ワンちゃんといえば散歩が大好きなはずです。
ところが、今日に限って何故か乗り気でなく、外に出たくない日だってあります。
体調面を始めとして、いろんな理由があるはずです。
そのようなケ―スでは、愛犬はSOSサインを飼い主さんに送っているはずです。
飼い主さんは、ワンちゃんが外に出たくない気持ちの心理や仕草を認識し、素早く見抜く力を身につける必要があります。
また、子犬であれば、まだ散歩に慣れておらず、外の世界が怖いかもしれませんね。
子犬が外を怖がって散歩しない時の対策や、慣れさせるコツなども一緒に学んでいきましょう。
さらに、老犬になれば、体の衰えが生じ、だんだん散歩を嫌がるようになり出すものです。
シニア犬が散歩に行きたがらない理由や、対策も紹介します。
散歩の時間帯はほぼ決まっていることが多いものです。
また、散歩に連れて行く時に行う飼い主のルーティンがあるはずです。
賢いワンちゃんは、その辺りをしっかり把握しています。
したがってもうすく散歩の時間だと感じると、ワンちゃんは隠れてしまうことがあります。
普段であれば、散歩に行く気配を感じとれば、喜んで催促してくるはずが、辺りを見渡しても見当たらない。
名前を呼んで「散歩だよ」と掛け声を与えても姿が見えない。
探して見れば、ソファーの隙間に入り込んでいたり、カーテンの裏に隠れている、なんてことがあるはずです。
いもなら、リードをくわえてくることすらあるのに、こんなささやかな抵抗をすることもあります。
いつもなら、散歩の準備をし出せば嬉しそうに鼻を鳴らして駆け寄ってくるはずが、じっと動かずこちらを眺めているようなことがあります。
リードを見せて「散歩に行くよ」と呼び掛けても、一向に動こうとしない。
このようなケースでは、明らかに今日は散歩に行きたくないとの拒否反応を示しています。
「散歩だよ」と呼んでもやってこず、散歩に連れて行こうと引っ張っても、後ずさりするなどあからさまに嫌がる場合もあります。
無理矢理抱っこをして散歩に連れて行こうとしても、体を突っ張り暴れて拒否します。
このように体全体で拒否反応を示すこともよくあります。
散歩に連れ出しても、すぐ家に戻ろうとすることもあります。
また、その場に座り込んでしまって動かないケースもよくあります。
散歩が始まったばかりで、疲れているはずもありません。
ここまであからさまに明白な分かりやすい拒否反応を示すケースでは、明らかに何か理由があることが分かりますね。
一番問題で注意が必要となるのが、愛犬の体調不良であるケースです。
ワンちゃん自身が自らの体の不調を感じて嫌がっている場合です。
飼い主さんは、普段散歩が好きな愛犬が、散歩を嫌がるケースでは、まず最初に体調面の不調を疑いチェックする必要があります。
食欲はあったか、ウンチの状態はどうだったか、どこかを痛がっている素振りがなかったかなどを確認してみましょう。
何か異常を感じた場合は、直ぐに動物病院へ連れていってあげましょう。
人間だって疲れが残っていると、外に出かけるのがおっくうになりがちです。
これはワンちゃんだって同じです。
何か普段と違った疲れるような行動をとったりしていませんか?
トリミングサロンに行った日などは、つい疲れてワンちゃんもあまり外に出たくないかもしれませんね。
犬はとても神経質で警戒心が強いため、少しいつもと違った行動をしただけでも、精神的にも体力的にも疲れてしまいやすいですよ。
天候によって「散歩に行きたくない」と感じるワンちゃんも多いです。
犬は嗅覚や聴覚が優れているため、室内にいながらも敏感に今日の天候状態を読み取ってしまいます。
このため、雨が降っていたり、風が強く音が激しいと嫌がることも多いです。
苦手な雷が鳴ったりすればもうダメですね。
体や足が濡れるのが嫌いなワンちゃんは多くいます。
あと本当に結構嫌がるのが激しい、木枯らしのような風の音です。
強い風の日の音を怖がり、憶病なワンちゃんは意外に多いといえます。
当然個性もありますが、多くのケースで子犬は外に出ることを最初は怖がります。
この理由は単純に、子犬が外の環境に慣れていないからです。
まったく外の世界について知識がないのだから、怖がって当然でしょう。
子犬がまだ外に慣れていないケースで、首輪やリードを付けられてしまえば、一層おびえてしまいます。
まずは室内で首輪やリードに慣れさすことから始めてください。
最初は庭があれば、リードなど付けずにそこで遊ばせてあげましょう。
なければ抱っこした状態で、家の周りを軽く回ってみましょう。
無理せずに、徐々に外の環境に子犬を慣れさせていってあげましょう。
