愛犬は家族の一員であり、私たちの生活に楽しみや幸せ、さらには癒しまで与えてくれる「かけがえのない存在」と言え、元気で長生きしてもらいたいものです。
しかし、ワンちゃんの歳をとるスピードは人間よりはるかに早く、すぐに高齢化して寿命は短いのです。
一般的に、小型犬は長生きであり、大型犬は短命とされています。
つまりワンちゃんたちは、犬種によって平均寿命が異なります。
あなたの愛犬が、はたして長生きなのか気になるところでしょう。
今回は、ワンちゃんの長生きの秘訣と、長生き犬種をピックアップして、ランキング紹介します。
ひと昔前の時代では、ワンちゃんはなかなか10年生きられないと言われていました。
現在は医療の発達や、ドッグフードの品質の進歩、飼育環境が良くなり、ぐっと平均寿命が延びて次の通りです。
・超小型犬(5kg以下):13.8歳
・小型犬(5~10kg):12~15歳(14.2歳)
・中型犬(10~20kg):11~15歳(13.6歳)
・大型犬(20~40kg):10~13歳(12.5歳)
・超大型犬(40kg以上):10.6歳
なお、大型犬よりは小型犬、純血種より雑種、オスよりメスの方が長生きだとされています。
ほぼ同じ大きさの心臓であれば、体が大きい方が負担がかかるのでしょう。
また、純血種は遺伝性の病気が血筋に残ってしまいますが、その点、遺伝性の病気を抱えることが少ない分雑種の方が長生きとなります。
人間でも女性の方が、平均寿命が長く長生きですね。
犬種により、結構寿命に差が生じます。
特に中型犬のブルドックは例外と言え、平均寿命は7~10歳と極端に短命です。
長生きする犬種の一番の特徴は、致命的となる遺伝などに関係するような寿命を縮める持病がないことです。
どうしても、持病持ちの犬種では長生きできません。
犬種別にかかりやすい病気は次の通りです。
「循環器系の疾患」
・チワワ
・シー・ズー
「消化器疾患」
・ヨークシャー・テリア
・フレンチブルドッグ
・トイプードル
「腫瘍」
・ミニチュア・ダックスフンド
・ゴールデン・レトリーバー
「筋骨格系疾患」
・ミニチュア・ダックスフンド
・フレンチブルドッグ
あとは食事と運動です。
当たり前に感じるでしょうが、この当然のことが長生きの秘訣なのです。
最近は完全栄養食とされるドッグフードが充実しています。
それでも、市販の安価なフードとプレミアムフードを食べていれば、健康面に差が生じてきます。
また、小型犬は、散歩の必要がないと言われたりしていますが、散歩を行えば間違いなく一定量の運動が行え、太陽に当たることも大切です。
また、ストレスを抱えさせないためにも、毎日の散歩は有効となり健康に欠かせません。
栄光の長寿犬No.1は、「イタリアングレーハウンド」。
スレンダーな体型で、優美で高級感漂う犬種で、古代ローマ時代から存在したとされ「イタリア・ルネッサンスの誇り」といわれた、グレーハウンドを小型化した小型犬です。
温和な性格で無駄吠えせず、しつけもしやすく、愛情深い性格なことから、かいやすく人気な犬種です。
飼い主とかけっこをするのが大好きであり、ドッグレースの成績から、世界一足の速い犬とされています。
運動好きなため、ケガには要注意です。
短毛のため寒さにも暑さにも弱いです。
その分手入れは簡単ですが、蚊に刺されやすいので注意が必要。
フェラリアの予防接種などしっかり対策を講じておきましょう。
お馴染みの胴長で短足の体がトレードマークの小型犬の「ミニチュアダックスフンド」が、堂々の第2位です。
身体的特徴のために、椎間板ヘルニアといった関節の病気になりやすい傾向にあります。
そのため、病気がちなイメージがあり、少し意外に感じた方も多いかもしれませんね。
実は関節の病気にさえ注意すれば、命を直接縮めるような病気があまりないのが特徴であり、そのため長寿犬なのです。
ミニチュアダックスフンドが注意すべき点が「肥満」です。
理想体重を超えないように、食事管理を徹底するように心がけてあげましょう。
性格は人懐っこくてやんちゃです。
初対面の人にも体をすり寄せてくるほどです。
