愛犬と一緒に暮らしていると、あれ姿が見えないなと思うことがよくあり、そのようなケースでは、ベッドやソファなどの狭い場所に潜り込んでいるものです。
あなたの愛犬もきっと思い当たるはずです。
我が家のチワワのビビも、かくれんぼの天才です。
見事に体を隠してしまいます。
でもこちらもほぼ隠れ家を見抜いています。
サッシの前のカーテンの影、家具の隙間、ソファの下なんて具合です。
あと毛布とかを置いておくと、すぐその中に潜り込んでいますね。
なぜワンちゃんは隠れっこが好きなのでしょう。
当然これには理由があるはずです。
今回はこのように犬がよく隠れる心理を解き明かし、同時に対処法も紹介します。
・恐怖を感じた
・安心できる
・体調不良
・失敗行動をした
・飼い主さんの気を引きたい
・好奇心
・特定のことをする場所に選んだ
ワンちゃんは、本能によりベッドやソファなどの狭い場所に潜り込んでしまう習性があります。
これは犬が野生で暮らしていた時代に、巣穴を掘ってそこで生活していた名残りとされています。
巣穴は犬にとっては、寝床や育児をする場であり、さらに食料を保管したり外敵から身を守ることにも役だっており、一番落ち着ける場所だったわけです。
このためワンちゃんは、暗く狭い場所を好む習性が養われ、未だに本能として残っているのです。
したがって愛犬が、狭い箇所などに潜り込んで身を隠すのは、生まれもった本能のためであり、仕方がない面があります。
心理的にも、安全基地として必要な面があるため、愛犬がお気に入りの場所には、危険なものや大事なものなどを置かないように注意しましょう。
愛犬が暗く狭い場所に隠れているケースでは、恐怖を感じている可能性があります。
これは先ほど紹介した本能も多少含まれています。
野生で暮らしていた時には、危険や恐怖を感じたときに逃げて隠れる場所が巣穴だったのです。
したがってワンちゃんは、突然の大きな物音や、苦手だと感じる場面に遭遇した場合、恐怖心から巣穴の代わりとして、ベッドやソファなどの狭い場所に潜り込んでしまうのです。
・大きな声がした
・物音にビックリした
・食器を落とす音がした
・テレビで大きな音がした
・雷が鳴った
・花火の音がした
・車のクラクションが響いた
・掃除機の音がした
聴覚が発達した犬は、特に物音にビックリして恐怖心を感じてしまうケースが多いようです。
この他にも、犬が恐怖を感じる心理としては、イタズラや粗相をして怒られないかとビクビクしているなどの気持ちもあります。
また、なかなか人間では認識できないような本当に些細な小さな出来事で、ワンちゃんがアクシデントを感じているようなケースもあることでしょう。
ワンちゃんは、本能的に暗く狭いスペースを好むため、家具の下などに隠れることで、心が落ち着きリラックスして安心できるといえます。
もちろん、大好きな飼い主さんと一緒にいる時も安心できます。
よくその証拠に愛犬は、飼い主さんの腕や脚の間などにも好んで潜り込んでくるはずです。
特にワンちゃんは寝るときなどは、身体の一部分をどこかに密着させているととても落ち着いて安心できるといいます。
犬は本来ケガや病気などの体調不良を感じたケースでは、気づかれないように隠す行動を行います。
これも本能に伴った行動なのです。
弱肉強食の野生時代は、自分の弱みを相手に見せることは絶対のタブーだったわけです。
したがってワンちゃんは、体調不良を感じたケースでは、それを隠すために暗く狭い場所に隠れることがあります。
このような理由から愛犬が隠れるケースがあることも認識し、万一あなたがワンちゃんの病気やケガを疑った場合は、迷わず直ぐに動物病院に連れていってあげましょう。
愛犬がイタズラや粗相などの失敗行動をしてしまったケースでも、飼い主さんに叱られることを恐れて隠れてしまうことがあります。
特に一人でお留守番をさせており、出迎えに出てこないような場合は要注意です。
愛犬を探すと同時に、どこか部屋の中で異変が起こっていないかチェックしてみましょう。
賢いワンちゃんは、はっきり態度に出るケースが多いですよ。
しっかり自分が悪い事をしてしまった事に気づいており、飼い主さんに怒られるかもという認識が働いています。
したがって、声掛けしてもビクビクと震えていたり、頭を低くして上目遣いでこちらの様子をうかがったりしているものです。
