ワンちゃんがストレスを溜めてしまうといろいろな問題行動を起こしてしまいます。
その中でも特に注意すべきが、犬の自傷行為です。
自傷行為を中心として、愛犬がストレスを溜めた際に起こす問題行動を紹介します。
犬だって人間同様に感情を持っている動物のため、生活していればたくさんのストレスを感じて抱かえています。
犬は言葉を喋れませんから、ストレスを訴える際には、次のような行動で示されます。
・しっぽを追いかける
・足を舐め続ける
・体を無暗に噛む&掻きむしる
・盛んに無駄吠えする
・トイレやたらと失敗する
・物をかじって破壊する
ストレスを抱えたワンちゃんは、自傷行為を繰り返すことがあるため注意が必要です。
人間の自傷行為は激しく痛ましいケースが多いものですが、それに反して犬の自傷行為の特徴は、目立たないことが多いため、知っておかないと気づいてあげられないことがあります。
主な犬の自傷行為を紹介します。
犬が自分のしっぽを追いかけてクルクルと回っている姿は、子犬時代に特によくみかける行動です。
子犬の場合、好奇心旺盛で遊びの一環として自然に生じている場合が多いそうです。
ところが、この無邪気に見える微笑ましい行動が、ひょっとすれば犬の自傷行為の可能性があると知っておきましょう。
先ほど述べたように、パピー期の場合であれば、その多くは遊びであり問題ありません。
ところが、成犬になってもまだこの尻尾追い行動が頻繁に生じているケースでは、自傷行為を疑う必要があります。
最初は単にしっぽを追いかけていただけのはずが、いつの間にかしっぽの毛をむしっていたりしてしまいます。
そうなれば、尻尾を噛む行為が起こり、実際に血が出る状態に悪化したりしてしまい、まさしく自傷行為に発展するため、成犬が尻尾追い行為を行うケースは要注意といえます。
犬は猫ほどではありませんが、比較的よく体を舐めます。
理由は身体を清潔にする毛繕いだったり、気になる匂いに反応しているケースによります。
しかし通常のケースであれば、必要以上に長時間に渡ってひたすら舐めつづけるようなことはありません。
犬がペロペロとひたすらこだわり、執拗に自分の体を舐め続ける場合は、自傷行為と認識しましょう。
分離不安や欲求不満が原因とされています。
分離不安とは、犬が精神的に自立できていない状態であり、日ごろから飼い主があまりにも愛犬といつも一緒にいてしまうことで起こってしまいます。
小さな子供が親離れ出来ていないようなもので、飼い主さんがいつも一緒に側にいないと不安を感じてしまうのです。
そのため、飼い主さんがトイレに立っただけでも後追いし、少し留守にしただけでも不安で我慢が出来ずに大きなストレスを感じてしまい、足を舐めるなどの自傷行為が生じてしまいます。
特に多く舐めやすい箇所が、前足の裏側部分です。
これは人間で言えば手のひらに当たります。
このような行為が続いてしまうと、前足の指の間がただれてしまい、それが原因となって皮膚炎を誘発する恐れがあります。
長時間舐めていることが、危険な自傷行為であると認識していないと、見逃してしまうこととなりがちです。
先ほど紹介した前足を執拗に舐めつづける行為と同様に、身体を無暗に噛んだり掻きむしる行為も、危険な自傷行為といえます。
こちらは舐めるよりも衝撃が大きいため、何度も噛んだり鋭い爪で何度も掻けば、直ぐにその部位の被毛がむしられてハゲて、皮膚が傷つき出血してしまいます。
このためさすがに飼い主さんも、気づきやすい自傷行為といえます。
よく攻撃を受ける箇所は首回りです。
後ろ足で激しく盛んに掻くケースが多く、単に痒みが生じているケースもありますが、理由の一つとして、首輪に違和感を感じているケースがあります。
このため、首輪を付けている場合は、外してあげることが有効です。
犬が無駄吠えする原因は、自分の要求が飼い主さんに通らず満たされないケースなどです。
遊んで欲しいのになかなか構ってもらえない、散歩に行きたいのに連れていってくれない、お腹が空いた、喉が渇いたなどの生理的要求もあります。
また、綺麗好きな犬はトイレが汚れていると不満を感じます。
これは本能的な要因が大きく、自分のニオイが残っていると敵に襲われやすいため、特にトイレは綺麗にしてもらいたいのです。
また、寒さや暑さにも敏感なため、温度調整は大切であり、生活環境には細かく要求をしているものです。
これらの細かな愛犬の要求に答え、コミュニケーションを図ってあげることで、ストレスを解消していくことで、愛犬の無駄吠えを解消することが可能となります。
まだボケてもいないはずなのに、愛犬がやたらとトイレを失敗するようになったケースでは、わざと排泄をトイレ以外の場所で行っている可能性があります。
あなたの愛犬に思いあたった場合は、ストレス注意だと知っておきましょう。
今までちゃんと出来ていたトイレを失敗するのは、つまりあなたの気を引くために、わざと愛犬がトイレを失敗して、飼い主の気を引くためにやっている行動の可能性が高いのです。
思い当たることはありませんか?
