ゴールデンレトリバーなどは、凄い量のよだれを流しますが、愛犬の唾液状態はこまめにチェックしておきましょう。
唾液の量やネバネバ状態の粘り具合、臭いなどから病気が分かります。
今回は、ワンちゃんの唾液が病気のサインであることを紹介します。
人間であれば唾液の1日の分泌量は、1~1.5リットルとされています。
まさかこんなに分泌されているとは少し驚きですね。
それだけ大事な証拠といえます。
唾液の役目の一つ目は、口の中を潤すことです。
食べ物を食べる際に、湿り気を与えて飲み込みやすくしてくれる潤滑剤のよう働きです。
同時に消化の役目や、微生物の口腔内への侵入を防護する働きもはたしています。
また唾液はアルカリ性であり、食後の酸性になった口内を中和して、虫歯予防の効果も発揮してくれます。
あなたは、愛犬の唾液状態に異変を感じ、ちょっとおかしいなと感じたことがありませんか。
唾液の量が異常に増えて口から垂れてしまっている。
また、粘り気が生じてネバネバし出してきた。
さらに唾液のニオイがきつく感じるなど、今までと明らかに異なる異変に気づくケースがあるかも知れません。
そのような時は、愛犬が何等かの病気のサインである可能性があります。
このような唾液状態から、病気の可能性を読み取ることができます。
まずは犬の正常な唾液と異常な唾液の違いを知っておきましょう。
・暑さによる体温調整をしているとき
・車に乗って酔ってしまったとき
・極度の緊張状態を迎えたとき
・泡のような唾液
・ネバネバした粘り気が強い唾液
・ニオイがキツイ唾液
正常な唾液の特徴は、ある理由の元一定のタイミングに合わせて分泌されることです。
つまり、美味しそうな食べ物を目の前にした、暑さによる体温調節などのように、正常な理由に基づきそのきっかけにより分泌量が増えるわけです。
これに反して異常な唾液の場合は、このようなタイミングとは関係なく、常にダラダラと唾液を口から流したり、体内の異常を原因として強いニオイや粘り気などが生じている状態だといえます。
次に病的な異常な唾液について詳しく見ていきましょう。
主な病気や原因は以下の通りです。
・食道梗塞
・食道狭窄(食べ物が喉に詰まった)
・胃捻転・腸閉塞(消化不良を起こした)
・食物アレルギー(中毒を起こすような犬が食べてはいけないものを食べた)
・熱中症
・てんかん
あなたも口内炎を起こしたことがあるでしょうが、激しい痛みが生じて唾液の量が増えて、口に唾液が溜まってきます。
痛みが激しいケースでは、ワンちゃんがご飯を食べなくなるケースもあり注意が必要です。
愛犬の唾液が多く、食欲が落ちているケースでは、口の中が赤く腫れていないか、また歯茎が白っぽくなっていないかなど、口内炎を疑ってチェックしてみましょう。
食道梗塞や食道狭窄は病気ではなく、食べ物や異物を喉に詰まらせたことが原因で起こってしまいます。
喉に詰まったモノを吐き出そうと、同時に激しく咳をするケースも多いです。
このようなケ-スでも唾液量が増えるわけです。
チワワなどの小型犬は、喉も狭く食べ物などを詰まらせやすいので、野菜などをトッピングする場合は、茹でて柔らくしたり、細かく刻んであげるなどの工夫をしてあげましょう。
胃捻転や腸閉塞を起こしたケースでも大量のよだれが発生します。
これらの病気を起こした場合、放置すれば圧迫された臓器が壊死したり、血液が循環しなくなり、最悪のケースでは死に至ることもある緊急性の高い病気です。
このため、愛犬が大量のよだれを流し苦しんでいる場合は、お腹が膨れていないかなどの確認を行い、疑いがあれば至急動物病院へ連れていってあげてください。
主な原因は、食後直ぐの散歩などの運動や、早食い、水のがぶ飲みなどなので注意しましょう。
胃捻転になりやすい犬種は、次のような胸の深い大型犬とされています。
・レトリバー
・シェパード
・アイリッシュセッター
・ドーベルマン
・ボルゾイ
・スタンダードプードル
もちろんダックスフンドなどの小型犬だって発症するケースがあります。
ワンちゃんには食べてはいけない、食べると中毒を起こしてしまう危険な食べ物があります。
このような食べ物をうっかり食べてしまえば、食物アレルギーを引き起こし大量のよだれを流してしまいます。
最悪のケースでは愛犬が死に至ることもあり、決して甘くみてはいけません。
あなたは犬が食べてはいけない食べ物をきちんと把握していますか?