飼い主さんの気を引きたいためなんていう理由も考えられます。
愛犬の姿が見えなければ、飼い主さんは気になってしまうものです。
このため隠れた愛犬を探し、見つけた時に構って遊んでくれたことがあるとしましょう。
そうなるとこれに味をしめたワンちゃんは、この体験を学習して、飼い主さんの気を引こうとして意図的に隠れていることもありえます。
でもここまで愛犬にさせてしまうのは、少し愛情不足を感じているからかもしれませんね。
愛犬にこんな健気な愛情表現をさせないためにも、いっぱいコミュニケーションを図って構ってあげましょう。
好奇心も理由の一つにあげられます。
好奇心の強いワンちゃんは、狭い場所などにはとても興味を示すもので、どんどん体を入り込ませて潜り込んでしまいがちです。
好奇心で行った行動が、結果的にはかくれんぼ状態になってしまうケースもあるのです。
隠れながら飼い主さんの反応を意識しているようなこともあるかもしれませんね。
愛犬におやつを与えたケースなど、自分のお気に入りの場所に行って食べたりします。
誰からも取られることがない巣穴のような、安全基地と認識して家具の隙間などに潜り込んでいる可能性があります。
そこを自分の安心できる場所と認識しているのでしょうね。
「無理に出さずにそっとしておき自分から出るのを待つ」
愛犬が隠れた時の心理状態がとても大切となります。
紹介したようにワンちゃんは、本能的に狭く暗い場所に隠れるのが大好きです。
したがって、問題がなく愛犬が隠れているケースでは心配無用です。
しかし、大きな物音に驚いてなどの問題となる理由が生じているケースでは注意が必要です。
ただしこのような場合でも、基本的にはそっとしておいてあげるのが1番です。
ワンちゃんは、巣穴に等しい安全基地に入り込み、自分の不安を緩和させ気持ちを落ち着かせているのです。
そのため、この安心できる場所から無理矢理引き出すような真似をすることはNGです。
もちろん叱ったり、大声を出すのも厳禁だと認識しましょう。
かえって不安を増幅させる結果を招いてしまうものです。
それでもなかなか出てこないケースでは、一度優しく声掛けを行い様子を見てみましょう。
それでも出てこなければ、もう少し愛犬の気の済むまで潜らせてあげておく方が良いでしょう。
飼い主さんが傍にいてあげる方が安心するケースが多いので、様子を観察しながら寄り添ってあげていましょう。
そして愛犬が出てきた際には、優しく「お利巧さん」と声をかけながら、そっと撫でて愛情を示し安心させてあげてくださいね。
愛犬が隠れた場所から出てきた場合は、その場所をチェックしてみましょう。
恐怖心から隠れていたケースでは、よくおもらしをしてしまっていることがあります。
素早くチェックしてみて、おもらししていればサッと片付けてしまうことが肝心です。
おもらしを放っておくと、愛犬にそこがトイレだと勘違いさせてしまう可能性があります。
ちょっとした驚きなどのショックで、頻繁におもらしをしてしまうワンちゃんはよくいます。
その場合、尿道括約筋が先天的に弱い可能性があります。
また、犬種的にすぐおもらししてしまうワンちゃんは、大型犬によく見られる傾向があります。
あまりにも頻繁に大量におもらしをする場合は、尿道括約筋の働きが弱い可能性も高いため、一度獣医師の受診を受けてみるのがおすすめです。
愛犬が隠れたケースで、原因が体調不良の場合があります。
この場合は放っておくべきではありません。
愛犬が隠れたケースでは、基本的には見守ることとなりますが、ケガなどの体の痛みや病気が原因の場合は見抜く力も必要です。
なかなか分かりずらいでしょうが、あまりにもぐったりして元気がなく、少しでも飼い主さんが違和感を感じ様子がおかしいと思った場合は、一度直ぐに動物病院に連れていってあげるべきでしょう。
どうでしょう、今回の記事で愛犬がやたらとよく狭い場所などに隠れる理由が分かったはずです。
正直すぐ愛犬が隠れてばかりいると、不安な気持ちが生まれてしまいがちです。
その行動の基本が本能の表れだとすれば安心できますね。
ただし今回紹介したように、恐怖心などが理由でも隠れてしまうことが分かったはずです。
ワンちゃんの習性も理解した上で、隠れた原因をしっかり把握してあげてください。