子犬が散歩に慣れだし、行きたがるようになった場合でも、最初は長時間の散歩はNGです。
子犬は絶対途中で疲れてしまいます。
歩くのが嫌になれば、散歩が嫌いになってしまう可能性もあります。
始めは短時間の散歩が絶対の鉄則であり、まだもう少し子犬が散歩をしたいと思える時間で切り上げて、散歩の時間は徐々に長くしていくようにしてあげましょう。
また最初は嫌がるかもしれませんが、外に出て散歩をする場合、絶対にリードを付けてください。
最初に付けずに行ってしまうと、リードを付けることを嫌がってしまいます。
また、外に出て散歩を行うケースで、一番注意すべきことがケガです。
安易に飛び出して交通事故に会えば、命を落とす危険だってあるのです。
このためリードを必ず付けて子犬を守り、「飛び出すことが危険」であるという最低限のマナーをだんだん教えていってあげてしつけることが必要です。
子犬が外に慣れないうちには、最初は刺激が多い次のような場所は避けるように注意しましょう。
・人通りが多い場所
・車の交通量が多い場所
・大きな音が聞こえる場所
・子供が多く、抱っこされやすい場所
・ゴミが大量に落ちている場所
・ワンちゃんが多く集まってくる場所
慣れないうちに散歩で怖い体験をしてしまうと、子犬がトラウマになってしまう可能性があります。
そのため、上記のような刺激が多い場所には、最初は散歩に連れていかないように注意を払ってください。
まだ子犬が多くの刺激に対して免疫が無い状態では、車の大きな音やバイクの音などにはビックリして、パニックを起こしてしまったりします。
多くの子供に取り囲まれて、触られてしまうのも、最初は苦手なものです。
散歩の場所は、飼い主さんが自由に選んであげられるので、最初は特に注意をしてあげましょう。
まず最初に子犬と一緒に窓などから、外の世界を眺めてみましょう。
子犬にとっては初めて見るもののオンパレードです。
車が通った場合には飼い主さんが子犬に、「あれは車だよ」といった感じで、優しく話かけてあげましょう。
初めて見た車にビックリしているかもしれませんが、大好きな飼い主さんが話しかけてくれることで、子犬は安心できるものです。
最初は窓を閉めた状態で眺め、慣れてきたら窓を開けて眺めてみましょう。
外に出れば、車や自転車などに出会うのも当然ですが、まず絶対に出合うのが人間です。
飼い主さん以外の人間にも徐々に慣れて社会性を身につけていく必要があります。
家に訪れる来客であれば、飼い主さんの知人であるケースが多いものです。
知り合いであれば失礼にも当たらないので、その人が犬嫌いでないかだけは確かめながら、一緒に抱っこして挨拶をしていきましょう。
飼い主さんが親しく接すると、ワンちゃんも危険な相手ではないと認識できます。
そのような来客に、声掛けしてもらったり、頭を撫でてもらって少しずつ人にも慣れていきましょう。
また、他のワンちゃんとの交流も大切です。
友人や顔見知りの近所の方のワンちゃんたちと徐々に対面させる機会を持っていきましょう。
先ほども少し紹介しましたが、最初は無理せずに愛犬を抱っこして散歩をしてあげるのがおすすめです。
最初はいきなり散歩させようとしても、怯えてしまい固まってしまうなどして、なかなか自力では外を歩くことはできません。
このため、飼い主さんが抱っこしながら、こまめに声掛けしながら一緒に散歩してあげるのが良いのです。
また、庭で遊ばせてあげるのもとても有効ですよ。
例えば、いきなり車にクラクションを鳴らされたりすればビックリして当然です。
しかしこの際に、必要以上に飼い主さんが、ビックリした態度をあらわさないように注意してください。
飼い主さんの態度をワンちゃんは、敏感に感じとります。
したがって、飼い主さんが怯えたり、大騒ぎしてしまえば、当然一緒にいる子犬にも恐怖が伝染してしまいます。
このため、例えクラクションでビックリしても、飼い主さんは出来るだけ気を落ち着けて、何事も無い普通のことであるように装い、愛犬に声掛けして、励ましたりなだめるなどの対応をとってあげてください。
決して飼い主さんは騒がないと認識しておきましょう。
抱っこして子犬と散歩しているケースでは、間違っても子犬を地面に降ろしてはいけません。
少しくらいなら大丈夫なんて思いはもってのほかです。
子犬を抱っこしている状態では、リードも付けていません。
ワンちゃんは、今まで飼い主さんに抱かれて安全基地にいたはずが、いきなり地面に降ろされてしまえば、驚いて逃げ出してしまう恐れがあります。
仮にいい子にしていても、突然大きな物音がすれば、その音にビックリして走りだすかもしれません。