次の7つの食べ物は、犬が中毒を起こしてしまうため絶対に与えてはいけません。
1.タマネギ(ネギ・ニラなどのユリ科植物、ニンニク)
2.チョコレート
3.キシリトール
4.アボカド
5.マカダミアナッツ(ナッツ類、生の豆)
6.ぶどう・レーズン
7.アルコール
詳しくワンちゃんが中毒を起こしてしまう、食べてはダメな食べ物や、その症状などを知りたい飼い主さんは、次の記事を参照してみましょう。
犬は人間のように上手く汗がかけないため、汗をかくことで体温調整ができません。
そのため、パンディングと呼ばれる舌を出してハァハァするという口呼吸で、体温調整を行います。
このため、熱中症にかかると必死で体温を下げようとパンディングを行い、その結果大量の唾液が発生して、口から垂れてしまいます。
犬がてんかん発作を起こしたケースでは、大量の唾液が発生して、口からよだれとして流れ出します。
・歯肉炎
・歯周病
・細菌の増殖
犬の唾液がネバネバになる主な原因は上記の通りです。
口内環境が悪化してしまい、それが原因で唾液がネバネバした粘り気を生じているのです。
対策は毎日の歯磨きとなります。
しかし歯磨きは愛犬が嫌がるケースが多く、半数以上の飼い主さんが苦手と答えるのが現状です。
本来であれば、子犬のうちから口周りを触り慣れさせ、歯磨き嫌いを防いであげる必要があります。
そうは言っても成犬になってからでは、簡単に愛犬の歯磨き嫌いも直らないため、そんなワンちゃん向きの有効な商品を紹介します。
このこのふりかけは、いつものワンちゃんのご飯に振りかけるだけでOKです。
美味しく食べるだけで歯周病などの予防ができてしまい、口内環境を整えてくれます。
ワンちゃんの嫌がる苦手な歯磨きをすることなく、このような効果が簡単に得られてしまう画期的な商品です。
このこのふりかけをかけて、美味しそうにご飯を食べるワンちゃんの様子を動画でチェックしてみましょう。
・便秘
・胃炎
・糖尿病
・心臓病
・内臓疾患(肝臓病・腎臓病)
・口腔腫瘍(ガン)
愛犬の様子に大きな変化がなく、元気で食欲もあるようなケースでも、大量に唾液が出ていたり、つよいニオイが生じる場合、上記のような病気が隠れている恐れがあります。
普段の愛犬の健康状態チェックのバロメーターは、食欲やウンチの状態だったりしがちですが、唾液の量やニオイといったものも重要なバロメーターだと認識しておきましょう。
腎臓病や肝臓病など内臓疾患によっても、吐き気などの症状のため唾液が増えることがあります。
また、内臓疾患が原因となって、口臭が強くなることもあります。
ワンちゃんの口臭が強くなれば、まず歯周病などを疑ってしまいますが、内臓疾患が原因となっているケースもあると認識しておきましょう。
また、口腔内に腫瘍ができると、痛みで唾液が増加します。
よく出血が起こるため、出血混じりの唾液を流すケースでは要注意です。
さらに体重が減少し出した場合も要チェックです。
今回は、愛犬の唾液状態から分かる病気について紹介しました。
まずは犬の唾液状態について、生理的に分泌される正常な唾液と、病的関与によって分泌される異常なものとがあることを知り、両者を見分ける目を養ってください。
今回紹介したように、大量の異常な唾液が出たり、唾液に粘り気やつよいニオイが生じているようなケースでは、病気の可能性が高いと知っておきましょう。
唾液も立派に健康管理のバロメーターの役割を果たすと認識して、日ごろから愛犬の唾液状態も観察するように心がけてください。