チワワも人間同様認知症になってしまうのですよ。
最近はワンちゃんの寿命が延びた分、認知症にかかる数も多くなっているそうです。
中~小型犬であれば、現在は14歳くらいが平均寿命と言われています。
じつはこの平均寿命は、驚くことに昔と比べれば、2倍近くも延びています。
昔は平均寿命が8歳程度であり、なかなか10歳まで生きられなかったのです。
だからまだ老いが目立つことなく亡くなっていたために、愛犬が認知症にかかるようなことも滅多になかったのです。
しかしこれからの時代は、愛犬の認知症の対応も必要になっていきそうです。
正しい対処で付き合ってあげることが大切になっていきますね。
チワワの認知症に対しては、まずしっかり予防を行ってあげることが大切となります。
いくつかおすすめの方法があるので分かりやすく紹介しますね。
また、認知症を見抜くために、原因や症状を知っておくことも大切です。
そして最後はかかってしまった時の治療法です。
チワワがなってしまう認知症は「認知機能不全症候群」というのが正式名称です。
加齢による老化が原因となって脳機能が衰えることで、認知機能などの低下で生じる症状のことです。
愛犬の動作や視覚・聴覚などが衰えてきてしまい、感情表現が低下して終始ぼーっとしている状態となり、トイレができなくなったりしだし、飼い主さんの事が分からなくなったりしてしまいます。
・昼夜逆転の生活となる
・徘徊する
・フラフラと歩くようになった
・角を上手く曲がれない
・単調な鳴き声で意味なく鳴き続けたり、突然吠える
・グルグルと同じ場所を回る
・後ろに下がれなくなる
・よく転び、障害物にぶつかる
・おもらしやトイレの失敗などの粗相が増える
・狭い場所に入り込んで出られなくなる
・名前を呼んでも反応しない
・甘えん坊になった
・無気力
・無反応になりボーッとしている
・攻撃的になった
・食欲が増した
・食欲が低下した
・ご飯を何度も催促する
・ご飯を食べているのに痩せだした
・飼い主の認識ができなくなる
上記のような症状が出たすと、愛犬がボケ出し認知症が起こってきた証拠となります。
残念ながら、チワワが年をとってしまえば、認知症は避けられない病気と言えます。
それでもボケるキッカケはあります。
ワンちゃんは、年を取ってからの「環境の変化に弱い」と言われています。
そのため、老犬になってから、引っ越しなどにより環境の変化が生じてしまうと起こりやすいとされています。
その他にも、病気になることや、大声で叱ったり体罰を与えることが、ボケのきっかけとなるケースがあるとされているので注意しましょう。
また、認知症を発症しやすい犬種としては、柴犬(日本犬)が有名で、柴系の雑種もけっこう多いとされています。
柴犬は10歳を超えれば、注意が必要と言われています。
柴犬が認知症を発症しやすい理由ははっきり分かっていませんが、言われている説としては、日本犬である柴犬は、長く大量に魚を多く摂取してきた歴史の事実から、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)という魚に多く含まれる栄養素が、他犬種より多く摂取することが必要であり、他犬種と同じ量では不足してしまうこととなり、認知症を発症しやすくなっているのではないかとされています。
認知症を予防するためには、脳に刺激を与えてあげることが大切です。
そのため、一人になる留守番を長くさせないように心がけ、できるだけたくさん老犬とスキンシップをとる機会を増やして、刺激を与えてあげるようにしましょう。
おもちゃやおやつを使ったりして遊んであげて、刺激を与えてあげるのがおすすめです。
話しかけながら、マッサージを行ってあげるのも有効です。
身体の皮膚を触ってあげたり、手足を揉んだりすることで脳に刺激が伝わります。
チワワの脳に刺激を与えるのに一番いい方法が散歩です。
散歩は刺激の宝庫です。
野外に出ることで、いろんな音やニオイを嗅ぐことができます。
また、更なる新鮮な刺激を与えてあげるために、ストレスがかからない範囲で、新しいルートを開拓して、適度にお散歩コースを変えてあげるのもおすすめです。
なお、散歩で筋力をつけておくことは、寝たきりになるのを防ぐためにも大切です。
ドッグランやドッグカフェなどに連れて行き、他の犬と触れ合わせることで、とてもいい脳への刺激となります。
多頭飼いもとてもいい刺激を与えてくれます。
チワワにストレスを与えないことも、認知症の予防になります。
ワンちゃんはストレスを感じてしまうと、体内の活性酸素が異常に増えてしまいます。
そのため、脳の細胞などを傷つけ、壊してしまう恐れがあります。
そうなると脳細胞の酸化が進むこととなり、チワワの老化や認知症が一気に進行する可能性があります。
シニア期にチワワが突入したならば、認知症にも対応できる高齢犬用のフードがいくつもあるので、変えてあげることもおすすめです。
歳をとって老犬になると、身体の代謝機能が低下し、栄養素が低下しだす傾向があります。
このため、脳や神経の機能のサポートに必要な不飽和脂肪酸や、細胞を守る抗酸化物質を多く摂取できるような食事内容に変えることが、認知症を予防するために効果的です。
また、DHAやEPAが多く含まれるサプリを取り入れるのも有効です。
認知症が改善されたり、進行を遅らせる期待が持てます。
チワワが認知症になってしまった時の対処法を、症状別に紹介します。
認知症になると昼夜逆転しまうケースがあります。
夜にチワワを寝かせるためには、昼間寝かせる量を減らすことです。
