発情期のストレスで夜泣きしている場合の有効な対処法は去勢手術です。
しかし正直手術に抵抗がある飼い主さんは多いものです。
ところが最近の傾向として、去勢手術が増えてきています。
これは夜泣き対策としてばかりではなく、次のような病気に効果があるためです。
・精巣腫瘍
・会陰ヘルニア
・前立腺肥大
・肛門周囲腺腫
1歳を過ぎた成犬の場合、通常であれば夜泣きはしないと認識しておきましょう。
したがって成犬が夜泣きする場合、問題原因が存在します。
しかし、特に原因が考えられないようなケースで夜泣きが続く場合、先天性疾患の恐れがあります。
病気の可能性も見抜き、疑いを感じたケースでは動物病院に連れていき、獣医師の診断を受けることが必要な対処法となります。
認知症から夜泣きが生じているケースは、老犬には多いです。
一番の対策が脳に刺激を与えることです。
一番のオススメは散歩です。
外に出るだけで様々な刺激を感じることが可能です。
しかし、老犬になるとだんだん足腰が弱り、散歩を嫌がるようになってきます。
このような時にオススメなのが、知育タイプのおもちゃで遊ばせて、脳に刺激を与えてあげることです。
Kong(コング) コング S
1,250円(税込)
知育玩具タイプのおもちゃで人気ナンバーワンの定番商品がKong(コング)です。
丈夫で噛み心地も文句なし。
おもちゃの中に、愛犬が大好きなフードやおやつを入れておき、ワンちゃんが頭を使ってコロコロと転がすことによって、少しずつおやつが出てきます。
頭を使って遊べば中から大好きなおやつが出てくるわけだから、もう夢中ですね。
少し取り出しにくいおやつを詰めておくのがおすすめです。
Petneces ペットおまちゃ 犬 猫 ノーズワーク 全2種 (50x75cm)
3,568円(税込)
ノーズワークマットは、知育おもちゃの一種であり、犬の嗅覚を使ったゲームを行って楽しく遊ぶことができます。
ノーズワークマットには、様々な形状のポケットが付いています。
そして、そのポケットにお気に入りのおやつや、おもちゃを隠して遊びます。
遊ぶ様子を見ていると、鼻をクンクンいわせてニオイを嗅ぎながら、一生懸命に前足でガリガリと引っ掻いたり、噛んで引っ張り出すなど、なかなか頭を使うと同時に集中力も養えそうです。
運動量が少なくなったシニア犬には持ってこい、十分楽しめますね。
老犬になると寝てばかりいることが多くなり、体内時計のズレが生じてきます。
このため、昼夜が逆転してしまい、夜泣きしてしまうことになります。
したがって、散歩が可能ならば、できるだけ明るい時間帯に散歩を行い、太陽の光を浴びさせてあげましょう。
散歩が困難な場合は、窓際の日の当たる場所で過ごさせてあげましょう。
日光を浴びることで、くるった体内時計を調整することができます。
老犬になれば、足腰の関節が痛んだり、しびれが生じたりする症状が起こってきます。
このような体調不良から老犬は夜泣きしてしまうことがあります。
老犬はうっ血していることも多く、体中をマッサージして血流を良くしあげると効果が期待できます。
このため、老犬が夜寝る前にマッサージを行い、心と体を十分にリラックスさせてあげれば、寝つきが良くなり夜泣き防止に役立ちます。
同時にコミュニケーションを図る貴重な時間にもなります。
子犬や老犬が夜泣きしてしまうのは、ある程度仕方がないことです。
このため、夜泣きをする「犬を叱らない」ことが大切となります。
通常であれば、1歳を過ぎれば、犬の夜泣きは収まっていきます。
したがって、下手に夜泣きで叱ることで怯えさせてしまえば、良好な絆が築けません。
下手すれば、反抗的な犬に育ってしまう可能性だってあります。
また加齢が原因で夜泣きしているケースでは、叱っても治せるわけがありません。
犬が夜泣きをする際には、原因を見極め下手に叱ったりせずに「対応に注意」しましょう。