また、病気の感染の危険もあります。
通常子犬の散歩は、ワクチンの接種が完了してからとなります。
散歩に慣らすために、まだワクチンの接種が完了していない子犬を抱っこ散歩させているケースであれば、地面に降ろしたり、他の犬と触れ合わせてしまうことで、病気に感染してしまう危険性もあるため要注意となります。
先ほど注意場所でも紹介しましたが、人込みや大きな音がするような強い刺激にいきなり触れ合わさせるのはNGです。
子犬を抱っこしていれば安心なんて思い込まないでくださいね。
繁華街や工事現場など刺激が多い場所へは決して最初は近寄らないように注意してください。
最初に触れた刺激が大きすぎれば、トラウマになってしまう恐れが高まります。
実は注意してもらいたい場所が公園です。
公園であれば問題ないと考える飼い主さんが多いものですが、公園は要注意場所だと認識しておいてください。
なぜならば、公園では大勢の子供が遊んでいる可能性があり、犬好きの子供たちに、可愛い子犬が取り囲まれてしまい触られてしまうケースがあるからです。
まだ、人に慣れていない子犬であれば、このような出来事でも十分トラウマとなってしまうのです。
散歩が大好きだった愛犬も、押し寄せる高齢には勝てません。
加齢によってだんだん足腰が弱まっていきます。
徐々にですが、関節のしびれや痛みなどが起こってきます。
また心臓なども弱ってきます。
動くと息苦しかったり、しんどいなどの症状が生じてきます。
このような高齢による身体の不調が原因となってだんだん散歩嫌いとなっていきます。
また、加齢によりボケ始めている可能性もあります。
若い時分は好奇心旺盛で、何事にも興味を示していた愛犬が、だんだん遊びなどにも興味を示さなくなり、意欲や好奇心の低下などから徐々に散歩にも興味を示さなくなっていきます。
散歩には大きなメリットがあります。
外に出るだけで多くの刺激を得ることが可能となります。
土や空気に触れるだけで、免疫機能が高まるとされています。
また、日光を浴びることで、体内時計を調整したり、精神の安定を行う作用が働きます。
これで夜泣き防止にも繋がるし、適度な脳への刺激を受けることで認知症の予防効果もあります。
さらに運動を行わなければ、筋力もどんどん衰えていってしまいます。
また運動すればお腹も減り、食欲の減退を多少は防止できます。
まずは急にシニア期に突入し、足腰が弱まってきたからと、愛犬を散歩に誘ってもなかなか成果はあがりません。
もちろんシニア期からでも遅くはありませんが、元気な成犬の時期から散歩に行く習慣を身につけさせておきましょう。
老犬になれば、関節などに痛みが生じ、散歩嫌いになっているケースが多いです。
そのため、散歩に誘う前に、マッサージするなどして筋肉を緩めたり、関節を温めてあげるなどの事前ウオームアップを行ってあげましょう。
老犬になれば体力が衰えてきます。
無理のないコースや距離を選んであげましょう。
時間帯も暑い昼間は避けて涼しい夕方がおすすめです。
また、白内障などになっていると、明るい陽射しが苦手なケースもあります。
散歩のペースも大切です。
老犬の歩く速度に合わせてあげましょう。
さらにこまめな休息も大事、アップダウンがないようなコース選定も必要となります。
なお、なかなか歩いてくれないケースでは、カートなどに乗せて散歩してあげるのもおすすめです。
カートに乗った状態でも、外の自然に触れ合うことが可能です。
公園などで、地面に降ろしてあげるがおすすめです。
土に触れて土のニオイを嗅ぐだけでも刺激が受けられます。
また少しでも歩ける状態であれば、カートを利用しながら少しは自分で歩かせるようにしてあげましょう。
なお、カートからの落下には十分注意を払ってあげてください。
愛犬が老犬となって、なかなか自力での散歩が困難になってきても、介助用ハーネスの使用で歩くことができます。
是非活用してもたいたいですね。
いろいろなタイプがあるため、主なオススメタイプを紹介します。
ペティオ 老犬介護用 歩行補助ハーネス 後足用 M (小型犬)
1,802円(税込)
散歩が大好きなワンちゃんだって、その日の体調や気分で外に出たくないこともあることが分かったことでしょう。
そしてそのような時には、SOSサインを発信しているものです。
飼い主さんは、そのような愛犬の心理や仕草を読み取ってあげる必要があります。
また子犬や老犬にも、散歩に行きたくない理由があります。
散歩はとても有意義ですが、無理させずに、愛犬の気持ちを読み取ってあげることも大切だと認識しておきましょう。