したがってまず、昼間はできるだけ起きる時間を長くして、夜眠れるようにしてあげます。
このためには、出来る限り飼い主さんが昼間にコミュニケーションを取り、頭を多く使う遊びをしてあげましょう。
また、日中の運動量を増やすことで疲れて夜眠ってくれます。
歩ける状態であれば、短めの散歩を何回か行ってあげるのがおすすめです。
近場でいいので、距離を短くして何度も散歩を行ってあげましょう。
なお、昼夜逆転してチワワが深夜徘徊してしまうと、飼い主さんが寝ているため注意が必要となります。
台所で盗み食いされたり、部屋においてある物や落ちているものを誤飲されてしまったりします。
このため、後かたずけが大事となりますが、そうそう完全に対応はできないため、夜間はケージやサークルの中に入れて寝かせるなどの対応が必要となります。
また、ケースによっては、獣医師に睡眠導入剤を処方してもらうのも有効となります。
このため、一度獣医師に相談してみるのもおすすめです。
後、散歩が行えない状態であれば、日向ぼっこをさせてあげて、日中お日様にあたらせてあげましょう。
日に当たることで、体内時計がリセットされるため、昼夜逆転防止に効果があります。
なお、自力で愛犬が歩けないケースでは、日に当たり過ぎると熱中症が危険なため、必ず飼い主さんが側について様子を伺い対応してあげましょう。
老犬になれば食が細くなり、食欲が低下していきます。
そのため、嗜好性が高いご飯に変えたり、少しの量でも栄養が取れる食事を考えるなどの対応が必要となります。
また、予防法でも紹介しましたが、認知症の予防となる抗酸化物や必須脂肪酸を多く含む食事内容に変えることも必要です。
フードをふやけさせてあげましょう。
柔らかくなり食べやすくなり、消化もしやすくなります。
また、ニオイの香りが漂うため、食いつきが増します。
嗜好性が高く、栄養価も高い生肉をトッピングしてあげるのも有効です。
おすすめは馬肉の生肉です。
「馬肉パラパラミンチ」という商品が評判がよくておすすめです。
老犬が認知症になってしまうと、何度もご飯を催促しだします。
これは、チワワがご飯を食べたことを忘れてしまっているのです。
このため、食事への執着をなくすために、他に違う興味を持たせてあげるのが対処法となります。
紹介してきたような、おもちゃで一緒に遊んであげたり、何度も短い散歩を行うなど、コミュニケーションを多くとってあげていれば、食事への執着を減らすことが可能となり、ご飯の催促回数も減るものです。
急にチワワがトイレを失敗するようになるのも認知症の特徴です。
老犬になると間接などの痛みで素早く動けずトイレが間に合わなかったり、また、泌尿器の衰えからおもらしをしてしまいます。
これに加えて、認知症が原因となりだすと、ボケてトイレの位置が分からなくなったりしてきます。
老犬になればトイレの失敗はどうしても起こりだす問題のため叱ることは厳禁、叱ってしまうとチワワのストレスを高めてしまい逆効果となります。
対応策は、室内にペットシーツを広く敷いたり、トイレの場所を近くにしてあげるなどの工夫を行うことです。
また、おむつを利用したり、飼い主さんがこまめに老犬をトイレの場所へ連れていき、サポートをしてあげることです。
急に吠える、吠え続けるという行動が生じている原因は、愛犬が精神的に不安定になっており、不安やさみしからくるケースが多いとされています。
夜鳴きは、昼夜逆転してしまっていることから起こっているので、紹介した対策を行ってあげましょう。
また、精神的に不安定になっている原因は、コミュニケーション不足なため、老犬との触れ合いを多くしてあげましょう。
寝かせるときにひとりぼっちにしないことも大切です。
家族と同じ空間で寝かせてあげたり、飼い主さんのニオイのついた物を入れてあげたり、敷いてあげるのが有効です。
また、室内を真っ暗にせずに弱い明りをつけておいたり、ラジオを鳴らしておくのもおすすめです。
チワワが認知症になりだすと、徘徊したり、転んだり、物にぶつかるようなケースが起こってきます。
対策としては、出来る限り危険を取り除いた環境整備となります。
まずは物にぶつかるのを少しでも無くすために、可能な限り障害物を取り除いてあげましょう。
旋回や徘徊をし出すようになると、迷子になる危険性も起こってきます。
屋外のみならず室内でも生じてしまいます。
室内で探してもみつからないケースでは、よくまさかと思うような場所に入り込んでしまい、動けなくなってしまったりしています。
また、もしも野外に出てしまえば、戻ってこれない可能性もあります。
このため、室内の戸締り、また玄関のドアを開けっ放しにしないことが大切となります。
門でぶつからないように円形サークルやケージの利用をおこなったり、子供用のプールにサークルの代用としてチワワを入れておくのもおすすめで、ケガや脱走を防止できます。
認知症が進むと、愛犬の名前を呼んでも反応しなくなったり、家族の認識ができなくなることで、愛犬の態度がよそよそしくなったりしだします。
これほど悲しく辛いことはありませんが、認知症が原因でなっているケースでは、受け入れるしかありません。
しかしこのような状態が見られたからと言って、構わないのはNGです。
反対に、今までにも増して、できるだけチワワと一緒の時間を過ごし、声かけを多くしてあげましょう。
大好きなおやつを使って刺激を与えてあげるのはおすすめです。
このような努力をしてあげることで、また反応が良くなり出したりもしますよ。