時々、愛犬をノーリードで散歩をしている人を見かけるケースがあります。
また、公園でワンちゃんを放している飼い主さんも多く見られます。
確かにワンちゃんは、ノーリードでのびのびできて大満足でしょう。
しかしこれって問題ないのでしょうか?
ワンちゃんの場合、周りの人に噛みつく恐れだってあります。
ノーリードの自由な散歩は、周りの人はもちろん、他のワンちゃんからも迷惑がられているかもしれませんね。
実はノーリードで散歩を行うことは、条例違反に該当してしまうと知っておきましょう。
さらに、ノーリードでのチワワの散歩は、他人に迷惑をかけるだけでは収まらず、あなたの愛犬自身を危険にさらすリスクが生じるのです。
愛犬のノーリードについては、各地方自治体がそれぞれ条例で規定をしています。
そのため憲法とは違い、県や市によって内容が変わるのが特徴となります。
したがって本来であれば、自分が住んでいる地域の条例をきちんと確認しておく必要があります。
正直そこまで行っている飼い主さんは、ほとんどいないでしょうが、一度機会があれば調べてみることをおすすめします。
大抵の場合、市役所などのサイトを見れば記載されていますよ。
「動物愛護管理法」と通常呼ばれる動物の愛護及び管理に関する法律があります。
同法の中で、「犬を道路等屋外で運動させる場合には、犬を制御できる者が原則として引き運動により行うこと」と定められています。
そして動物愛護管理法は、同法9条において、「地方公共団体に対し、動物の飼養及び保管に関して必要な措置を講ずることができる」と定めています。
これにしたがって、各地の地方公共団体は、大抵のケースにおいて「ノーリードでの散歩はダメ」という規定を設けています。
もちろん詳細は、各地方公共団体で異なります。
例えば、兵庫県の条例では、「生後90日以内の飼い犬を飼養し、又は保管する場合」を例外としてノーリードを認めています。
ただしこれは、ワンちゃんが生後90日を超えれば、ノーリードでの散歩はダメということになります。
この他の例外としては、飼い犬を狩猟、犯罪の捜査、障害者の介助等のために使用する場合などに認められていたりもします。
これは、猟犬や警察犬、麻薬探知犬、盲導犬、介護犬などのことを指しています。
まず最初に考えられるリスクが、他人や他の犬に迷惑をかけることです。
ノーリードで愛犬を散歩をさせている飼い主さんは、リードをつけてワンちゃんを散歩をさせるのは可哀想との発想があり、それに加えて自分の愛犬はお利巧で、しつけもしっかり行えているから心配無用と思っているのでしょう。
万が一にも、相手を噛んでしまう心配があれば、ノーリードなんてできないからよほど自信がおありなのでしょう。
しかし世の中には、ワンちゃんが苦手で嫌いな人も存在します。
そのような人にとっては、ワンちゃんが近づいてくるだけで、恐怖や不安を感じてしまうわけです。
小さな幼児であれば、ニオイを嗅がれただけで大泣きしてしまうようなケースもあるでしょう。
また、犬同士がケンカしてしまう可能性もあるし、何より他人に噛みつくなどしてケガをさせてしまえば一大事です。
ひどい場合は、裁判などに発展する可能性もありますが、最近はワンちゃんも家族の一員とする概念が法的な判例にも現れてきており、以前に増して飼い主の責任が各段に大きくなっています。
このため、飼い主さんには想像以上に高額な賠償責任が生じることを認識しておきましょう。
愛犬をノーリードにしてしまったことで相手にケガを負わせたり問題が生じるリスクは、単に噛みつくケースのみではなく、以下の通りいろんな場合があると知っておきましょう。
・周囲の人に飛びついたり、威嚇することで、驚かせてしまい転倒させる。
・自転車、バイク、車の前に飛び出すことで事故を引き起こす。
・他のワンちゃんを負傷させる。
・他人の敷地に侵入し問題を起こす。
一番の愛犬の危険が、交通事故などの事故に遭うことです。
リードをつけて散歩を行っていたケースでは、大人しく感じていたチワワも、縛りがなくなり、自由に走り回ることが可能となれば、ついはしゃいでうっかり車道に飛び出してしまったりするリスクが生じてしまいます。
それこそ車にひかれるような事態が生じれば、大ケガや最悪命を落とすことだってあり得ます。
車だけでなく、バイクや自転車だって十分危険です。
そのように考えれば、うかつに愛犬をノーリードにしてしまうことなどできないはずです。
ノーリードで散歩をしていれば、どんなことで飼い主さんの元をチワワがいきなり脱走して離れてしまうかわかりません。
あなたの愛犬がお利巧であり、ちゃんとノーリードでもいつも飼い主さんの隣を歩いていると思うのは大間違いです。
野外にいれば、どんなハプニングが突然巻き起こってしまうか、誰も予想できません。
それこそいきなりノーリードの他のワンちゃんが迫ってくるかもしれません。
また、突然車にクラクションを鳴らされたり、苦手な落雷などの大きな音でパニックを起こすかもしれません。
確かに一番困ってしまうのが、愛犬が何らかの原因が生じてパニック状態に陥ってしまうことです。
愛犬がパニックになれば、走り去ってしまう可能性が高まります。
気付いた時にはもう姿が見えなくなっており、迷子になっているというパターンは、実は実際に多いのです。
チワワがパニックを起こしてしまえば、いくら「マテ」や「オイデ」などの命令を出しても聞こえるはずもありません。
うちの子は絶対逃げたりなどしないと思い込むことは危険です。
絶対なんてことは、それこそ絶対にありえないと認識しておきましょう。
ノーリードで散歩していれば、プイとチワワが草むらに入ってしまったり、飼い主さんもいちいちメクジラ立てて見守ってなどいないものです。
ノーリードで散歩させている飼い主さんは、愛犬を信用しているため、意外に自由に散歩させていることが多い印象をもちます。
このため、チワワが飼い主さんが気づかないうちに、あちこちにマーキングしていたり、それこそウンチをしていることもあり得ます。
普段であれば、きちんと後片付けしている飼い主さんであっても、チワワが排出したこと自体に気づいていなければ処理しようもなく、しらずしらずのうちのマナー違反を犯してしまいます。
また、世間にはいくらでもワンちゃんが苦手な人はいます。
そんな人であれば、リードに繋ぐことなくワンちゃんが一人でフラフラ自由に歩いているのを見ただけで恐怖を覚え、飼い主さんに対して不信感を抱いてしまう可能性が高いはずです。
他人にこのような気持ちを生じさせること自体が、すでに大きなマナー違反に該当してしまいます。
ワンちゃんは習性で拾い食いをどんどんしてしまいます。
このため、ノーリードで飼い主さんの目が届かなければ、それこそ拾い食いし放題です。
チワワなどのワンちゃんは、食べてしまえば中毒症状を引き起こし、それこそ最悪のケースでは死に至るような食べ物もあります。
このことからも、ノーリードがいかに愛犬にとって危険であり、リスクが高いか分かるはずです。
いくらお利巧なワンちゃんだと言っても、本能には勝てません。
本来であれば、発情中のメス犬を不用意に屋外の散歩に連れ出すことはマナー違反ですが、そのようなケースがないとは限りません。
ノーリード状態であれば、咄嗟に対応はかなわず、発情期のメス犬と遭遇してしまえば、トラブルが起こる可能性が高まります。