留守番が長くなっていた、忙しくて構ってあげることが少なくなっていたなど、何か愛犬にストレスを与える要因が生じている恐れがあります。
トイレの失敗は、愛犬からのストレスサインのため、見直してストレスを減少させてあげましょう。
留守番時のケースでよく起こる問題行動が、物を破壊する、かじる、噛むという行動です。
退屈でやることがないために起こることが多いのですが、手の届く範囲のものは落としまくり、家具や柱、カーテンなど何でもかじって壊してしまいます。
ストレス発散の行動でもありますが、成犬になれば叱られることが分かった上で行っており、先ほどのトイレの失敗同様、飼い主さんの気を引こうとしている可能性が高いとも言えます。
このため、コミュニケーションを図ってあげることを増やすとともに、留守番時の遊べるおもちゃを用意してあげるのがおすすめです。
Kong(コング) コング S
1,250円(税込)
愛犬に長時間のお留守番をしてもらうのは、ストレスを与えて心配なものです。
そんな心配を解消してくれのが、ワンちゃんのお留守番時に大活躍してくれる犬用の知育おもちゃ「コング」です。
知育玩具タイプのおもちゃで、丈夫で噛み心地も文句なし。
おもちゃの中の空洞におやつを入れることができ、コロコロと転がすことによって、少しずつおやつが出てきます。
このためワンちゃんは、少し頭を使って中心に空いている穴からおやつを取り出して食べることになります。
大好きなおやつだから、犬は夢中になって取り出し始めること請け合いです。
これで、本来ならば寂しいお留守番のはずが、一遍して楽しいおやつタイムに早変わりさせることができてしまいます。
また、ボールの代わりに使っても大活躍してくれます。
ユニークなひょうたんのような独特の形のため、まるでラクビーボールのように予想のできない動きをしてくれます。
このため、追いかけるワンちゃんも思わず目が点に、なお、ゴム製のため水洗いも簡単にできて重宝します。
犬が自傷行為を行う一番の原因がストレスです。
犬がストレスから生じる嫌な不安な気持ちを紛らわせるために、何か別の行動を夢中になって行うことを「転移行動」と呼び、この転移行動が自傷行為の原因となっていることが多いとされています。
今回紹介した、「自分でしっぽを追いかける」「前足を舐める」「後ろ足で首周りを掻いたり噛む」これらの行為は全て転移行動に該当します。
そしてこれらの転移行動が起こる原因こそが「ストレス」なのです。
単純に皮膚炎などの痒みが原因となって自傷行為に至っているケースもあります。
痒みが生じると思わず我慢ができずに掻いてしまい、血が出てしまったという経験を誰しも持っているはずです。
これは犬だって起こるわけであり、痒みのために舐めたり噛んだり掻いたりして、自傷してしまうことがあるわけです。
皮膚炎の場合であれば、皮膚の異常に気づくことが可能なので、怪しい行動が生じていれば早めにチェックして気づいてあげて、直ぐに動物病院へ連れて行ってあげましょう。
ストレスから来る犬の自傷行為は、それが問題行動だと認識していないとなかなか気づいてあげられません。
そのため、しっかり自傷行為をはじめとした問題行動を知って行くことが大切です。
また、自傷行為などの問題行動の多くの原因となっているのが「ストレス」です。
このため愛犬にストレスを与えて溜めさせないことが重要となります。
したがって愛犬と常にコミュニケーションを図ってあげることが一番大切です。
たくさん愛犬と一緒に遊んであげて、散歩にもどんどん連れて行ってあげてください。
これでストレスを解消してあげれば、かなりの確率で愛犬の自傷行為を減少できます。
ただし、自傷行為にはさまざまな原因が絡み合っている場合もあり、てんかんなどの病気が隠れた要因になっているケースもあるため、気になった場合は早めに一度獣医師の診察を受けてみるのがおすすめです。