不動の人気を誇る「トイ・プードル」がベストスリーに入りました。
テディベアカットは一世を風靡して、今だに人気はナンバーワンの超小型犬で、体高は24~28cm程度です。
超人気犬種だけに、頻繁に繁殖が行なわれており、遺伝的な病気には要注意すべきです。
愛らしいルックスと温厚な性格が人気であるとともに、頭も凄く賢い犬種です。
特に持病がなく、遺伝的な病気が少ないことから、長寿の犬種だといわれています。
蝶の形をした耳から「パピヨン」と名付けられました。
活発な性格の犬種で、その優雅な容姿から想像できないほどによく動き回ります。
活発なため、よくフローリングで滑って脱臼や骨折を起こしやすいとされています。
滑らない環境を整えてあげることが大切です。
日本古来の猟犬「柴犬」は人気が高く、中型犬ではもっとも長寿とされています。
体が丈夫できれい好きなこともあり、病気にかかりにくいと言われています。
人懐こっこく、飼い主に従順ですが、その反面として頑固で気難しい気質も併せ持ちます。
それでも、飼いやすいのが長所とされ、初めてワンちゃんを飼う場合、おすすめの犬種です。
何と柴犬は、国の天然記念物に指定されているのですよ。
キツネ狩りの狩猟犬として名高い小型犬の「ジャック・ラッセル・テリア」も長寿犬です。
元気いっぱいでとっても活発。
映画「マスク」に登場したことで知名度があがり、近年人気が高まっている犬種です。
ハンターとしての本能が強いため、動くものを追いかけ攻撃しようとするので、散歩時に危険なことをして、ケガをしないよう注意が必要。
とにかく好奇心旺盛なため、室内でもクンクンと匂いを嗅いで歩きまわり、すぐイタズラしちゃうので誤飲などに注意しましょう。
「ヨークシャーテリア」も特に持病がなく、遺伝的な病気が少ないことが長寿の理由です。
しかしながら、小型犬特有の病気である水頭症や膝蓋骨脱臼、気管虚脱などには注意が必要です。
テリア特有の賢く勇敢な性格であり、気品も溢れます。
子犬の段階からしっかりしつけて、主従関係をきっちりと築くことが肝心となります。
ヨークシャテリアは、見た目が被毛が長くふんわりとして見えますが、実は大きさは18~23cmほどであり、標準体重は2~3kgほどしかなく、とても小柄な超小型犬です。
ここでチワワの登場です。
「チワワ」は長寿の犬種ですが、体が小さく華奢なため、外傷に弱くすぐケガをしてしまうので注意すべきです。
また、先天性の膝関節疾患や発作疾患、心臓疾患などの個体もいるので注意が必要です。
ウルウルした瞳が人気で、飼い主さんに忠実で献身的な性格です。
また、誰に対しても愛嬌を振りまくようなことはあまりせず、愛情を特定の飼い主さんに集中しがちな特徴があります。
「シーズー」は、中国の宮廷犬として西太后がこよなく愛したと言われるワンちゃんで、宮廷内では4,000匹ものシーズーが飼育されていたともいわれています。
中国との国交の際、シーズーが献上物として贈られました。
ライオンに近い犬種をつくるという意図により、交配を繰り返したと言われており、そのため、「小さな獅子」といわれ、「獅子狗(シーズークヮ)」と名付けられたそうです。
穏やかなマイペース気質とされますが、人懐っこくて遊び好きです。
無駄吠えや噛み癖も少ないため、飼いやすい犬種です。
「マルチーズ」も特に寿命を縮めるとされる持病がなく、長生きとされている犬種です。
白く長い毛が特徴的であり、人になつきやすく、大人しいので飼いやすいワンちゃんです。
中世ヨーロッパの時代には、マルチーズは「抱き犬」と呼ばれ、貴婦人たちの間で高い人気を誇ったそうです。
落ち着いた印象がありますが、気が強い一面も併せ持ち、自分よりも大きい相手にも向かっていき、番犬にも適した優秀な犬種とされています。
・ミニチュアシュナウザー(小型犬)
・ウエストハイランド・ホワイトテリア(小型犬)
・カニンヘン・ダックスフンド(小型犬)
・ミニチュア・ピンシャー(小型犬)
・ポメラニアン(超小型犬)
・ビーグル(中型犬)
・ラブラドール・レトリーバー(大型犬)